「ホルモンではなく、是れ“ホルモー”」なわけですが、
月曜日に代休をとったので映画「鴨川ホルモー」を観てきました。
「スラムドッグ&ミリオネア」も観たかったけれど、
ひとりで観にいくなら連れに恨まれないものにしようと…
「鴨川ホルモー」の感想は、
久々に観た駄作!です。
観ていてつらくなったのは久しぶり。
僕の場合、「鴨川ホルモー」の映画の紹介で興味を持ったにも関わらず、
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⇒ 小説「鴨川ホルモー」
⇒ 小説「ホルモー六景」
⇒ 映画「鴨川ホルモー」
という流れ。
なまじっか小説で「鴨川ホルモー」が好きになってしまったがために、
映画のガッカリ感はひとしおです。
小説を読んだ人はガッカリ、
映画を観た人は小説読む気にはならない、そんな気がします。
では、以下は映画に関するコメントで
ネタばれ含みます。
小説「鴨川ホルモー」は正直、小説の“深み”みたいなものはありません。
でも、何か大学時代のバカな行動やら恋愛感情やらを感じさせてくれる青春小説として楽しいんです。
作品中では「ホルモー」はあくまで不思議なメンツを集めることと、
秘密を共有するコミュニティを形成するためのツールに過ぎないと思います。
おそらく作者もそう思っているので、「ホルモー六景」のようなサイドストーリーものを続けて書いたんだと思います。
ところが、映画ではその根幹が感じられない。
小説のストーリーや人間関係に囚われないで、映画単体で面白い作品にしてしまえばよかったのに…。
おそらくCGの「鬼」たちを見せることがこの作品の最大の山場になってしまっていると思います。
確かにあのCGをつくるのは大変な技術と時間が必要だと思うけど、やっぱりストーリーがないと。
映画という限られた時間の中で両立できなかったんだろうなぁ。
長時間や連続ドラマ化したとしても、延々とホルモーが何なのかがわからない展開が続くので、そういう意味でも映像化にむいていない作品なのかも。
でも、「吉田代替わりの儀」でおこなう
「レナウン娘」の舞は映像で見てこその面白さ。
僕の中ではここが映画のクライマックスでした。
映画に求めてはいけないと思いつつも、小説読んでしまうと
・主人公・安部のキャラ設定に魅力がないこと
(小説でもそんなに魅力があるわけではないが、映画だと嫌な奴にしか映らない)
・凡ちゃんの諸葛孔明っぷりが見たかった、あとかわいすぎ。
・早良さんが完全に悪女
・“ホルモー”の叫びが意外に普通の音量
などが不満に感じてしまうのです。
高村役をやった濱田岳はイメージぴったりでした。
あと、ちょんまげ姿が似合いすぎ。
安部を演じる山田孝之は不思議な役者さんです。
インタビューなどでみる普通の時はちょっと危ないくらい変な人なのに、
ドラマや映画などでは普通な感じになるんですよね。役者さんとしては好きです。
でも大学生役はさすがに無理がある気がしました。
まあ、わざわざ割引クーポン使ってまで見て、
これだけ鴨川ホルモーに関して考えてるんだから映画も充分楽しんだってことかもしれません。
小説は“その後”を読みたいけど、きっと作者はあれで終わらせたいんだろうなぁ。