オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

神秘の裏摩周、神の子池と幻の巨大オショロコマの正体

2012-10-28 14:42:49 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX.12.4   晴れ~曇  気温3℃
神の子池は斜里川支流の札弦川(さっつるかわ)の源流にあり摩周湖の伏流水が湧きだす美しい神秘的な池だ。裏摩周の人気観光スポット神の子池にいたる林道は夏場は観光客の車がひっきりなしに通り、札弦川源流域はとても釣りどころではない。おまけに神の子池周辺では観光地なので?釣りはご遠慮下さいとの看板もあり、きっと人目が気になるだろう。そんなわけで神の子池下流域の札弦川源流はいまだ未調査であった。そろそろ観光客も減り、草木の葉も落ちて見通しが良くなってきたので神の子池手前500mほどの水域でオショロコマの撮影を試みた。




外気温は3℃。神の子池の手前の札弦川上流で、とても小型 ( 尾叉長 7-16cm)のオショロコマ幼魚~成魚を12匹撮影した。とくにこれといった特徴のないオショロコマで、斜里川水系上流域でよくみかける個体群と同一のものであった。この日は外気温3℃。川の水温8℃。摩周湖からの湧水のせいか川の水はとても暖かい。近くの他の渓流数本で測定した水温は 3.5~4.0℃であった。神の子池手前の札弦川源流域はかなり水温が高いといえる。






























今回、予想に反してオショロコマはとても少なかった。棲息域もごく狭い範囲であった。一方、おびただしい数の体長4-5cmの針にもかからない超小型シンコヤマベが群れており、これがうるさくて釣りにならないほどだ。ここは相当数のサクラマスが遡上する渓流とおもわれる。一般的にオショロコマはヤマベの存在を嫌う。この小さな渓流の流域の自然度は神秘の神の子池の名とは裏腹にかなり低く、まわりも松の植林が目に付く。総じて相当貧弱な自然であり、ちょっとオショロコマの森と言うにはさみしい。今日も水中で撮影させていただいたオショロコマたちは愛護的に扱いすべて丁寧にリリースした。


神の子池は凍らず、相変わらずコバルトブルーの水は吸い込まれるように美しく、池には20 cm ほどのオショロコマが10数匹泳いでいた。さすが人気観光スポットで、この寒い時期でも時々観光客が来ていた。この時期、林道はツルツルに凍って滑りやすく、途中の緩い下りの場所など要注意である。

ブログやHP で神の子池を紹介するものは極めて多いが、必ずオショロコマが泳いでいるとのコメントがつく。中には大きなオショロコマと書かれているものもあるが、8月~9月にかけては海から遡上してきたサクラマス( 尾叉長30-50cmくらい ) が池に入ってくるのでこれと誤認する可能性は高い。神の子池の遡上サクラマスはオホーツクの写真家山本勝栄さんが撮影に成功している。この池ではせいぜい20cm程度のオショロコマが主体であろう。稀に25-30cmくらいまでのオショロコマならいるかも知れない。ここを管轄する清里町では神の子池での釣りと潜水を禁じている。かって神の子池に巨大オショロコマがいると信じられていた頃、こっそりこの池でオショロコマを釣った人のお話を伺ったことがある。明け方3時ころから4時頃まで、人っ子一人いない神の子池でこっそりオショロコマを釣ったが15-20cm の個体ばかりで数も少なく、大きなオショロコマはいなかったとのことであった。恐らく最近の状況もそれに近いと思われる。




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