事務局長の生活

一般社団法人島根県サッカー協会事務局長の日常業務を通し、取組み等、皆さんにお伝えします。

「聞く と 聴く に関する会話力」⑦

2008-04-17 16:14:41 | マネジメント

4種の指導者も大変だなーと感じた話です。
チームとして、勝利優先主義でなく人間としての育成を目指し頑張っている方が、「最近の子どもはサッカーをなめているし、大人もなめてる」と嘆いていました。

試合の時、何度も用具を忘れないようにと、特にシューズとシンガード(レガース)は自分で大切に管理するようにと言った次の日、忘れてきたそうです。
方針として、試合には子どもは出れず、保護者にも説明したそうです。
そんな中で、練習日にシューズを忘れてきた子どもが数人いて、このように言ったそうです。
「今日はスパイクがいる練習の日であるにも関わらず持ってこなかったら君たちは練習は出来ない、どうするんだ・・・」と

しばらくして、指導者は、その子ども達がいないことに気付き、確認したら黙って帰っていたそうです。
「なめられているー」と指導者は感じたようです。

はたして、子どもは指導者を無視し、勝手な行動を取ったのでしょうか。
誰にも挨拶も無く帰る行動は問題ですが。
指導者側もコミュニケーション不足です。

「あ・うん」はコミュニケーションでは無いからです。

「今日練習出来ない」と言われた訳です。
「どうするんだ」と判断を子ども側に委ねたのです、自分勝手にしなさいと。
大人の論理で言えば、常識外ですが、言葉だけ聞けば間違った行動でも無いように思えます。

指導者も、現状と問題点、対策を相互に検討しなければ、解決となりません。
シューズが無い=やる気が無い と見えたなら
極端に論理的な言い方をすれば、「君には練習する権利はあっても、やる気の無い人に指導する義務を指導者は持っていません。」と伝えなければいけませんし、それによって「やる気を」見せたなら、違うメニューの検討をし、提供する事を条件付きで、提示すべきでしょう。
帰ると いう行動に追い込む必要性は無いでしょうね。
「なめている」のではなく「分からない」が現時点では正しいと思います。

サッカークラブは学校と違い、サッカーを自分の意思で楽しむ場所であり、強要する場所ではありませんし、まずはサッカーを行なうことによって人間力を身につけさせる場所だと思うからこそ、指導者の大人力を向上させ、コミュニケーションのとり方を豊富に持つことが必要です。

意外と、このようなケースは、子どもより会社内での上司と部下の関係のほうが多くある光景ではないですか。
言葉通りに行動する社員最近増えてますから。
業績下がりますよ。