ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

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J1第7節 FC東京対川崎フロンターレ(調布・味の素スタジアム)4-2

2008-04-26 21:59:07 | サッカー
相変わらず、更新が後手を踏んでいて、今日はすでに8節の試合が終わっているのだが、1週間前の試合のレヴューを今頃・・・。

ダービーの次は「多摩川クラシコ」。忙しい。去年命名された川崎との多摩川決戦は多分にクラブ主導の感がしなくもない。
そのあたりはサポーターの間にも賛否両論があるようだが、同じ時期に下部のリーグで切磋琢磨してきた近しい間柄として、
こういう形でクラブ同士が手を取り合ってリーグを盛り上げようとするのは決して悪いことではない。
歴史は作るものと考えればあまり難しいことは考えずに、素直に乗っかってみると案外楽しい。

とは言え、クラシコと銘打たれた最初のシーズン(昨シーズン)、東京は川崎に2回とも大敗を喫している。
等々力でのアウェイゲームには5月としては寒い雨が降る中、駆けつけた覚えがある。
怪我から復帰したばかりの茂庭が川崎の強力な攻撃陣にずたずたに蹂躙された。5-2というスコア以上の屈辱感は記憶に新しい。
そして、最後は呆れて笑うしかなかったホームでの7失点。
もう何も言うことはない。去年はいいようにやられていて、チームとしての立ち位置の違いを存分に見せつけられた。

去年のトラウマもあるし、直近のナビスコでの磐田戦の低調ぶりもあった。
同じナビスコではジュニーニョがハットトリックというニュースもあってか、どうにも戦前からネガティブな雰囲気が抜けない。

前半はめまぐるしい展開となった。先制したのは川崎。16分中村の蹴ったFKを鄭が合わせて先制。この試合も主導権は川崎が握るかと思われた。
しかし、25分今度は栗澤のFKをカボレが押し込んで同点。
さらにその歓喜が冷めやらぬ26分。ふたたびFKのこぼれ玉を今度は谷口が決めてたちまち川崎が引き離す。
ここまでの得点はすべてセットプレーから。双方がいまひとつ落ち着かない展開となった。
追いついてすぐに引き離された東京に一瞬重苦しいムードが流れるが、川崎もすぐに引き離した効果が現れてこない。
東京はむしろ開き直ってボールを追う。押し込まれるのはむしろリードしている川崎という構図になった。
終了間際の43分。赤嶺のゴールでふたたび同点に追いつく。
先制し引き離しながら波に乗れない川崎に対して、前半終盤で追いついて折り返す東京が勢い立つ。

後半は川崎も仕掛けてくる。東京も前半のラッシュで疲れてきたのか押し込まれる場面も出てきた。
63分、東京は栗澤に代えて大竹を投入。
先週の東京ダービーでも大竹が入ったことで前線が一気に活性化したが、今日も大竹の投入で流れが変わった。
入って間もなく果敢に攻め込みループシュートを決めてしまう。振りぬかずにアウトにかけて浮かしたボールがゴールに吸い込まれる。
大竹の見事なゴールで初めて東京がリードする。

これで東京は勢いづく。川崎はサイドの攻防で長友と森が対峙したが、森が長友のスピードについていけない。
浅利、藤山、佐原のトライアングルは中村からジュニーニョに配給されるボールを寸断。
中盤が間延びした川崎陣内で東京のパスが面白いようにつながる。
極めつけが今野のダメ押しの4点目。後でビデオで見直すと12本ものパスが繋がった末のゴールだった。
最後にするするとDFの背後に走り抜けた今野に大竹の絶妙のスルーパスが通る。
この瞬間、初めて城福監督の掲げたMoving Footballが美しく結実した。

東京は7節終了時点で3位に躍進。ここしばらく未体験のゾーンである。
今の時点で順位を云々することにあまり意味はないが、けが人を抱えながら試行錯誤を繰り返しながらのこの成績は胸を張っていい。
連休中の5連戦で勝ち点をきっちりと積み重ねながら上位3分の1をキープできれば上出来だろう。

川崎は何が大きく変わったというわけでもないのだろうが、フッキの退団、関塚監督の入院など不安要因が重なってしまった。
もともと地力のあるチームだけにこのままでは終わらないだろう。
アウェイで対戦するときには、もっと厳しいチームになっているに違いない。









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