「面喰い」とかいうと、身の程知らずの軽い奴と思われかねない。
けれど、見かけだって大事じゃない?
「君のそういうところ、好きだな」なんて、さりげなく内面を褒めたつもりが
わたしそんなにブサイクなの?と裏目に出たりする。
ひとを選ぶ(選ぶって云うのは語弊がありそうですね)のも、
物を選ぶのも、とりあえず見かけから入ること、多くないですか?
というか、取っ掛かりとしては、外見から受ける印象でしか判断材料がないわけですね。
○
じゃあ、とりあえずお友達から、なんてノリで乗っかってみると
大概は、どっちかの印象を持つ。
1:おおおーーー!
2:うーーーーーん・・・・・・
それが生身の人間だと、相手の気持ちもあるので、抜き差しならず、
それが物だとすると、分不相応な借金を抱えて、こちらも抜き差しならぬ、なんてことになる。
○
話が逸れてまとまらぬわ。
何が言いたいかと云うと、見た目や数値では表せない、魅力のことが云いたいのだよ。
それは「パワーフィール」
これはもう乗った者、操った者にしか絶対にわからない。
言葉にはならない。
人間だって同じだ、ほんとに好きなのは、どこかなんて「表現」できないはず。
感じるものじゃないだろうか?
ブルース・リーの言葉を思い出そう。
Don’t think.Feel.(考えないで。感じるのです。)
○
ボクサーツインのパワーフィールはモデルごとにずいぶん変化している。
ボクの乗ってるR1150RTのエンジンは
それ以前のOHV時代のエンジンに比べて中速域のトルクが厚い。
3速4,000rpmからスロットルを引き絞ると
性格を豹変させたように加速していく。
それはもう夢心地で、クセになる感覚だ。
その時のハイスピードの背徳感(罪悪感か?)と混ざり合って、
まさに麻薬のような危険さがある。
おっと、云い過ぎたか。
○
あお号(R1150RT)はもう型遅れ。
5年で50,000キロ以上走った。
でも、好きだな。
走りに出かける時間がなくても、ガレージから引っ張り出して
グイーっとトルクを味わうだけで満足だ。
そっと、つるんとしたボディをウエスで磨きながら
ボクはなぜかうっとりしてしまう、変態です。