家の中の怪奇現象(江戸時代のポルターガイスト)
伊勢の津に、堀某(なにがし)と言う武士がいた
その家に、突然、妖怪が出るようになった。
衣服がひとりでに、箪笥から出てきて、家の中をめぐり歩き、多くの器も、動き回った。
しかし、主は、武勇の人であったので、妖怪も畏れたのか、
伊勢の津に、堀某(なにがし)と言う武士がいた
その家に、突然、妖怪が出るようになった。
衣服がひとりでに、箪笥から出てきて、家の中をめぐり歩き、多くの器も、動き回った。
しかし、主は、武勇の人であったので、妖怪も畏れたのか、
主が家にいる時は、昼夜とも怪奇現象は起こらなかった。
主が、外にいる時だけ、必ずその妖怪が怪奇現象を起こした。
主が、外にいる時だけ、必ずその妖怪が怪奇現象を起こした。
このような事が、一月あまり起こった。
はじめは、家の者達は、驚き恐れて、気を失ったりしたが、日が経つにつれ、みなその事になれ、女子供まで、恐れなくなった。
茶碗、たばこ盆などが、しぜんと動き回るのを見て、かえって面白がるようになったので、その怪奇現象は、止まったとの事である。
「黄華堂医話」より
編者注:これは、ポルターガイスト(Poltergeist)現象でしょう。
江戸時代のポルターガイスト。
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