D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

Jeff Beck Model 復活してみた

2012-03-20 21:11:30 | jeff beck-connection
ここもと、忙しさの中に身を置き、傷心を癒しております。
・・いつまでも引きずってはいられませんしネ。
閑話休題。

その昔、俺が最初に手に入れたエレキギターは“Greco SE-600J”ってモデルでした。
あのJeff Beck御大がStanley Clarkeらを伴い'78年11月に来日した折に披露され話題となったストラトの、廉価なコピーモデルです。
高校の入学祝いとして親に買ってもらったモノでした。
学生時代にバンド活動を始めた頃、皆と音を合わせてみると、やたらキンキンした音でパワーも無いのに窮し、なじみの楽器屋さんでハムバッキング一発の仕様に替えてもらいました。
・・エディを真似て。(笑)
しかし、そのギターは盗難にあってしまい、元のアッセンブリーのみが残ってた訳です。

このSE-600Jっていうモデルはいわゆる“バイサウンド・アッセンブリー”と呼ばれる回路が組まれており、スイッチの組み合わせによりかなりのトーンヴァリエーションが得られる、という触れ込みでした。
数年前、掃除中に偶然このアッセンブリーを発見し、使えるモノか否かってのが気になって仕方がありませんでした。
購入当時は取説もなく、雑誌に載ってた回路説明を頼りに触ってたと思うのですが、肝心の音が判りません。
で、'57年または'62年あたりのローズ指板仕様でホワイト色のFenderJapan製中古ストラトを購入し、試しに載せてみました。

一部のトグルスイッチがボディに干渉するのでその部分を削ってやると、一応はまりましたが、ビスの位置が3箇所しか合いませんでした。
色々試行錯誤を経て、ようやく音が出ました。

裏からみたワイアリングはこんな感じ。
・・我流の配線図ですが、参考まで。



早速試してみれば、ヴォリューム、トーンともガリが酷く、最初は半分も絞ると音が消える有様でしたが、徐々に回復。
それで、肝心の音といえば、全てのポジションでローが出ません・・見事にキンキン。
6弦をグリスダウンしてみると、普通なら“バゴ~ン”な所が“ポコ~ン”みたいな。
トーンを絞っても単純に篭るばかりで、深みが得られません。

てな訳で、残念ながら使い物にならない、といわざるを得ない結果と相成りました。

参考までにSE-600Jの注意点をメモっておきます。
元のワイアリングのままだと、フリーの状態でノイズが載り易く感電し易いため、ポット裏からブリッジ裏等へアースの延長が必要です。
また、ピックアップは、すべてExcel31276(PU-119)というモデルのようで、ミドルのみ逆巻きなんですが、これらはホット+コールド+アースという絶滅仕様なんで、リプレイスの場合は一工夫いるかもしれません。
ちなみに、この上位機種だったSE-800Jには、リアのみDiMarzioのHotStratというモデルが載ってたようです。
いずれにしても、オリジナルの写真によればポールピースがもっと太く、多分ずっとパワフルなモノが載ってたんじゃないかと思います。
また、こいつは艶ありですが、昔のGreco版のネックは艶消しのラッカー仕上げで、結構セクシーだった事も思い出しました。

せっかくなんで、復活した全体像はこんな感じ・・またバラすけどネ。



このワイヤリングを生かして、センター逆巻きのセットで組みなおすてのも手かもしれませんが、そこまでやる価値があるのか判りません。
ピックアップの事を調べてみると、今では工夫された色んなワイアリングがあるので、ノイズ対策重視で選択するほうが現実的じゃないかと思う次第です。
今回弄ったギターの元のアッセンブリーでも、意外に使える良い音が得られます。

ま、こんな感じで残念な結果でしたが、色々勉強になって良かったと思います。
個人的には、最初に出会ったこんなストラトタイプが、やっぱ一番馴染みますネ。





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