D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

Organic Instrumentals('12)/The Michael Landau Group

2012-02-25 15:05:00 | guitarist
これも出たばかりの作品になります。
敬愛するMichael Landau(マイケル・ランドウ)のグループ名義となるソロ作・・第5弾目くらいになるのかな?
近年、Shrapnel関連からの作品リリースが続いており、本作も同様にToneCenterから出ています。
で、エグゼクティヴ・プロデューサーがMike Varneyとなっている訳ですね。

ランドウのギターはスタジオ系からの派生ながら、他とはかなりそのスタンスが違うんじゃないかな、と感じます。
本作も、やっぱ少し肩透かし気味な部分があって、彼のイメージだけで聴くとガッカリされる可能性も孕んでますね。
多分、コアなファン向けじゃないかな、と。

personnel:
Michael Landau(g)
Gary Novak(d)
Andy Hess(b)
Larry Goldings(hammond-org)
Charley Drayton(d on#1,8)
Vinnie Colaiuta(d on#2)
Teddy Landau(b on#2)
Jimmy Haslip(bon#3)
Walt Fowler(flugelhorn on#7)
Estey Reed(hammond-org,carillon on#9)

基本は、ゲイリー・ノヴァクを筆頭に、アンディ・ヘス、ラリー・ゴールディングスらで固めた布陣のようです。
そこに、色んなゲストが入れ替わり混じるようなイメージでしょうか。
・・ウチでも御馴染みの面子ばかりですね。

tracks:
1.Delano
2.Sneaker Wave
3.Spider Time
4.The Big Black Bear
5.Karen Mellow
6.Ghouls And The Goblins
7.Big Sur Howl
8.Woolly Mammoth
9.Smoke
10.The Family Tree

ランドウの音楽性の底辺には、多分ブルーズが横たわっているのは間違いないと思うのですが、それがまともに出てこないところが彼の最大の特徴じゃないのかな。
アーシーなサウンドが好きなようで、ラフで余韻を生かしたプレイが随所に詰まっております。
かといって昔のような極端な空間系の音処理はかなり抑えられているようで、ナチュラルなクリントーン中心で、必要に応じてゲインを上げてるってとこかもです。
ざっと拾っても、エフェクトサウンドのほとんどが薄いコーラス&ディレイ、でトレモロ少々、ってな感じでしょうか。
そして、ストラト系のギアがメインのようで、多分シングルコイルの使用がほとんどじゃないのかな。
最近俺も気付いたんですが、ハムバッカーよりシングルコイルの方がサウンド創りにおいては大幅な変化が臨めるんですよね。
ランドウ自身、永いキャリアの末、そのあたりが自分にしっくり来ると感じているのかもしれません。
あと、アコギの併用も目だっておりますネ。
タイトル通り全篇インストで、なんせ、生々しいサウンドが素敵です。

ネットでも彼のギターは良く“カミソリ”みたいと形容されますが、個人的には“エアブラシ”ってか“血糊”のイメージがあります。
白い肌に鑢がサッと走った瞬間、血潮がパッと迸るような感じ・・なんか書いてて危ないなぁ。大丈夫か、俺?(笑)
・・ええっと、そんな刹那的な音の勢いが好きなんですよね。

で、この作品は、基本マッタリと進行してゆく曲調が多く、夜向けの音でしょうね。
多分アルコールで半分麻痺してる状態の脳には結構な刺激になるんじゃないかと。

シラフではお勧めできそうもない、ってのがちと切ないかもです。

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