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江戸の妖怪、怪奇、怪談、奇談

江戸時代を中心とした、面白い話を、探して、紹介します。

河童の名称 物類称呼  

2025-04-10 23:59:48 | カッパ

河童の名称    物類称呼  

                   2025.4

「川童」、「かわたろう」。
畿内及び九州にて、「がわたろう」、又、「川のとの」、又、「川童」と呼ぶ。(九州に多し、特に筑後の森川に大変多い)
周防(山口県)及び石見(島根県)又、四国にては「えんこう」と言う。
土佐国の住民は「がわたろう」、又「かだろう」、又「えんこう」とも言う。その手の肱(こう:肩からひじ)がよく左右に通りぬけて滑(かつ)であるからだ。猿猴に似ている故に河太郎も「えんこう」と言う。
東国では「かっぱ」と言う。(川わっぱをちぢめた言葉である。小児をしかるにも「かっぱ」とも言う。)越中にては、「がわら」と言い、伊勢の白子にては、「かわら小僧」と言う。

その姿は、四五歳ばかりの子供のようである。髪の毛が赤くて、頭の頂に凹んだ皿が有る。その皿に、水をたくわえる時は、カは大変に強い。性は、相撲を好み、人を水中に引入れようとする。
あるいは、怪しい事をして婦女を奸婬する。その災いを避けるには、猿を飼うのが一番良いと言う。
又、九州にて川を渉る人がこんな歌を吟ずる。

いにしえ(古)の やくそく(約束)せしを わす(忘)るなよ 川だち男 氏は菅原

この歌を、吟詠すれば、河童の害から逃(のが)れられると、言い伝えられている。

「物類称呼」 広文庫より

 



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