おまけの時間

仕事に追われて過ぎゆく日々の“しおり”として。

公式の隙間にある物語

2006年02月12日 23時14分24秒 | 本の紹介
今日買った本
『電子と原子核の発見』

原子が電子、陽子、中性子からできていることは教科書の初めのほうで出てきます。
でも、本当にサラッと終わってしまいます。


20世紀・物理学の基礎が築かれるまでの物語。


「超ひも理論」のような現代物理を説明する書籍もあるけれど、
まずはそこに至るまでの先人の叡智を知るのも面白い。

公式で見せられると“そういうものか”と思ってしまうけど、
科学者の顔写真とともに読み進むと血が通ってくる気がします。

著者(S・ワインバーグ)の
「科学上の発見が20世紀の文化の中で最もすばらしい」
という言葉が印象に残ります。

コメント (2)
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バッテリーの映画化かぁ…

2006年01月06日 00時25分26秒 | 本の紹介
新刊が出ていたのは知っていましたが、ようやく購入しました。

すると、帯に“映画化決定”の文字が…

う~ん、できればして欲しくなかったなぁ。

原田の役は誰がやるのだろう?ジャニーズだったりするのか?

文章で伝わるあの不遜な性格を体現するのは難しいと思うが。

単なる青春モノのように作られないことを祈るばかり。


さて、それはさておき今回も楽しく読ませてもらおう。




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まいったな

2005年12月31日 15時41分38秒 | 本の紹介
年末のゆったりした時間を本でも…と思い、

『まあ、売れていると言うし…』

買ったのは、リリー・フランキーの“東京タワー”


まさか大晦日に涙流して本を読むことになるとは思わなかった。

親に見られるのが照れくさくて、途中で顔隠しながら読んでました。


どこのオカンも一緒なのかな。

夕餉のかおりが温かく感じられます



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お気に入りです:「きよしこ」と「ブランコのむこうで」

2005年07月16日 00時06分00秒 | 本の紹介

この1週間で2冊の本を読みました。

 重松清・著「きよしこ」

 星新一・著「ブランコのむこうで」



どちらも“少年”が主人公という点は共通しています。

「きよしこ」の主人公は吃音をもった少年です。
彼は言葉がつっかえることを気にすると、言いたいことも気持ちも、咽喉の奥に閉じ込めてしまいます。
父親の仕事の都合で転校が多く、そのたびに自己紹介をするのが嫌で嫌でたまらない…、自分の思い出のつまった街がない…。
そんな少年の悔しいような寂しいような気持ちもよく描かれています。
途中は「がんばれ!」と応援して読んでいても、読み終わった後は、少しずつ少しずつ成長する少年のように自分も頑張っていこう、という気にさせられます。

「ブランコのむこうで」の主人公は、自分そっくりの少年を追いかけたことを発端に、人の夢の世界を渡り歩く少年です。
様々な人の夢は、その人の現実を別の形に映しだしたものになっています。
少年はそれぞれの“夢の国”の主人と、その人生にふれていきます。
少年の語り口で読み進んでいくと、最後は色々な人と深く語りあったような感じがしました。


実は重松清さんの本を読んだのはこれが初めてです。
しかし、この「きよしこ」のおかげで好きな作家の1人になりそうです。

逆に、星新一さんの本は中高生の頃にたくさん読みましたが、今まで読んだ本とは違う新鮮さを「ブランコのむこうで」に感じました。
「ようこそ、おまけの時間に」の読後感に似たものでもありました。

今、どちらの本も書店で平積み売りされています。
オススメです

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表紙のインパクトだけでも価値あり~ブスの瞳に恋してる

2005年05月04日 10時29分37秒 | 本の紹介
強烈な表紙にひかれ(注:惹かれ)ました。

表紙人物は芸人・森三中の1人、大島美幸。
夫であり著者である放送作家・鈴木おさむが書いた、お下劣&愛情満載な結婚生活です。
文章のクオリティーとかそんなもんは置いといて、このちょっと信じられない結婚生活にはビックリ。
結婚相手が森三中でなければ、ここまで書けまい…
世の中には色々な愛のカタチがあるなぁ~と感じることができます。

ただし、電車の中、カバーなしで読むには勇気が必要です。ご注意を。

アマゾンでこの本を調べたとき、「あわせて買いたい」に
『僕の見た“大日本帝国”―教わらなかった歴史と出会う旅』がペアで表示されたことにも笑えた。

(アマゾン)ブスの瞳に恋してる

森三中(公認)ホームページ
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街の中心はどこですか?

2005年03月12日 17時36分49秒 | 本の紹介
今日は比較的暖かかったので、丸の内線の駅の間を少し歩いてみました。
駅周辺は買い物客などで賑わい、
しばらくすると住宅街の静けさが。
そして、また人通りが増えてきたなぁ、と思うと次の駅が見えてきます。


以前に読んだ『象と耳鳴り(恩田陸・著)』の中の記述を思い出しました。

「…東京って、連続しているけど断続的なんですよ。マイカーの普及で随分変わったとは思うけれど、相変わらず『駅』を出発点としたイメージが強いでしょう。駅を出たところから方向や場所を把握していることが多い。だから町のほうでも駅に顔を向けた作りになる…」
(「給水塔」から抜粋)

そう、何となく“駅に行けば街の中心”というイメージが自分の中にあるんです。
それを逆の意味で実感したのが熊本市街でした。
先日、熊本に飛行機で入り、バスで市街に行きました。

おおっ、熊本城。


おおっ、加藤清正の銅像。


おおっ、懐かしい路面電車。


おおっ!アーケードでかい!

(熊本をなめてました。繁華街の充実振りは予想を超えていました。)
熊本弁を聞きながら歩いているだけでも楽しい。

…ん?あれ?

あ、駅がない。


元々、城下町として栄えた場所だから駅が近くになくてもおかしくはない。
おかしくはないんだけど、中心に駅がないってことに違和感を感じる。
東京の作りに体が慣らされてる証拠ですね。

東京も下町を歩けばそんなことないんでしょう。
春になってきました。
散策するのもいいですね。

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バッテリー

2004年09月21日 01時19分42秒 | 本の紹介
日曜日は午前中からテニスをしたり、街を散策したり。
ブログの題材は多々あったような気もするけれど、書けませんでした。
理由はこの本です。

「バッテリー」 あさのあつこ・著 

街を散策中、「この良き日を読書で過ごすのもいいか…」と思って本屋へ。
最近流行のPOPには影響されずに本を選ぶという決心も束の間、

「こんな傑作を読んでこなかったのかと 猛烈に反省」 北上次郎
「これは本当に児童書なのか!?」

というちょっと大袈裟な帯が目に入ってめくってみました。
買うつもりはなかったので、適当なところを2、3ページ読んでたら

>「おばさん、野球ってさせてもらうもんじゃなくて、するもんですよ」

という主人公(?)巧の言葉が目に入りました。
当然、途中から読んだから細かい流れとかはわからないけど、このストレートな言いように惹かれたのかな。
何か入り込んでくる感じがしたので、「バッテリー」「バッテリーⅡ」とまとめて買ってしまいました。


たまに入り込んでくる本ってあるものです。

原田巧は類稀な才能をもつ中学1年生のピッチャー。
彼は野球において本当に純粋で、ひたむきで、そして自信家です。
物語は、彼の一家が岡山県の新田に引越し、彼の球を受けることを熱望していた同級生・永倉豪に出会うことで進んでいきます。

これだけでは、単なる野球を通した少年の成長物語のようです。
でも、そう思うと裏切られます。
確かに1巻目の読みやすさは“児童書”のようでした。
しかし、巧の家族や永倉豪の『個』としての魅力が丁寧に描かれていきます。
読むと誰に対しても感情が入ります。
誰の心の内にも抵抗なくスッと入り込んでくる弟の青波。
親の期待に悩みながらも、巧のボールを受けることに純粋に惹かれ、巧の支えとなっていく心優しい豪。
巧からは「何にも自分のことを見ちゃいない」と思われながらやはりどこか家族の中心にいるように感じられる父・広。

巧の投げるボールの力強さや、投げ込むことに伴う“感覚”描写も魅力です。
巧にしか投げられない球を精一杯投げて欲しい、そんな気にさせます。
ボールを投げる快感を知っていることで、「この作者、本当に女性?」と思うこともありました。(これは偏見ですね。すみません)

今日は仕事だったので夜からでしたが、先ほど読みきりました。
何か色んな思いのままに、ブログを書いています。(これ以上、本の解説はしません。逆に本の魅力を損ねてしまうことばかりなので)
あとがきを読むに、文庫では2冊だけど、まだ続きがあるようです。
決して万人に好かれない(身近にいたら好きになるだろうか?)巧の性格に反発し、そして共感しながら続きが読みたくなりました。

この本、プロ野球のオーナーたちにも読ませてやりたいなぁ…
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ようこそ、おまけの時間に

2004年08月28日 11時50分22秒 | 本の紹介
小学生の頃に読んだ本のタイトルです。

(あらすじは…)
...........................................
ある日、賢(主人公)が学校で授業を受けていると、12時のサイレンとともに巨大な茨に体をがんじがらめにされた不思議な世界に入りこむ。
教室のみんなは授業を受けたままの姿勢で茨に取り囲まれて眠っている。
普段はあまりクラスでも目立たない賢が、友達と協力しながら学校中のみんなを目覚めさせていく…
...........................................

小学生のころファンタジー色のあるものはあまり読まなかったけど、これは本当に面白いと感じて図書館に何度も読みに行きました。
夏休みだったので、3回ぐらい読んだかな。
読書感想文にもこの本を選んだけれど、「面白さを伝えたい」という気持ちだけが先行し、うまく書けなかった覚えが…。
“おまけの時間”を過ごしたことで、現実の世界でも少し変わった主人公が当時うらやましかったなぁ。
本屋で探したら文庫本にもなってました。
懐かしくて買ったので、また読んでみようっと。

(参考) Amazon.co.jp 

日記のつもりで少しずつ思ったことを書き留めていきます。
blogも、「おまけの時間」みたいなもの!?
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