HSDPAといえば携帯電話の通信規格、というイメージを持っている人が多いかもしれないが、韓国では携帯電話以外でHSDPAを利用できるサービスが次々登場してきている。
韓国2位の携帯電話事業者のKTFは1月に「iPlug」というサービスを開始した。iPlug専用モデムを利用すれば、ノートPCなどで下り3.6MbpsのHSDPA網に接続できるというサービスだ。
iPlugのモデムはUSB接続に対応しているので、基本的にUSB端子を有するデバイスで、かつWindows 2000 / XPを搭載していれば利用することが可能だ。モデムの価格は17~18万ウォン(約21,000~23,000円)程度となる。
また、料金制はデータ通信量によって異なる。1GBの通信量が無料提供される「Wネットデータベーシック」は29,500ウォン(約3,700円)/月、2GBの通信量が無料提供される「Wネットデータスペシャル」は44,500ウォン(約5,700円)/月となる。
さらにKTFはLG電子と提携して、HSDPAモデム内蔵のサブノートPCを2006年11月に販売するなど、自社のHSDPAサービス拡大に熱心だ。(写真)
一方、韓国最大手の携帯電話事業者SK Telecom(以下、SKT)は、かなり早い時期から同様のサービスを提供している。それが2006年9月からスタートしている「T LOGIN」だ。
これも基本的にはUSB対応の専用モデムを利用し、さまざまなデバイスでHSDPA網に接続できる。料金は、29,900ウォン(約3,800円)/月で1GB相当のデータ通信料が無料となる「レギュラー料金制」、45,000ウォン(約5,700円)/月で2GB相当のデータ通信量が無料となる「プレミアム料金制」とがある。
ただし、SKTのサービスは下り1.8MbpsのHSDPA網に接続するものであり、HSDPA網でない地域ではCDMA2000 1xEV-DO網へ接続を切り替えながら、接続を維持するものとなる。HSDPAの対応地域も、サービス開始当初はKTFより少ない全国25都市だった。当時、SKTは「2006年のなるべく早い時期に、全国84カ所にこれを拡大したい」と述べていた。
SKTはさまざまな対応デバイスの開発も熱心に行っており、Samsung電子と協力し、T LOGINのモデムが内蔵されているUMPC(Ultra Mobile PC)も発売している。
2007年にはT LOGINモデムを内蔵したデジタルカメラを発売予定であるほか、インターネットを利用しながら各種サービスを受けられるような、サービス連携型の車載機器も開発したいと述べている。専用モデムは今後、高速無線通信規格WiBroにも対応する予定だ。
いつでも・どこでも高速通信が利用できるという長所を活かした2つのサービス。インターネットの通信速度に相当のこだわりがある韓国ユーザーには概ね好評のようだ。
実際、T LOGINは2006年12月に会員が3万人を突破している。これはサービス開始時に24万ウォン(約30,000円)相当のモデムを無料で配布するという拡大戦略をとっていたのが成功の要因かもしれない。
3G、4Gにかける、SKTおよびKTFの意気込みは相当なものだ。とくにKTFは「HSDPAでSKTを抜き、万年2位という企業イメージを払拭したい」と意気込みを語るほど、HSDPA分野における競争は激しさを増している。
現在のところ、KTFによる3G網は全国84都市で展開中だが、3月頃には全国に拡大される。また、SKTの全国網は2007年上半期を目標としていたものの、これが5月に早められ、急ピッチでの全国網構築が行われている。
3Gでの勝者はどちらになるのか。2007年はそれを決定する大事な年であるといえる。
ノートPCを使ってHSDPA接続 - 韓国でサービス競争激化 MYCOMジャーナル
日本ではHSDPAはやっと対応端末がいくつか出始めた程度で、対応エリアも狭く、それをフルに活用したサービスの提供まではいたっていない。
3G化では世界の先陣を切ったはずの日本なのだが、あっという間に韓国に抜かれてしまったようだ。
ADSLでも韓国が日本を先行して普及しただけに、HSDPAでも韓国が日本をリードし続けることになるのだろうか?日本の携帯電話会社は何をしているのだろうか?
20色のカラーラインナップやワンセグ端末の開発などに労力をさいて国内で競争したり、SIMロック問題や端末の2年ローン問題などで混乱している。最大手のDoCoMoにおいては、MNP以降のユーザー流出対策ばかりに頭を悩ませていて、とても日本の携帯電話をリードしている感じではない。そんな事をしている間に日本の携帯電話は韓国にどんどん置いていかれそうだ。
日本の携帯電話はキャリアの囲い込み政策のために国際的には鎖国状態に近く、技術的に見ても、もはや世界的に優位性などほとんどないのかもれしない。
韓国2位の携帯電話事業者のKTFは1月に「iPlug」というサービスを開始した。iPlug専用モデムを利用すれば、ノートPCなどで下り3.6MbpsのHSDPA網に接続できるというサービスだ。
iPlugのモデムはUSB接続に対応しているので、基本的にUSB端子を有するデバイスで、かつWindows 2000 / XPを搭載していれば利用することが可能だ。モデムの価格は17~18万ウォン(約21,000~23,000円)程度となる。
また、料金制はデータ通信量によって異なる。1GBの通信量が無料提供される「Wネットデータベーシック」は29,500ウォン(約3,700円)/月、2GBの通信量が無料提供される「Wネットデータスペシャル」は44,500ウォン(約5,700円)/月となる。
さらにKTFはLG電子と提携して、HSDPAモデム内蔵のサブノートPCを2006年11月に販売するなど、自社のHSDPAサービス拡大に熱心だ。(写真)
一方、韓国最大手の携帯電話事業者SK Telecom(以下、SKT)は、かなり早い時期から同様のサービスを提供している。それが2006年9月からスタートしている「T LOGIN」だ。
これも基本的にはUSB対応の専用モデムを利用し、さまざまなデバイスでHSDPA網に接続できる。料金は、29,900ウォン(約3,800円)/月で1GB相当のデータ通信料が無料となる「レギュラー料金制」、45,000ウォン(約5,700円)/月で2GB相当のデータ通信量が無料となる「プレミアム料金制」とがある。
ただし、SKTのサービスは下り1.8MbpsのHSDPA網に接続するものであり、HSDPA網でない地域ではCDMA2000 1xEV-DO網へ接続を切り替えながら、接続を維持するものとなる。HSDPAの対応地域も、サービス開始当初はKTFより少ない全国25都市だった。当時、SKTは「2006年のなるべく早い時期に、全国84カ所にこれを拡大したい」と述べていた。
SKTはさまざまな対応デバイスの開発も熱心に行っており、Samsung電子と協力し、T LOGINのモデムが内蔵されているUMPC(Ultra Mobile PC)も発売している。
2007年にはT LOGINモデムを内蔵したデジタルカメラを発売予定であるほか、インターネットを利用しながら各種サービスを受けられるような、サービス連携型の車載機器も開発したいと述べている。専用モデムは今後、高速無線通信規格WiBroにも対応する予定だ。
いつでも・どこでも高速通信が利用できるという長所を活かした2つのサービス。インターネットの通信速度に相当のこだわりがある韓国ユーザーには概ね好評のようだ。
実際、T LOGINは2006年12月に会員が3万人を突破している。これはサービス開始時に24万ウォン(約30,000円)相当のモデムを無料で配布するという拡大戦略をとっていたのが成功の要因かもしれない。
3G、4Gにかける、SKTおよびKTFの意気込みは相当なものだ。とくにKTFは「HSDPAでSKTを抜き、万年2位という企業イメージを払拭したい」と意気込みを語るほど、HSDPA分野における競争は激しさを増している。
現在のところ、KTFによる3G網は全国84都市で展開中だが、3月頃には全国に拡大される。また、SKTの全国網は2007年上半期を目標としていたものの、これが5月に早められ、急ピッチでの全国網構築が行われている。
3Gでの勝者はどちらになるのか。2007年はそれを決定する大事な年であるといえる。
ノートPCを使ってHSDPA接続 - 韓国でサービス競争激化 MYCOMジャーナル
日本ではHSDPAはやっと対応端末がいくつか出始めた程度で、対応エリアも狭く、それをフルに活用したサービスの提供まではいたっていない。
3G化では世界の先陣を切ったはずの日本なのだが、あっという間に韓国に抜かれてしまったようだ。
ADSLでも韓国が日本を先行して普及しただけに、HSDPAでも韓国が日本をリードし続けることになるのだろうか?日本の携帯電話会社は何をしているのだろうか?
20色のカラーラインナップやワンセグ端末の開発などに労力をさいて国内で競争したり、SIMロック問題や端末の2年ローン問題などで混乱している。最大手のDoCoMoにおいては、MNP以降のユーザー流出対策ばかりに頭を悩ませていて、とても日本の携帯電話をリードしている感じではない。そんな事をしている間に日本の携帯電話は韓国にどんどん置いていかれそうだ。
日本の携帯電話はキャリアの囲い込み政策のために国際的には鎖国状態に近く、技術的に見ても、もはや世界的に優位性などほとんどないのかもれしない。