D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

A Different Kind Of Truth('12)/Van Halen

2012-02-26 11:50:08 | band
なかなか纏める時間が取れなくて記事を出すのが延び延びになっちまいました。(汗)
ウチの贔屓筋の中でも、完全にリアルタイムで追っかけてる類のバンドの一つであるVan Halen。
本日は、そんな彼らの超久々な新作となる“A Different Kind Of Truth”がお題で御座います。
前作“Van Halen 3”('98)のリリースから、かれこれ14年もご無沙汰だった訳ですね。
ま、その間にはベスト盤のリリースやバンドの分裂なんて事件もありましたが、ファンの一番の関心事といえば、やはりキーパーソンであるエディの体調でしょうか。
個人的な記憶によれば“Balance”('95)が出た前後から彼は臀部の不調を訴えていて、その後直腸ガンが判明したという事でした。
丁度この頃髭を蓄えたり、異常行動に走るなど、エディの様子がおかしかったし、くだんの“Balance”の意外な精神性の高い出来などには驚かされたものです。
世間では、ガンは5年間の再発が無ければ生存率がかなり高いと云われてますので、その辺の杞憂が無くなったと観てよいのかもしれませんね。

で、今回は個人的にも超贔屓なDave Lee Rothが復帰ちうのが嬉しいです。

personnel:
Dave Lee Roth(vo)
Edward Van Halen(g,kb,cho)
Alex Van Halen(d)
Wolfgang Van Halen(b,cho)

メンバーからは、Michael Anthonyが抜け、エディの息子であるウォルフィーがベーシストに納まっております。
音源自体は既に準備が出来ていたのにここまで引っ張ったのは、彼がハイスクールをちゃんと卒業するのを待ってバンドを正式に再開させた、という事のようですね。
ベースプレイに関しては、どこまで本人が弾いてるのか判りませんが、ライヴ動画を観る限りはなかなかやりよる感じで頼もしいですね。

tracks:
1.Tattoo
2.She's The Woman
3.You And Your Blues
4.China Town
5.Blood And Fire
6.Bullethead
7.As Is
8.Honeybabysweetiedoll
9.The Trouble With Never
10.Outta Space
11.Stay Frosty
12.Big River
13.Beats Workin'

downtown sessions(bonus live dvd):
1.Panama
2.You And Your Blues(intro)
3.You And Your Blues
4.Beautiful Girls

でね、今回の作風がまた面白くて、まさにデヴュー当時の雰囲気満載なんですね。
歴代の作品で個人的に一押しなのは、例に漏れず1st作ってのはここでも何度も申し上げてますが、まさにそんな雰囲気。
ただ、音質だけでなく曲の構成が格段に進化してるって言う点では、やはりキャリアの長さが上手く働いていると思われますがね。
正直、3rd作なんて、ほとんどの曲が曲としての体を成していないのに、作品としては妙な纏まりを魅せていたという、良く判らない部分もありました。
くだんの1st作にしても中には同様の曲があったりしましたが、全体では全く破綻が感じられない訳で、エディの曲はこの辺の絶妙加減が一番の魅力じゃないかと。
そこへ来て、Sammy Hagerが加入してからというもの、エディが目指していたZepぽい展開へシフトした曲展開も多くなり、またポップな部分が増えた訳で、この辺はサミー効果も大きかったと思われます。
一方のデイヴは勢いで押すタイプということもあってか、初期は単調なリフでガンガン行く曲が多く、今回もそんな感じで非常にノリが気色よろしい。(笑)

サウンド面で、個人的にちょっと意外に感じてるのが“Wah Wah”(ワウ・ワウ)の多用です。
#4“China Town”や#9“The Trouble With Never”ではファンク系さながらにペダル踏みまくりなんですね。
彼の場合、フェイザーやフランジャーといったモジュレーション系の効果を生かすってのが基本で、しかも複数組み合わせ頻繁に切り替えるパターンが多いんですね。
そのため、歪みや干渉したサウンドが到るところに表れることがあって、正直何を使っているのか判らない場面てのも多々あったんです。
しかし、今回はちょっと違って、ワウの効果が丸出しってのが随所にあって面白い。
調べてみれば、MXRからシグネイチャー・モデルまで出てんじゃん・・何やそれ?(驚)
いやはや、良い味だしてますね、ホント。

昨日放映してた釣り番組中にも、この新作から結構な数の曲が使われていてビックリしました。

で、インプレ。
先行公開の#1“Tattoo”に関しては、先日書いたとおりで、この曲が今のバンドの全てを物語っているようです。

そして、#2“She's The Woman”は、デヴュー前にGene Simmonsと創ったデモにも含まれていたモノの再録となっているようです。

Van Halen - "She's the Woman" - LIVE 2012 At Cafe Wha? New York City


その他、目ぼしい曲としては、前出の#4“China Town”や#9“The Trouble With Never”のほか、#6“Bullethead”や#12“Big River”なんてのが良い感じですね。
#11“Stay Frosty”なんて、昔の“Icecream Man”みたいだし、この辺からも1stっぽさ満載です。
最近のライヴでも、1stをはじめ懐かしい曲を演ってるようですね。

Van Halen - Henson Studios - 02.01.12 - Tattoo - HD!


Van Halen LIVE: At The Cafe Wha? (First 3 Songs) January 5, 2012 HD (Multi-Cam)



・・お、お願いだから、こんなの日本で拝ませておくれ。(涙)


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4 コメント

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Unknown (balien)
2012-02-26 14:15:58
遂に来ましたね!発売以来、一日一回は聴いてます(^^;;
She's The WomanやOutta Spaceなんかのデビュー前からある曲を聴くと、20歳当時に今でも通用するようなリフをこんなに書いてたのかと、改めて驚愕させられます。
個人的には、You And Your Blues、リプリーギターを久々に登場させたBlood And Fire、ワーミーペダル&サスティナー?で摩訶不思議な音世界を創り出してる、Honeybabysweetiedollがお気に入りです。
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balien様 (elmar35)
2012-02-26 15:59:54
気になったんで調べてみれば、#5“Blood And Fire”は映画“Wildlife”のサントラ素材のリメイクだそうですね。この曲はスルーしてました。
そうそう、ReplyGuitarてのもありましたね・・1984の頃だっけ。
ヘッドホンで聴くことが嫌いだったんで良く判らずスルーしてたのを思い出しました。
仰るように、#8“Honeybabysweetiedoll”も確かにWhammyぽい音ですね・・なるほど。
詳しい補足あざっす。balienさん、かなりのマニアっすねェ。(笑)
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Unknown (フレ)
2012-02-26 22:42:29
へぇ、そのヘンってそんな昔の作品なんですか?ふ~ん…。
ウルフィーの発掘作業の成果?なんて邪推したり…。
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フレ様 (elmar35)
2012-02-27 21:12:18
ぶっちゃけ、その辺は詳しくはありません。(笑)
この辺は、むしろデイヴあたりの要望が濃いんじゃないかと思いますよ。
ウォルフィー、ちゃんと自分で弾いてるようですね。
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