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ドーピング問題で異例の製薬会社提訴 レスリング阪部「夢つぶされる」胃腸薬に混入 ”事前にリスクを察知できたか?”

2019-10-25 00:00:10 | 社会
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191024-00000097-dal-spo デイリー10/24(木)
 服用したジェネリック医薬品(後発薬)に本来含まれていない禁止物質が混入し、ドーピング検査で陽性反応が出た問題で、製薬会社2社を提訴したレスリング選手の阪部創(26)=自衛隊=が24日、都内で会見を行った。今月8日付で沢井製薬(大阪市)、陽進堂(富山市)に慰謝料など約6000万円の損害賠償を求める訴状を東京地裁に提出。岡部鉱平弁護士によると、国内でドーピング問題が裁判に発展するケースは初めてだという。

 阪部は男子グレコローマンスタイルで16年世界選手権(非五輪階級)に出場したこともあるトップ選手。18年の全日本選抜選手権では五輪階級の77キロ級で2位に入ったが、ドーピング検査で陽性反応が出たため、同年8月から半年間の暫定的資格停止処分を受けた。

 19年2月、阪部サイドが調査を依頼していた米国の分析機関から、服用していた医薬品エカベトに禁止物質アセタゾラミドが混入していたことが報告された。その後の聴聞会で阪部に過失がないと認められ、処分が取り消された。

 阪部によれば、減量後の胃腸の負担を減らすため、チームに帯同していたスポーツドクターから処方されたジェネリック(後発)医薬品を服用したという。サプリメントはJADA(日本アンチ・ドーピング機構)認証マークのものを摂取するなど細心の注意を払っていたが、安全であるはずの医薬品から添付文書に記載されていない禁止物質が検出されたことから「驚きは大きかった」(阪部)と寝耳に水だったという。

 沢井製薬側は、原薬の製造を委託していた海外の製造ラインにアセタゾラミドが残留したままの状態になっていたことが原因としているが、混入の予見はできなかったと主張。また、人体には影響がないことから、アスリートがドーピング検査に引っかかることについては責任を認めていないという。

 レスリングの東京五輪代表選考会は、阪部が出場資格停止を受けていた昨年12月から始まっている。ただ、グレコローマンスタイル77キロ級は内定しておらず、今年12月の全日本選手権から代表を狙うチャンスが残っているが、競技人生を棒に振る可能性もあった。

 阪部は「資格停止期間の半年はすごくつらい思いをした。私のように、タイミングが悪ければ五輪に挑戦できないとか、こういう形で夢をつぶされるというのは起こってはいけないこと。二度とこのようなことが起きてほしくない」と再発防止を訴えた。

感想
原薬製造所の洗浄バリデーションでは以下の3つの基準(他の原薬のコンタミ)で一番厳しい基準をクリアーしていることがGMP(医薬品製造での基準)で求められています。
・10ppm以下
・0.1%以下
・目視で確認して残っていない

今夏は多くても数ppmだったので、洗浄基準はクリアしていました。
よって通常の洗浄バリデーションは適合でした。

「沢井製薬側は、原薬の製造を委託していた海外の製造ラインにアセタゾラミドが残留したままの状態になっていたことが原因としているが、混入の予見はできなかったと主張。また、人体には影響がないことから、アスリートがドーピング検査に引っかかることについては責任を認めていないという。」

一般に原薬製造所では洗浄バリデーション以外に以下を確認していました。
・高薬理活性物質を同じ製造ラインで造っていないか?
・アレルギー物質を造っていないか?

そこにはアンチドーピング薬を造っていなか?は確認項目には入れていませんでした。
また、10ppm未満でのドーピング試験に引っかかると想像はできなかったのでしょう。

ただ、原薬製造所にもミスがありました。
3つのポイントで一番低い基準となっていましたが、目視確認のレベルを評価していませんでした。

また予見できなかったから責任はないとは言えないかもしれません。
何故なら、該当品は念のために回収しました。
問題がなければ製品回収をする必要はありません。

製品に問題があったのですから、PK法の適用になるかもしれません。
企業が予見できなくても、製品に問題があればその責任を負うことになります。
PL法では、製品に問題ないことを企業が証明しなければなりません。

どちらにせよなかなか厳しい裁判かと思います。
医薬品会社は今回のケースを他山の石として、原薬製造所のGMP監査においてドーピング薬を同一ラインで製造していますか?として門歯、もし製造しているなら、洗浄基準を10ppmよりも厳しい10ppb以下にする必要があるでしょう。

それにしてもドーピング検査の検出感度はすごいと思いました。