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【WX310J】評価機レビュー

2006年01月16日 23時28分49秒 | WILLCOM
 「WILLCOM MANIACS 2005」にWX310J評価機のレビューが載っている。

 WX310Jは、特に法人やビジネスコンシューマをターゲットとしたミドルエンドの機種となっています。最近では珍しいストレート形状のデザインで、横幅の広いスクエアなところは、ボーダフォン向けのノキア製「Vodafone 702NKII」あたりに近いです。2.4インチのQVGA(240×320ドット)サイズの液晶やminiSDカードスロットを搭載し、セキュリティを意識してカメラを搭載していません。

 大きな特徴としては、指紋認証デバイスを搭載し、さらにこのデバイスがカーソル操作も行うセンサーになっていることです。それにより十字キーを搭載していません。また、PBXなどの内線電話として利用するために自営2版に対応していたり、Intellisyncによるパソコンとのデータの同期が可能です。その他には、フルブラウザ(WX310SAと同様に「NetFront v3.3」)、Javaアプリ(MIDP2.0)、オフィスビューアー、予測変換機能(Advanced Wnn V1.2)、4xパケット方式による高速通信、リモートロック、ハンズフリー、バイリンガル、USBマスストレージといったものに対応しています。機能としては、WX310SAからカメラを取って、指紋センサーと自営2版を足しただけといってもいいでしょう。メールやフルブラウザなどは見たところまったく一緒です。発表時からの変更点としては、通話時間が6時間から7時間、待受時間が550時間から850時間に伸びています。その他の詳細な仕様については、製品情報ページを参照してください。

 第一印象としては、横幅があるため、やや大きいなと感じました。また、他の機種と並べると確かに薄いのですが、WX310Jだけを見ているとそれほど薄く見えません。見た目の印象は、サイズについては損をしているかなと思われます。ただ、持ってみると横幅が広いことにより、ボタンが下のほうに集中しているわりに安定して持つことができますし、ストレート型でこの厚みなのでキーボード部分が薄すぎて持ちにくいといったこともありません。これくらいならジャケットの胸ポケットに入れておいても大丈夫でしょう。やや縦が長いため、胸ポケットからはみ出しそうですが、返ってそのほうが取り出しやすいということもあるんだと思います。ボディの質感も悪くはありません。

 すでに何度も書いていますが、WX310Jは十字キーがなく、カーソル操作を指紋センサーで行います。単に指紋センサーを認証デバイスとして搭載するだけでも、ケータイではドコモ向けの富士通製端末に搭載されている程度なのに、それをカーソル入力デバイスとしても利用するという先進的な試みを行っている端末となっています。カーソルとしても利用するので、誤操作を防ぐために指紋センサーがややくぼんだところに設置されており、同時に操作しにくくならないように周辺が斜めにカットしてあります。センサー部分の金色がややデザイン的にはマイナスとなっているように思われますが、果たしてこの指紋センサーによるカーソル操作が便利なのかどうかを1日使ってみたところの感想として述べておきたいと思います。

 まず、操作としては、指紋センサーを指で上から下にスライドさせるとカーソル操作の“下”が行われ、左から右にスライドさせると“右”が行われます。また、スライドを途中で止めると連続入力となります。使用感としては、かなり使いにくいです。また、「もし慣れたらどうか?」としても、十字キーによる入力に対してカーソル入力デバイスとしてアドバンテージがあるようには思えません。メニューなどの選択する場面では、なるべく数字ボタンによる選択を行っているし、文字選択時には行き過ぎていらつくケースもあるくらいです。まぁ、いらついたりしているのは慣れていないからだと思われますが……。さらに、評価機だからだと思われますが、指紋センサーが誤動作をして、なにもしていないのにカーソルが移動しまくったりといった面白い現象も見られるくらいです。さすがに、発表会や展示会などでもこういったことはなかったので、この評価機がおかしいのかなとは思いますが、使っているうちにこういったことにならなければと心配になったりもします。

 速度が変えられるのでスライドを止めて行う仮想連続入力はなかなか便利ですし、慣れれば一通り無難に操作可能だと予測されますが、そもそも慣れる必要がある点が辛いところでしょう。他の機種であれば共通の十字キーを採用しているので、そういったことが必要がない分、不利だと思われます。ましてビジネスユーザー向けとして発売する機種で行う冒険としてはかなり無謀だと思ってしまいます。まだ失敗とは言いたくありませんが、製品企画をした人にこのデバイスを採用した理由を是非聞いたみたいです。仮に技術本位で採用されたならかなりショックなので、私が見出せていない理由があるといいのですが……。

 ネガティブに書いてきましたが、試みとして面白いのは確かです。指紋センサーの表面に色を塗ってデザイン的にも問題ないようにしたり、入力デバイスとしての技術に磨きをかけていけば将来的には十字ボタンではない“入力パッド”のようなものを含めて多く発売されるかもしれません。指紋センサーは、認証デバイスとしてはきちんと動作しますし、カーソル操作以外は、クリアボタンや通話・終話ボタンの位置などは慣れれば通常の機種と同様に使えるでしょう。特に、通話ボタンに文字入力時の逆トグルが割り当てられているのですが、通常の機種の通話ボタンに割り当てられいてる逆トグルよりも私はすでに押しやすく感じています。WX310Jの購入を検討しているユーザーはできれば店頭などでホットモック(実際に動作するもの)を手にとって、指紋センサーによる操作を体感してからにして欲しいと思います。次は、この指紋センサーの本来の機能である認証デバイスを含めたセキュリティ機能について見てみたいと思います。通信できない評価機ですが、なにか質問がありましたらコメントやトラックバックをいただければと思います。


WX310J ~ 指紋センサーによるカーソル操作は新しい入力デバイスになるか!?

 「WX310Jの充電台は縦に立てるタイプ。ケーブル備え付けで、USB端子などはない。充電台に置いたままUSBケーブルを挿すことができないのは残念だ。データ同期ができるようになるだけにもう少し考えて欲しかったところ」という点がとても残念だ。

 充電台にUSB端子さえあれば、PCとのシンクロやデータ通信にそのまま使えるクレードルとして活躍してくれるのになぁ。やはりJRCは携帯電話メーカーとしてのノウハウ不足でいかにも詰めが甘い。PCとのシンクロでは、やはり富士通やカシオあたりが一歩も二歩も進んでいるようだ。


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