すこし前、各地の紅葉情報が
テレビに出てきて紹介をしていた。
箕面とかもあるのだが
今年は奈良公園が何回かテレビや
新聞で取り上げられていた。
冷え込んだ朝に鹿から蒸気が
上がっているような映像もあったな。
じゃ、カメラを持って一度ゆっくり
奈良公園にでも行くかと話をしていたのだ。
するとネットで今は奈良公園で
鹿寄せもやっているらしい
という話を見つけたので、
これは是非いかなくちゃと
出かけて行くことにした。
鹿寄せというのは、
ある場所でナチュラルホルンを吹くと、
その音に引き寄せられて
鹿がもう飛ぶようにやってくる
というイベントである。
やって来たシカはまかれた
ドングリをいただくことができるという。
食欲が絡んでいるので、
結構鹿が必死で集まってくるらしい。
これは昔から行われている作業で、
奈良公園の風物詩になっています。
歴史は結構古く、始まったのは
明治25年で、そこでラッパを
吹いて行ったといいます。
じゃ、その場所はどこかというと、
春日大社境内の飛火野というところだ。
doironには苦い思い出があるところで、
子どものときにオスの鹿に襲われて、
フェンスにもたれながら
「鹿に食われる」といって叫んだ
という記憶がある。
小学校の低学年のころだった。
そんな飛火野で、鹿寄せが行われるのだ。
でもねえ飛火野といっても広いしなあ、
ちゃんと場所がわかるかなあ
という不安もあったが、
まあ人も集まっているから
いけるだろうと判断をしたところだ。
ただし行われる時間がすこし早い。
朝10時からなので、
車で行くのだが、
朝早い時間から出ていかないといけない。
阪和道、西名阪の車の多いのを意識して、
午前8時に家を出ることにした。
え?全然早くないやんって。
まあのんびりプチ旅としては早い時間だ。
通常なら1時間半でつく感じだが、
もし渋滞してもこれくらいなら
いけるだろういう感じだ。
もし間に合わなければ、
紅葉見学して帰ってくればいい
という気楽な感じだ。
では、出発していきましょう。
家を車で出て出発すると、
途中で村の人に二回であい、
「どこにいくんやあ」と聞いてきたので、
「鹿寄せに行くねん」と説明したら、
おいしそうなやつを
捕まえといでやなんて
いわれたりしたなあ。
どんなおっさんやと思われてるねん。
高速道路を乗り継いで、
順調に郡山インターまで
ついたのはいいが、
そこからが車の台数が多くなったので、
進むのがちょろちょろだ。
天理まで行った方がいいかもしれません。
でもまあ何とか10時15分前に、
春日大社の駐車場に到着。
あわてて飛火野に向かうことにしました。
まあ多分時間通りでしょうから
間に合うでしょう。
でも場所を間違えてたらあかんので、
公園を掃除しているおじさんに
聞くことにしました。
「すみませーん。鹿狩りを
しているのはどこですか?」
と聞いたら、おじさんが
「鹿狩り?」と変な顔をします。
そりゃそうですよねえ。
奈良に来て「鹿狩り」なんて言葉を
口に出してはいけません。
脳梗塞後遺症でも許されません。
「ああ、すみません。鹿寄せです」
と慌てて訂正しつつ、
自分なりに笑ってしまいましたね。
「ああ、それやったら
ここまっすぐ行ったら
囲いとかあってすぐにわかるよ」
と教えてくれはりました。
ありがとうございます。
じゃ、このまま行きましょう。
さすがにこの辺りはやはり
鹿が多いですね。
道の横にもたくさんの鹿もいますし、
喧嘩しているような鹿もいますよ。
ホルンの音が鳴ったら、
こうして木陰で反芻している鹿も、
慌てて走り始めるんですかねえ。
襲われないかちょっと心配です。
続く
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