Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

Valentine's Day

2006年07月06日 | diary
 2006年W杯の決勝はフランスとイタリアという対戦カードとなった。うーんと、どっちを応援しようかな。デルピエロの彼らしいゴールが(特筆すべきものじゃないにせよ)なんとなく良かったから、彼が出るならイタリアかな。ジダンの輝きを観れるならフランスでもいいんだけど。

 ま、どっちでもいいや。最後まで楽しませてほしい。いい試合になりますように。

 昨日は考えるべきことがあって、いろいろ考えてた。スプリングスティーンの『Tunnel of Love』を聴いていた。ブルース・スプリングスティーン、37歳。今の僕とほとんど変わらない頃の歌声を聴いた。

 このアルバムでスプリングスティーンは、心の中に隠された複雑な情緒を詩情豊かに歌っている。それは、37歳という年齢に相応しくもあり、歳の割にはあまりにきれいだったりもする。アルバムがすすむにつれ、歌は次の歌を呼び込み、なにかが綴られていく。音楽の中で、スプリングスティーンは、直面する葛藤や悩みを静かに通り抜けていく。

 踏みとどまっていると思っていても、気づけばたくさんのことが変わっている。変化を求めても、実際には求めた変化が訪れるとは限らない。僕らはいつしかいろんなことにがんじがらめになりながら、あることをきっかけにふっと自由になったりもする。

 そうしたことの繰り返しは、ときに人をしんどい気持ちにさせる。でも、最後の最後で、スプリングスティーンは希望を歌う。いつものように車を走らせ、スプリングスティーンは、待ってくれている人のところにへと向かう。それはとても美しい歌で、このアルバムの中で僕が一番好きな歌でもある。
 
 道端に吹きためられた枯葉の音のせいだろうか
 俺が今夜この気味の悪いハイウェイを飛ばしているのは
 月の光を通して流れる川の叫びのせいだろうか
 俺が恐れているのはそれじゃない
 俺が恐れているのはお前を失うこと

 死ぬ夢を見たらベッドで死ねると人は言う
 昨夜俺は死んで白目がむきだし
 天国の光が降り注いでくる夢を見た
 暗闇の中で目が覚めたとき、俺は恐れおののき
 そして、死なないでよかったと思った
 俺の上を通り抜けていったと感じたのは
 冷たい川の底ではなかった
 実際にはおこることのなかった悪夢の恐ろしさでもなかった
 俺の腕の間を吹き抜けていったと感じたのは
 灰色の原野を渡る風ではなかった
 そうじゃないんだ、お前だったんだ
 だからしっかりと俺を抱きしめ
 いつまでも俺のものだと言ってほしい
 いつまでも俺だけのヴァレンタインだと言ってほしい