読む日々

テーマばらばらの読書日記

由香里の死そして愛

2016-03-08 | 
穂積隆信「由香里の死そして愛」積木くずし終章


同世代の人ならわかるあの積木くずしの後日譚。
娘の由香里さんが若くして病気で亡くなられたのは当時ニュースで見て、なんだかいたたまれない気持ちになったのを覚えている。

積木くずしがドラマになった時、モデルとなった由香里さんがもっとずっと年上で、はるか昔のお話を描いているのだと思っていたら自分といくつも変わらない子が主人公で、しかも渦中の時からいくらも経っていない(つまりまだリアルに近い)という事を知った時は微妙な気持ちがしたなぁ、同世代として。そんな明確な言葉で違和感を感じたわけではないけれど。なんだかなー、と思ったのは覚えてる。

そして、不幸に不幸を味わい様々な苦しみを味わって、最後つかの間の幸せを体験して亡くなった由香里さん。壮絶な体験の大基に、母親の原爆体験があったのだとしたら切ないな…。

それにしても積木くずし時の警視庁心理官?の方のアドバイスはすごいな。いちいち納得。私も息子をいじりすぎる傾向があるから気をつけよう…。

由香里さん、安らかに。