D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

picture('14)/菰口雄矢

2014-11-03 11:09:10 | guitarist

早いもので、もう11月に突入しちまいました。
身の回りではここもと色んな事が起こり、ゆったりとした時間を過ごすには少々無理がありすぎという感じですが、新作なんぞも入手しつつボチボチ聴いております。
そんな中、若手ホープの筆頭である菰口雄矢さんが1stソロ作をリリースしました。
題して“picture”。

この作品、良い意味で、見事期待を裏切ってくれてますw

personnel:
菰口雄矢(g)
鶴谷智生
Travis Carlton(b)
白井アキト(kb)
AYAKI(pf,kb)
葉山拓亮(pf)
根岸貴幸(strings arr.)
Michael Landau(g)

個人的には、Larry Carltonのご子息であるTravisの全面参加、ってのが意外というか、結構嵌ってて面白いなと感じました。
彼もね、偉大な親父の陰で結構苦労してる感じなんですよね。地味だけどその確かな底力とセンスが、本作にはうってつけかもですね。
あと、TRIXのAYAKI氏なんかも参加してたりですが、その他は正直個人的にあまり馴染みがない面子です。
そして、#9の1曲のみ、ウチでも贔屓筋のMichael Landauがゲスト参加しております。

tracks:
1.picture
2.Glasses
3.Fall into the sky
4.Kenny
5.From my heart
6.Shine
7.Land of hope
8.Snore
9.Shadows
10.Friends
11.Nothing in return


菰口さんは、元々カシオペアの野呂さんの弟子筋で、ヤンギのコンテスト等を通じ徐々に頭角を現して来たギタリストですね。
若さってのは色んな意味で凄い武器だし、それゆえ何でも試して成長の糧にできる重要な時期でもあります。
スタイリッシュで派手なギターワークってのは誰しも憧れる部分でもあるし、彼もそんな部分で鎬を削って来たとは思います。
ファンも勝手なもので、やはりそんな作風を期待し想像しながら、多くの方がこの作品を手にいれる事と思います。
しかし、そこには、派手な演出は全くありません。
・・只々丸裸な音楽があるだけです。イイね、ホントw

セルフライナーで自分の正直なスタンスを吐露されてますが、音楽自体を深く見つめるという事を最重視しながら纏めていった結果がこれ、という事になりましょうか。
・・若干26歳でこの心境に至る老成さってw
ほんとにね、聴いててハートウォーミングというか、妙な緊張感が皆無ってのが凄いな、と思います。

個人的には#7"Land of hope"が一押しですね・・まるでPat Methenyみたいに心象的な音が素敵です。

先述のTravisやLandauらも、基本的には地味だけどしっかり自身の音楽を奏でるタイプなんで、他の面子の技量もふくめ、皆がめっちゃ嵌ってて凄い事になってますね。
派手な音を期待する向きには少々物足りなさもあるでしょうが、是非繰り返しお聴き頂ければ、彼の真意が伝わってくるやもしれませんぜw

良い作品です(笑)


最新の画像もっと見る