goo blog サービス終了のお知らせ 

D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

Shadows And Light('80)/ Joni Mitchell(DVD)

2010-01-23 21:56:55 | vocalist
Live in Santa Barbara CA.'79

ちょいと間が空いちゃいました。
懲りずにまた、ジャコネタで行かせてもらいましょう。

私が、動くJaco Pastorius(ジャコ・パストリアス)を初めて拝んだのは、かつて大阪万博公園で行われたLive Under The Sky'84のステージでした。
彼は、Gil Evans(ギル・エヴァンス)のビッグバンドにゲストとして加わっていましたが、まともな演奏を出来る様子でもなく茶々を入れてはギルにたしなめられていたようでした。
今思えば、多分かなり酔ったまま出演してたんじゃないかな・・今更ながら悲しく感じた次第でした。

で、彼がまだまともだった時期の動く映像を初めて拝んだのが、本日のこのライヴです。
Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)の'79年のライヴを収めた“Shadows And Light”がそれ。

カナダ出身のミッチェル女史は、'43年11月7日生れで、当時35歳ということになりましょうか。
'68年にデヴューしてから10年余りで、かなりのビッグにのし上がっていたようです。
丁度この頃、一人のジャズの巨匠との出会いにより大きな影響を受け制作した“Mingus('79)”という作品をリリースしてます。
そのお披露目的な意味合いも込めたライヴがこれだったのかもしれませんね。
で、“Mingus”については、後日改めて紹介したいと思います。

てな訳で、くだんのジャコが女史のバンドの一面子としてこのライヴに参加してます。
・・それにしても、豪華なメンバーを揃えましたね。

personnel:
Joni Mitchell(vo,g)
Pat Metheny(g)
Jaco Pastorius(b)
Don Alias(d,per)
Lyle Mays(kb)
Michael Brecker(ts,ss)
guests:
The Persuasions

このライヴは、まず2枚組LP音源としてリリースされ、遅れてライヴステージのみの映像版がまず出されたようです。
更に、女史によりイメージ映像が組み込まれた今で言うPV的な作品として再編集され、“完全版”と銘打ったモノがこの映像のようですね。
当初のLPには未収録であったジャコのソロが、映像版には収録されたというのも、今となっては凄く重要なことでしょう。
・・どのみち、いずれは出るべき映像だったとは思いますがネ。

'70年代後半とはいえど、映像はやはり貴重ですよね。
なんせ、Pat Metheny(パット・メセニー)やMichael Brecker(マイケル・ブレッカー)らの若いこと!(笑)
一方、Lyle Mays(ライル・メイズ)は全く今と変らないような気もしますが・・。

tracks:
1.Shadows And Light “シャドウズ・アンド・ライト”
2.In France They Kiss On Main Street “フランスの恋人たち”
3.Edith And The Kingpin “イーディスと親玉”
4.Coyote “コヨーテ”
5.Free Man In Paris “パリの自由人”
6.Goodbye Pork Pie Hat “グッバイ・ポーク・パイ・ハット”
7.Jaco Pastorius Solo “ジャコ・パトリアス・ソロ”
8.The Dry Cleaner From Des Moines “デ・モインのおしゃれ賭博師”
9.Amelia/Pat Metheny Solo “アメリア/パット・メセニー・ソロ”
10.Hejira “逃避行”
11.Black Crow “黒いカラス”
12.Furry Sings The Blues “フュリー・シングス・ザ・ブルース”
13.Raised On Bobbery “陽気な泥棒”
14.Why Do Fools Fall In Love “ホワイ・ドゥ・フールズ・フォール・イン・ラヴ”(with The Persuasions)
15.Shadows And Light “シャドウズ・アンド・ライト”(with The Persuasions)

初期の女史の曲は正直聴いてませんので、オリジナルとの違いなどはサッパリわかりません。
先述の“Mingus”からは#6,8の2曲が収録されてます。
バックが基本エレクトリックの編成なためか、自身もIbanezのGeorgeBensonModel(多分)を数本とっかえながら多分ノーピックで流してます。
・・しかし、これがまた良い味を出してて、意外に上手いんじゃないでしょうか。
#4での弾き語りのバッキングなど、結構いい感じのギターなんですよ。



メセニーはお馴染みのGibsonES-175一本で通してるようです。
・・バックにES-335も控えてたようですがネ。
この方、昔から何やってもあの音で通してるのが、ある意味凄いなと思いますネ。
インプロソロも演ってますが、PMGなどで展開されてゆくその後のプレイに比べれば、まだまだ青いのが面白いですね。
・・ファンの方は絶対コレ観ておくべきでしょう。



で、くだんのジャコは、FenderJazzBassのフレベ仕様で通してます。
あのWRのライヴで分ったことですが、彼は同じ仕様のベースを複数本所有してたようです。
細かい違いはわかりませんがネ。
このライヴでの見所の一つが、#7での彼のソロパフォーマンスで御座います。
即興で重ねたメロディラインやベースを叩く音などでリズムパターンをループさせ、それをバックに凄いソロを展開しております。
最近ならK.T.タンストール嬢などが演ってるような、あんな感じと言えば良いのかな。
WRでのパフォーマンスも凄いですが、こちらも必見ですョ。(笑)



ブレッカーやエイリアス、そしてメイズらは到って画が地味です。
・・演ってることはそれなりに凄いんですがネ。
また、最後の2曲では、5人組ヴォーカルグループの“The Persuasions(ザ・パーシュエーションズ)”に女史が加わる形でのドゥワップ大会。
特にラスト#15でのメイズのピアノが白眉です。

あと、初っ端のJames DeenやChuck Berry等に加え、Amelia Earhartの古い映像、Toller Cranstonのスケート・パフォーマンスなどを挿入し、若干過剰気味ではありますが面白い編集も見ものです。
メジャー系レンタルショップなら多分置いてますので、興味のある方は是非ご覧下さい。


最新の画像もっと見る

6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (桃猫)
2010-01-23 22:15:57
こんにちは。いいですねぇ~この当時が、ジャコにとって、いちばん好い時機かもしれません。当時、ジョニとジャコは、恋中で付き合っていたらしく、その後、ラリー・クラインと結婚します。敏腕プロデューサーでもあり、また、ジャコと同じくらい流麗なフレットレスプレヤーとして、ジョニは、幸せな一時代を築きます。その頃のバンドに、ヴィ二ー・カリユタを招き入れたのも、夫ラリークラインの手腕に因るところが大です。ミンガスは、今聞いても、いいなぁ~と思える傑作です。
返信する
桃猫様 (elmar35)
2010-01-23 22:31:24
早速のコメントありがとう御座います。
・・手の内、既に読まれてるようですね。
おっしゃる展開で進めようかなと思ってました。
・・ちょっと考え直そうかなぁ。(笑)
私はミンガス自身が好きなんで、感慨も結構ひとしおです。
返信する
すみません (桃猫)
2010-01-23 23:17:29
すみません、ちょっと先走り過ぎたようで。今後、気を付けます。メセニーは、たぶん、器材に関しては、アマチュアで、、自分では、たぶんどうすることもできないのではないかと思います。有能なギターテクが付いて、それでも、1ギターに対して、1パターンの音しかだせない。コンサートで、目撃して、唖然としたことがあります。
返信する
桃猫様 (elmar35)
2010-01-24 07:40:21
いえいえ、全然構わないですから、御気になさらず願います。(笑)
メセニーの件、ピッキングにも原因があって、デカイおにぎり型のヤツ(サンタナみたいな)を緩くつまんで弾いてたようです。
昔インタヴュー記事でその辺の事を詳しく語っていたのを読んだことがあるのですが、デリケートなピッキングに凄く気を使っておられるのも一因なんでしょうね。
多分、ソリッドタイプを弾いても同じ音みたいな。
返信する
こんばんわ! (decon)
2010-01-24 20:48:13
今回紹介されている映像は、父が所有しているレーザーディスクで随分昔に見た覚えがあります。その時はアラン・ホールズワースの東京公演のレーザーディスクの方がインパクトが強くて、あまり印象に残りませんでした。
今日の夕方改めて完全版のDVDを見たんですが、ジャコのソロパフォーマンスがおもしろかったです(笑)一度退場した後ディレイ音を止めに戻る所が、とてもオチャメですね(笑)!
父が言うにはこの頃はまだデジタルディレイって珍しかったとか? エコーはテープ式(!)のアナログの方が一般的だったそうです。
今だったらピッチを変えたり、ハーモニックス音を加えたり簡単にできるけど、この頃は技術的に不可能だったそうです。
ジョニ・ミッチェルの方は、父より母の方が詳しくて、今度は母に語られました(笑)
昨日NHKでやっていた大貫妙子さんのライブを見ながら、女性シンガーソングライターの歴史(?)を語る語る(笑)
実は私はこういった音楽はちょっと苦手です。母が言うには音楽に一番必要なのは感性だそうですが、父は技術が一番だと言って番組そっちのけで論争しだして(笑)もう大変でした!!
返信する
decon様 (elmar35)
2010-01-25 21:13:27
毎度ありがとうございます。
・・理想的な家庭環境ですね。
お母上も相当の曲者とお見受け致します。(笑)
仰るように、デジタルディレイが普及し出したのは、日本では'83年頃だったと記憶してます。
今から思えば、機材の進歩は恐ろしいほど進みました。
最近のはノイズ対策が凄く進んでて、古いのを使ってる自分が情けなくなってきます。(笑)
返信する