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邪馬台詩:江戸時代に流行した予言の詩  その1

2020-05-18 15:32:14 | 江戸の街の世相

邪馬台詩:江戸時代に流行した予言の詩  その1                                       2020.5            (耶馬臺詩の預言)

江戸時代には、様々なことが流行しましたが、現代にも通じるものが、多くがあります。

 

予言みたいなものも、流行しました。 現代に、ノストラダムスの予言とか、マヤの予言とかが流行ったのと、同じ様なものです。

解釈に、幅がある方が、諸説紛々として、面白いということも、似ています。

江戸時代には、予言の詩として、「邪馬台詩(やまたいし)」が、流行しました。

「邪馬台詩(やまたいし)」は、梁(502~557年)の人である宝誌和尚の作とされてはいますが、実際は、何らかの意図を持って日本人が作ったものでしょう。

そして、この詩は、恐らく、西暦1000年より前に創作されたものであろう、とされています。

「邪馬台詩」の「邪馬台」は「邪馬台国」つまり、日本のことを指しています。

「邪馬台詩」は、日本のことを詩に託して予言したものである、と解釈されます。 「邪馬台詩」は、一句が五文字で、全体が24句、合計120字の詩です。

     上の図は、編者所有の邪馬台誌(文政五年)の二ページをつなげたもの。

 

邪馬台詩

東海姫氏國。百世代天工。右司爲輔翼。衡主建元功。 初興治法事。終成祭祖宗。本枝周天壤。君臣定始終。 谷填田孫走。魚膾生羽翔。葛後干戈動。中微子孫昌。 白龍游失水。窘急寄胡城。黄鷄代人食。黒鼠喰牛腸。 丹水流盡後。天命在三公。百王流畢竭。猿犬稱英雄。 星流飛野外。鐘鼓喧國中。青丘與赤土。茫茫遂爲空。

さて、本文を見ても、何がなんだか、さっぱりわからないでしょう。

参考までに、読み下し文を紹介します。 以下の読み下し文は、江戸時代の「邪馬台詩余師」から。

それには、レ点とフリガナがありますので、その通りに文字起こししたものです。

東海姫氏國(とうかい きし こく) 百世代天工(ももよ てんこうに かわる)

右司爲輔翼(ゆうし ほよく と なり) 衡主建元功(こうしゅ げんこうを たつ)

初興治法事(はじめに ちほうの ことを おこし) 終成祭祖宗(おわりには そそうを まつることを なす)

本枝周天壤(ほんし てんじょうに あまねく) 君臣定始終(くんしん しじゅうを さだむ)

谷填田孫走(こくてん でんそん はしり) 魚膾生羽翔(ぎょかい はを しょうじて かける)

葛後干戈動(かつののち かんか うごき) 中微子孫昌(なかごろ びにし しそん さかんなり)

白龍游失水(ほくりゅう およいで みずを うしない) 窘急寄胡城(きんきゅうにして こじょうに よす)

黄鷄代人食(こうけい ひとに かわり しょくし) 黒鼠喰牛腸(こくそ ぎゅうちょうを くらう)

丹水流盡後(たんすい ながれて つきるの のち) 天命在三公(てんめい さんこうに あり)

百王流畢竭(ひゃくおう ながれ ことごとく つきて) 猿犬稱英雄(えん けん えいゆうと しょうす)

星流飛野外(ほし ながれて やがいに とび) 鐘鼓喧國中(しょうこ こくちゅうに かまびすし)

青丘與赤土(せいきゅう せきど と) 茫茫遂爲空(ぼうぼうと して ついに くう と なる)



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