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台東区のホームレスの人の避難所受け入れ拒否問題を考える ”災害時の弱者支援”

2019-10-14 02:08:22 | 社会
https://news.yahoo.co.jp/byline/ohnishiren/20191013-00146689/
大西連 | 認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい 理事長 10/13(日)


台東区のホームレスの人の避難所受け入れ拒否問題を考える
台風19号が日本列島を通過しました。各地で河川の氾濫をはじめ、甚大な被害をもたらしています。被災された方に心からのお見舞いを申し上げるとともに、各地での早期の復興を願うばかりです。
台風などの接近が予報されると、ホームレスの人への支援や生活困窮者への支援をおこなっている多くの団体や個人は、物資を提供したり、必要な情報を伝えたりなど、なんとか被害を受けずに乗り切れるようにと尽力します。
実際に、今回の台風19号の接近にあたっても、多くの団体や個人が、支援している人に訪問したり、SNS等で情報をひろめたり、路上や公園、駅や河川敷で寝泊まりしている人に声をかけて、避難や対策を呼びかけていました。
災害においては、その人がどこに住んでいるか、お金があるのかないのか、などに関わらず、命を守るという観点から支援がなされるべきなのではないかと思います。
そんななか、台東区などのエリアでホームレスの人を支援している一般社団法人あじいるが、「ホームレスの人が台東区の避難所で受け入れを拒否された」とブログやSNSで報告しました。(東京の台東区は上野や浅草があるエリアでホームレスの人や生活困窮者が比較的多く住む地域です)

台東区長が本部長の台東区災害対策本部に問い合わせると、「今後避難準備・避難勧告が出る可能性があるが、ホームレス(住所不定者)については、避難所は利用できないことを対策本部で決定済み」と言われました。事実上、台東区の災害対策は、ホームレスを排除しています

現場の区の職員の方々は、住所の無い人は利用させないようにという命令を受けていました。
そこで、その場で台東区長が本部長となる台東区災害対策本部に問い合わせをしました。
台東区で野宿をしている人々は避難所を利用できないという規則が本当にあるのか尋ねたところ、「台東区として、ホームレスの避難所利用は断るという決定がなされている」と、明確な返答でした。
出典:災害時における台東区の野宿者への対応
都内でホームレスの支援をしている人などの報告によれば、他の区ではホームレスの人(住所不定の人)でも避難所で受け入れ拒否などにはあわなかったところもあると言います。
この件について、台東区の対応がどのようなものだったのかを確認するべく、本日(10月13日)、台東区危機災害対策課に連絡し、下記の回答をもらいました。(この内容で記事に記載することを台東区危機災害対策課に確認済みです)

――事実関係を教えてください
今回の台風19号に関しての自主避難所において、来た人には受付で避難者カードを書いてもらっていたが、その避難者カードには住所を記載する欄があった。住所が書けない人がいて(住所がない人)、現地の職員が対応がわからず(住所がない人にどう対応するのかのマニュアルなし)、災害本部に確認の連絡があり、災害本部として「住所がない人は受けられない」と回答したところ、現地職員がその回答をその人に伝え、その回答を聞いて、その人は帰ってしまった。
――「住所がない人を受けられない」という回答により避難所に入ることができなかった人は何人いましたか?
現在、把握できているのはお二人。二人でご一緒に避難所にいらっしゃいました。
――災害などにおいては、その区の住人のみならず他区に住んでいる「帰宅困難者」などの人も避難所に避難してくる可能性があると思うが、台東区の住民以外は受け入れられないのか
「帰宅困難者」には、専用の場所を用意していてそちらにご案内するという対応をとっていたが、住所がない方、ホームレスの人については想定がなかった。
――台東区はホームレスの人やネットカフェなどで生活する人など、住まいを持たない人が多く住む地域だと思うが、そういう状況の人が避難してくることを想定していなかったのか
さまざまなご批判やご指摘をすでにたくさんいただいているが、住所不定の人の避難所への避難という視点がなかった。
――今後は台東区としてどのような対応をしていくのか
今後は他自治体の事例を参考に、住所不定の人が適切に避難所を利用できるように検討していきたい。
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台東区からは以上のような回答をもらいました。今後は対応を改善するとのことではありますが、「想定していなかった」という理由で結果的に「排除」していた、というのは衝撃的でもあります。
上記の台東区からの回答を受け、上述した「あじいる」の今川篤子代表にも話を聴きました。今川さんは医師でもあり、台東区や山谷地域周辺でホームレスの人や生活困窮者への医療支援などの活動をしている人です。
実際に昨日(12日)に、台東区の避難所におもむき避難所でホームレスの人への受け入れ拒否について職員とやりとりをした一人であり、今朝(13日)も上野近辺などのホームレスの人たちに話を聞きに行っていました。
――今朝(13日)も上野近辺を回ってホームレスの人たちに様子を聞いていたとききました。
今朝、お話しした人のなかで、ある人(ホームレスの人)は、台東区が用意した観光客(日本人含む)の人が避難できる避難所に行ったところ「ここは観光客用だからダメだ」と断られた、と話していました。私が実際に行った避難所だけでなく、区内の同様な場所で同じようなことが起こっていたのかも知れません。

――台東区は僕には「住所不定の人の避難を想定していなかった」と話していました。
実際に避難所で現地の職員だけではなく、災害対策本部(本部長は区長)にも確認してもらって話をしましたが、そこでは、「ホームレスの人は受け入れられない、ということを台東区として決定している」と言っていました。
「想定していない」ではなく、台東区としてホームレスの方を受け入れないことを「台東区として決定している」でした。なので、大きく食い違います。「ホームレスの方を受け入れない」は明確な差別なのではないでしょうか。それに、「命を守る行動を」と言っている時に、ホームレスの人はダメ、というのはおかしいのではないでしょうか。
――高齢の方や病気や障がいを持つ人など、災害の際には、被害を受けやすい、もしくは避難しにくいなど、配慮が必要だ、とも言われます。住まいがない、お金がない、少ない、などもむしろ最も避難や支援を必要とする状況だと思うのですが
その通りです。住まいがない、所持金が少ないなどもそうですし、そうした人のなかには高齢の人や病気や障がいをもつ人もいます。ふだんは元気でも体調を崩す人もいますし、不安を感じる人もいます。そういう状況の人が困って避難をしてきたのに、結果的に追い返してしまったというのは、行政としてあるまじきことだと思います。

――台東区の対応の背景にはどのようなものがあると思いますか
台東区はホームレスの人や生活困窮者などが都内の他の地域に比べたら多い地域だと思います。そして、行政が見る「ホームレスの人」への目は冷たい。「ホームレスの方は受け入れない」というのは差別だと思います。「差別」して「排除」しています。この姿勢が変わらないといけないと思います。
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SNS上では、「ホームレスの人を受け入れないのはひどい」「人権侵害だ」という意見だけでなく、悲しいことに、「ホームレスの人を避難所に入れたくない」などの意見も見られます。後者の意見がマジョリティだとは思いませんが、こういった意見がでること自体が、社会のなかにある「差別」を如実にあらわしていると言えます。
日本は自然災害が多い地域だと言われます。住まいがない、お金がない、少ないなどの状況で被害にあうと、甚大なダメージを受けてしまう可能性があります。被害を受けないように、ダメージを少なくするために避難や支援をおこなうことは一人ひとりのいのちを支えるという観点からとても重要なことです。
台東区は今後について「住所不定の人が適切に避難所を利用できるように検討していきたい」としていますが、今回のような「受け入れ拒否」のようなことが起こる前に、どうして何も対応できなかったのか、しなかったのか、その責任は重いでしょう。
そして、今回は、実際に避難所におもむいた野宿の方がいて、その人たちを日常的に支援したり関わっていたりする人がいたので、明らかになりました。
明らかになっていないだけで、こういった災害からの避難という文脈で、ほかの自治体で同様のことが起こっていない、とは言えません。
「住民じゃないと利用できない」などは言語道断ですし、どんな状況でも「いのち」に優劣はつけられません。避難にきた人を追い返して、その人が避難できずに被害をうけたらどうするのでしょうか。困難な状況にある人を支援しない公的機関などあっていいものなのでしょうか。
各自治体での取り組みもそうですが、ホームレスの人への差別や排除の問題について、多くの人に関心をもってもらいたいと切に思います。

感想
災害時の弱者支援はどうしても後回しになります。
今回は、ホームレスは避難所に入れないとのルールがあったそうです。

国が、都が、区が、私達がホームレスの人をどう支援するのかが問われたケースなのだと思います。
公的なサービスがお金の有無よって差をつけてはいけないのだと思います。

二階氏 台風被害「まずまずで収まった」緊急役員会で ”防災不備が明らかに”

2019-10-14 02:04:58 | 社会
朝日新聞2019/10/13
 自民党の二階俊博幹事長は13日、台風19号の被害を受けて開いた党の緊急役員会のあいさつで、「予測されて色々言われていたことから比べると、まずまずで収まったという感じだ」と語った。死者が20人を超え、行方不明者の捜索も続く中での発言に批判が出ている。
 二階氏は会合後、記者団に「日本がひっくり返されるような災害、そういうことに比べれば、という意味だ。1人亡くなったって大変なことだ」と釈明した。
 さらに二階氏は「一両日中にも激甚災害に指定することを(政府は)明らかにしてもらいたい。党としても必要な大型補正予算の編成を行うべく、政府を全力で支えていく決意だ」とも語った。(西村圭史)

感想
一人の命を普段から軽視するお考えなので、そのような言葉がつい本音として出てきたのでしょう。
国会議員が失言していることが多いですが、それは失言だけでなく、本音がぽろっと出てきたとみるのがよいのでしょう。