ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

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J1ナビスコカップ予選3節 FC東京対ジュビロ磐田(調布・味の素スタジアム)1-1

2008-04-22 05:55:05 | サッカー
代表も含めた過密日程の余波は毎年ナビスコカップにしわ寄せされる。
ダービーで劇的勝利を収めてから、中3日で行われる平日開催の予選リーグはさすがに観客動員も少なく、
モチベーションも含めて難しい試合になるな、という予感は戦前からあった。
そもそも東京はかつてこういうシチュエーションのゲームで締りの悪い試合を重ねてきた歴史がある。
選手のメンタリティという面においてこのチームが抱えている問題が往々にしてこういう局面で出てくるのだろう。
それもこれもひっくるめてクラブの伝統というのが如実に現れてくる部分だ。

試合は序盤から低調。東京は比較的優位にボールを持ってはいるが、それは単に磐田のマークが甘く、プレスをかけてこないから。
逆に東京も攻め急ぎはしないが中盤からのビルドアップに鋭さを欠く。
梶山がボランチの中央で意図的に配給する側に廻っていたが、
バランスを取ろうとするあまり、チームとしてのダイナミズムがそがれた格好となっているようだ。
磐田は前の試合で札幌に喫した黒星の影響からか元気がない。
何だか今日の試合の立ち位置のようにぼんやりとした、靄のかかったような前半だった。

ゲームは後半になって動いた。前半途中から負傷したカボレに代わって赤嶺が入った。
赤嶺のファイトで東京は徐々に活性化していく。磐田もシュートまで持ち込む場面が徐々に出てくる。
赤嶺のゴールが生まれたのは後半6分。ボール奪取した金沢からの縦に出たボールを走りこんできた赤嶺がそのままゴールに突き刺す。
少ないチャンスをしっかりとものにした。

前節の疲れからか双方とも大味な中盤となる。しっかりと繋ぐというのが今年の東京のテーマでもあるのだが、ともすると縦に急ぎたくなってしまう。
後半30分を過ぎると磐田のパワープレーもあって徐々に押し込まれる展開に。
犬塚の放ったシュートが味方に当たりネットに吸い込まれたシーンは、辛くもオフサイド。

後半終了間際、磐田は西が2枚目の警告を受けて退場。
10人の相手に対しアディショナルタイム4分を凌ぎきれれば、試合内容から言っても十分評価できるところだったが、やはりそうは行かない。
人数をかけていはいるが付ききれていないDFをかいくぐって放たれたシュートをいったんは塩田がはじく。
しかしうまく詰めて来た駒野に決められ同点。

やはり、といういやな予感が一番いやな形でそのまま現実のものになってしまう。
こういう試合展開でもしぶとく勝ち点3をもぎ取っていくというのが、東京の課題だとすれば、
こういう試合でもきちんと引き分けに持ち込んだ磐田にはやはりクラブとしてのDNAが宿っている。
今日の磐田から東京が学び取る教訓とはすなわちこういうことだろう。
ここを糧にできれば、失った勝ち点2も授業料としては高くない。


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