見た目は何事も無く美しい佇まいだが、現場は大変だったらしい。
現場の大工さんは初めての工法チャレンジに、緊張の日々が続いたとのこと。
鉄骨アーチと違って、当たり前だが“木”は生き物。一本一本の氏素性が皆違う。つまり、曲がり方やねばり、弾力性などについて、それぞれがマッタク微妙に違うものらしい。例えば、ある学校の教室に40人の子供たちが居て、みんな同じ人間だけど顔も性格もみな違うように。
しかし、こうやって全体で見渡した時に、その微妙な不揃いさは、まったく気にならない。というより、むしろファジーで心地良い。
施工は主として地元の弓山建設が当たっていて、寺社建築の経歴にも預かり、スライス状の木をダボ(栓)で留めアーチに組むという、伝統工法との融合を可能にした。
完成予定は年度末の三月。ミュージアムとしてのOPENは、今年の11月頃となる模様。