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書評『時間術大全』(ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラッキー著)

2019-06-29 09:38:00 | 書評
時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」 ジェイク・ナップ

資格試験や英語の勉強に役に立つ本を優先的に読んでいます。この本は、勉強の時間を確保して継続するため、時間管理を学ぶに読みました。IT企業出身の2人の著者が、ひとつの時間管理の体系を築いています。この体系が、とてもすっきり、頭に入りました。

Highlight, Laser, Tuning , Charge
この本で出てくる4つのキーワードです。

Highlightで、その日の最優先事項を決めて、Laserで、気を散らすものを排除して集中する。そして、TuningとHighlightとLaserを振り返って、次の日のサイクルをさらに改善させていく。Highlight, Laser, Tuningを支えるのが、Charge。Chargeで運動して、自然なものを食べて、良い睡眠をとる。とてもすっきりして、わかりやすい時間術の体系です。

何かに似ているな?と思ったら、PDCAサイクルに似ているな、と。

4つのキーワードについて、著者や友人のエピソードを踏まえてそれぞれわかりやすく書いているのですが、特に資格試験の勉強で活かせると思ったのが、Hイlightのチャプターで出てくるJZ(著者の1人、ジョン・ゼラッキー)の朝型のコツと、Chargeのチャプターで出てくる古代人式エネルギー・チャージの6つの原則です。


JZの朝型のコツ(Highlight)

コツ1:「明かり」「コーヒー」「用事」を使う。
朝起きたらすべての電灯のスイッチを入れることで、部屋を明るくする。窓から明かりを入れる。
コーヒーを飲む、カフェインの力を借りて、目を覚ます。
そして、用事があるので、起きる。

この3つですが、まさに、長年朝型を続けている私がやっていることばかりです。明かりやコーヒー(私の場合は紅茶)の力を借りて、心身を起こす、というのは具体的で、かつ、簡単にできることです。
そして、用事があるから起きるということ、これは、私がお薦めしたい早起きの一番のコツです。

コツ2:「前夜」をデザインする
早く寝なければ、早起きできない。そのためには、早く寝るように夜の過ごし方をデザインすることあ必要であると説いています。

ここでデザインの具体的な内容として挙げているものが、食べ物、アルコール、そして部屋の明るさ。いずれも、就寝時間を早くすることを助けてくれます。

古代人式エネルギー・チャージの6つの原則(Charge)
人間の進化と生活様式の変化について言及しつつ、時代を超えたエネルギー・チャージの方法として、「古代人式エネルギー・チャージの6つの原則」を挙げています。ユーモラスで、とてもわかりやすい例え。そして、説得力のある6つの原則です。古代人の写真とともにエピソードとして記憶に残りやすいです。

6つの原則とは、
1.動き続ける
2.「リアルフード」を食べる
3.「カフェイン」をうまく使う
4.喧騒をうまく離れる
5.親密な時間を使う
6.洞窟で眠る


運動の大切さ、食べ物の大切さ、親密な時間、睡眠、いずれも、樺沢先生の時間管理にもっと詳しく、わかりやすく書かれています。この本でも、時間術としてChargeが必要として、運動や睡眠が時間管理全体の重要事項であることを強調していることが、印象的でした。

***
ひとつひとつの時間管理の方法については、時間管理の本をいくつか読んだ人、常に時間管理の改善を試みている人にとっては、すでに知っていることが多いかもしれません。それでも、この本の素晴らしいところは、試行錯誤しながら試みてきた時間管理の自分のやリ方、友人のやり方を、エピソードたっぷりに、語りかけてくれることです。もっとも忙しくスマホやSNSのプレッシャーが強いIT企業勤出戦っていた2人が、いかに、自分の時間を取り戻して、自分の人生を生きられるようになったか?ノウハウもさることながら、自伝・経験談としても、面白いです。

資格試験と勉強の時間管理に行き詰った人、あるいは、スマホが資格試験の勉強のドリーム・キラーになっている人には、とても良い本だと思います。