たこさんのメモ書き

Linuxの設定/構築のメモを残すのが主体です。
わからないこと、あれこれたくさん。

どこでもマイ環境とは?

2007-01-07 23:32:32 | Weblog
最近、USBメモリが、大容量化とともに価格が安くなっているらしく、1GBのものが3,000円代で購入できたりするそうな。
容量が1GBもあれば、KNOPPIXだって入るじゃないか。
USBメモリに必要なソフトやOSを入れれば、持ち運びはしやすいし、出先にPCさえあれば使い慣れた環境をすぐに使える・・・ということで、PC雑誌にもUSBメモリの活用特集が組まれていた。

USBメモリにアプリケーションソフトを入れて使うのはいいが、問題は、PCのOSに依存するということ。PortableApps.comで入手できる、Portable版のOpenOffice.orgやGimpは、WindowsXPでもMeでも動作した。しかしPortableAppsの中には、GaimやClamWinなど、WindowsMeではネットワークにつなげられなかったり起動ができなかったものがある。
また、Skypeも、USBメモリの中にシステムファイルなどをコピーすることでPortable化が簡単にできたけど、WindwosXPでないと動かないようだ・・・

そんなことを考えると、USBメモリからブートできるOSが最強なんじゃないか。でも、USBメモリからのブートはマザーボードに依存していて、PCによってはブートができない。

すると、仮想化OSかな。
調べてみると、仮想環境ソフトQEMUを利用したLinuxディストリビューションがある。ちょうどUSBメモリに入れられる容量(約200MB)らしい。
それはQEMU-Puppy Linux。
Linuxがそのまま入っているから、Officeソフト(Gnumericなど)やメーラー、ブラウザ、チャット、お絵書きソフトなどを同梱している(GIMPは入ってない)。
紹介サイトはこちら:
MOONGIFT http://oss.moongift.jp/intro/i-1295.html
QEMU-Puppy 本家サイト http://www.erikveen.dds.nl/qemupuppy/index.html
早速、開発元からダウンロードして試してみた。

qemu-puppy-2.13-1.tar.gz (87MB)を入手し、PC内で展開。すると、全部で18個のファイルが出てくるので(215MB)、これらを手持ちのUSBメモリへコピーする。
USBメモリはFAT32でフォーマットされていること。

以上で準備は終わり。
USBメモリをPCへ挿して、OSがLinuxなら、コンソールから
$ cd /mnt/usbmem/  #マウントしたUSBメモリへ移動
$ . ./puppy.sh
これで、QEMU-Puppy Linuxが起動する。
OSがWindowsなら、puppy.exeをダブルクリックすればよい。

Cereron533MHZの自作機(Vine3.2)で試してみると、USB1.1の環境のせいか、非力なCPUのせいか、QEMU-Puppyの起動は非常に遅い。起動してからも遅さは変わらず、まったく実用にはならなかった。(残念!)
USBメモリから起動しているならともかく、仮想環境の上で動いているわけだから、遅くてあたりまえか・・・
もっと速いCPU、USB2.0、潤沢なメモリ(1GBとか)の環境下なら、もっときちんと動くのかもしれない。

なお、QEMU-Puppyは、パッケージの中にsyslinuxを含んでいるので、USBブートができるようにも設定できるらしい。
(USBブートに対応したPCが手元にないので、未確認。)

結局、CDブートのKNOPPIXとUSBメモリを併用するのが、もっとも確実なポータブル環境なのかなあ。