2011年10月2日 お天気:晴れ
◆ヴォーティサウ高校、グェンディンチュウ中学校学生20人と1日ハイキング
[午前中:サム山登山]
朝一、近くのマーケットを探検。
アオザイの生地や地元の食べ物を見て回った。
途中、少年が物を売りに来た。
子どもを利用して物を売らせ、裏で操っている人が世の中にはいる。
よく聞く話なので、何も買わなかった。
マーケットの外へ出ると、片足のない人がお金を求めている姿を目にした。
ベトナムへ来て似たような光景を見過ぎてしまったからか、あるいは元から冷めているのか、何とも思わなくなっている自分に気付く。
人間慣れることも、割り切れることも時に大切だと思う。
でも、感情の薄れが無関心へと繋がらないよう、気を付けたい。
その後、学生と共にサム山へ向かう。
目的地に到着すると、誰の指示があったわけでもなく、皆バスを降りるなり隣に座っていた学生とペアになり、手をつなぎ、歩みだした。
サム山の中間地点にあるフックディエン寺まで、少々急な階段を登ること10分。
途中、お坊さんがたくさん集まり、体育座りやあぐらをかきながら、チェーらしき美味しそうな物を食べている姿を発見。
日本のお坊さんのイメージとは違い、とてもラフな感じ。
お寺から街を見渡し、景色を楽しみながら、写真撮影パーティー。
人が油断しているスキを狙っては、シャッターを切るカーさん。
その後、希望者のみ引き続きサム山登山。
途中、疲れ果ててバテる私たち日本人。
それに対し手を握り、引っ張ってくれる学生。
足元に気を付けてと、誘導してくれる学生。
後ろから押してくれる学生。
優しい…。
急な山道をしばらく登り続け、何とか到着。
頂上で撮影した集合写真は、皆汗だくになりながらも誇らしげ。
地上を見渡すと、綺麗な山や川、田んぼが視界一面に広がる。
どれが何だかわからなかったけれど、きれいな景色に見とれ、安らぎを感じ、身体いっぱいに新鮮な空気を吸い、再び来た道を戻る。
下山途中、地元の人が木に成っている小さな実をわけてくれた。
あの実が何だったのかは不明。
カーさんがベトナム語で聞いてくれたけれど、どうやらよくわからなかった模様。
小さく、黄色い実で、不思議な味がした。
昼食はフォー。
久しぶりの軽食で、胃がほっとため息をつくのを感じた。
初めて2種類の麺が混ざっているフォーを食べた。
←阿部さんが描いた、女子中学生のスケッチ
前や隣に座る学生に何度か質問し声をかけてみたけれど、その後会話が続かず。
心と気力が折れ、しばし沈黙。
[午後:クルージング]
下手に手を出したり、左右に揺れると、今にもひっくり返りそうなボート。
360度見渡すかぎり緑に包まれた自然の空間。
木々が深々とそびえ、水面は花や葉で覆われ、木の隙間からは、サギがひょっこり姿を現す。
途中、大きなボートから小さなボートに乗り換え、さらに奥へと進んで行く。
ボートの台数に制限があり、半分以上のメンバーがしばし待機。
予想外に長い待ち時間だったため、ついにカラオケ大会が始まった。
最初は学生、次に先生、そしてFUJI教育基金へと順番が回ってきた。
ルーンさんが私の知らない日本の曲を披露している姿を見て、何だか恥ずかしくなった。
昔の曲だからではない。
日本を知らなさすぎる自分を改めて自覚。
その後ゲームをして遊び、ようやくボートにありついた。
絵に描いたような美しい景色。
ベトナムではじめてゴミ一つない自然に触れた今回のクルージング。
緑の香り。
鳥の鳴き声。
風の音。
申し訳ないことに、しばし学生のことを忘れてしまった。
ボートに乗り、心地よい向かい風をあび、気持ちよさそうにする鈴木さんの表情が懐かしい。
初めて来たという学生も、笑顔が絶えなかった。
普段はいつも勉強か家事に追われているのかな。
残念ながら展望台へは時間の関係で行けず。
でもクルージングで充分幸せ。
いちど皆でホテルに戻り、けん玉や駒の遊び方が伝授された後、学校へ戻り、学生は各自自転車などで帰宅。
★
夜は、久しぶりに会食ではなく、FUJI教育基金の皆さまとのみの晩御飯。
飲酒派。
無飲酒派。
どちらもいける派。
お酒により、自然と座る位置が大体決まる。
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明日はいよいよ(個人的に)最終日。