「二つの祖国」 (上中下) 山崎豊子 新潮文庫
とうとう読み終わりました-!!
ふーっ、何ちゅう大作じゃあ。・・・そんな感嘆符ではじめます。
沈まぬ太陽、不毛地帯と山崎豊子氏にどっぷりはまり、
さらに読み進めたこの本、戦争3部作と言われているものの1つです。
太平洋戦争当時の日系2世が置かれた苦難の状況、主人公は現地邦人向け新聞の記者で、
その語学力・識見を買われ米軍に属し、戦後東京裁判の翻訳官モニターを務めるという数奇な人生を書いています。
この本を買う時も、読みはじめてしばらくたっても、
地味なストーリーかなあと半信半疑で読み進めていったのだけど、
そこを耐えて読み進むと、本当にはまっていきました。
太平洋戦争という重い現実の歴史の中で、個人と国家がどうあったのか、
とてもスケールの大きい話で、圧倒されました。
巻末に列記されている、著者の取材先(人物・文献)を見るだけでも、
こんな本を世に送りだしてくる著者の仕事に驚嘆してしまいます。
最後に、この本のカバーに使われている 平野遼 という方のイラスト絵も、
この本の内容に相応しい気がして、興味を持った理由の1つでした。
上中下微妙に違います。
有名な方なのかも。