黒駒 寺社参拝記

畿内を中心とした寺社参拝記です。主に西国三十三所や聖徳太子霊場を巡礼中です。

那智 補陀洛山寺~熊野古道

2009-03-22 09:39:05 | 近畿の寺社
20日から3連休でしたが、西国第1番青岸渡寺のご本尊御開帳にあわせて
和歌山県の那智へ行ってきました。昨年の4月末以来の11ヶ月ぶり3度目の那智です。

今回も前回と同じく兵庫県の篠山口から午前5時47分発で快速・普通列車を
乗り継ぐこと7時間余、那智へと至り熊野古道中辺路を2時間かけて徒歩にて
青岸渡寺にたどり着くコースです。

前回は「熊野古道を歩く」「那智大滝」「青岸渡寺宿坊尊勝院」「鈍行列車
の4記事を書いていますので、よろしければ合わせてお読みください。

那智といえば割合日本全国に名の知れた地だとは思うのですが、特急列車が通過する
なんとも寂しいローカル駅です。駅前にもコンビニはなし・・・。


駅前の横断歩道を渡るとすぐに「補陀洛山寺」(ふだらくさんじ)があります。
このお寺は重文の十一面千手観音菩薩(秘仏)を本尊とする天台宗の古刹で、
「補陀洛渡海」のお寺として有名です。
補陀洛とは観音菩薩の浄土で渡海とは僧侶が生きたまま出口のない小船に乗って
補陀洛を目指す・・・というもので、すなわち渡海=遷化(死)となります。
現在の常識では考えられませんが、中世には行われた捨身行です。
那智の沖合いに補陀洛があると信じられていました。

復元された「渡海船」。生身の僧侶が入ったあとに釘が打たれて出れないように
したと言われています。


補陀洛山寺本堂。平成になってからの再建です。一帯は世界遺産です。


この補陀洛山寺の手前に「浜の宮王子跡」という熊野権現を祀った宮の跡が残り
熊野古道中辺路の入り口となっています。


浜の宮王子から県道・山中を歩き約45分後に「尼将軍供養塔」に到着。
鎌倉幕府の初代将軍頼朝の正室平政子の供養塔で、休憩地みたいになっていますが、人がだれも
いないので薄暗く少々不気味な場所です。




尼将軍供養塔をすぎればやがて市野々という集落の住宅地の道に出ます。
その途中にある「市野々王子」


この日は朝こそ雨が降ったみたいですが、昼からは快晴となり初夏の陽気です。
早い桜はもう満開です。


市野々からさらに20分ほど歩くと「大門坂」に到着しますが、この近くに駐車場が
あって熊野古道体験をする人のほとんどはここから歩きます。人も多くなります。
僕のように那智の浜から山中を歩く人はほとんどいませんね。


大門坂の石段に入ると青岸渡寺まであと30分ほど。でもこの石段がけっこう
心臓破りの坂なんです。急ぐとダメです。ゆっくりと自分のペースで。




多富気王子跡


今回は記事が長くなりましたので、続きは次回に。

黒駒思いのままの記」←こちらも見てやってください。

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コメント
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