読む日々

テーマばらばらの読書日記

わたしを離さないで

2016-03-18 | 映画・ドラマ
続々と最終回。今日は開始前一番期待していたドラマ「わたしを離さないで」


カズオ・イシグロの原作は読んだ際衝撃的過ぎてずっと印象に残っていた。
綾瀬はるかはセカチューの時から絶賛応援中。
水川あさみも結構好き。
あの原作を一体どうやって現代の日本に置き換えるのか。


と思い見てました。

原作とはかなりイメージが違いましたがドラマはドラマとして充分考えさせられたし見てよかったです。

人間の長寿への欲のすさまじさってすごいけど、最後恭子がモノローグしてた「結局みんな同じ。いつか終わりが来る。それを知らされるか知らされないかの違いだけ」というのが納得。てかある程度の年齢になればみんなそんな心境になるんじゃないかなあ。

そう思うとクローンの人達の「提供」も40才過ぎてから、ではだめだったんだろうか。


この前実家で祖母の弟がそろそろ、という話が出た際、もう何年も意識がないのに娘の希望で胃瘻して延命し続けている、と聞き、親は「自分の時はやめてくれ」と。
もちろん約束しました。いったい何のために90過ぎのおじいちゃんをそんな辛い目に合わせるのかちょっとわからない。

祖母の時はもう「すべて自然に」とお願いしたのでまったく苦しむことなく、でした。顔もふっくら真っ白で治療の苦痛もなく。
それにしても長生きな姉弟でしたね。ってか兄弟みんな長生きらしいけど。

それた。

ドラマは「終わりがわかったとしても生まれてきてよかった」という心境に当事者がなれた、という終わり方。
提供を受けた人の話も登場していて、その人が提供を受けなかったら、今、こうしてサッカーをしているその人の息子もいなかったんだよね、と。

でもさあ。なんか違う気がするわ。原作ってそんなテイストだったっけ?


原作は主人公に提供の通知が来て終わったはず。今回はそこも違いました。実際生き延びて欲しいきもする。
恵美子先生も自分の介護人をさせることで恭子の延命を図ろうとしてるのかな。

みんなの思いを受けた恭子はその思いを大切にただ一人陽光出身者の中でお年寄りになってほしい。恵美子先生の意思をついでそういう仕事に携わってほしい。提供者の生きる意味を正しく知る人だから・・。


重たいドラマでしたがよかったと思いました。