読む日々

テーマばらばらの読書日記

絵本

2010-05-29 | 絵本
「くさいろのマフラー」 後藤竜二/文 岡野 和/絵

北海道の漁村で暮らす1年生のコウくん。大好きな夏が終わり早い冬が来ると、仕事のない両親は東京へ出稼ぎにいってしまいます。

になったら帰ってくるからと、おかあさんが草色のマフラーを編んでコウくんの首にかけて行ってくれました。

ことあるごとに「やい、北風。早く春を連れてこい」と叫ぶコウくん。親を待つけなげさに、声に出して読んでいても つい涙ぐんでしまいました

さいごは北風に飛ばされたマフラーを見つけてどかしてみたら、下からフキノトウが三つ顔を出してして、コウくんは北風にそっと「おまえ、春を連れてきてくれたんだな」と語りかけます。

舞台は昭和30年代後半頃。多くの大人達が冬場出稼ぎに行ってた時代ですね。

あと 息子が小2ですが、教科書に「ふきのとう」というお話が載っているので、思いがけず最後にふきのとうが出て来て大興奮でした


満足度75

沖釣り漁師のパート・ダウじいさん

2010-05-28 | 絵本
絵本というより児童書? ロバート・マックロスキー/作 わたなべ しげお/訳
「沖釣り漁師のバート・ダウじいさん」を読みました。

息子用に借りて、寝る前に読んであげるつもりが、読みだしたら意外に長い&原文はどうなのかわからないけど、日本語が難しい。子供にはまともに読んであげても意味が通じないんじゃないだろうか。。。と、声に出すのに疲れたので、私が黙読してあらすじだけ教えてあげました。

内容は 沖にポロポロの船で出た漁師がくじらに針を引っ掛けてしまい、その傷に縞模様のばんそうこうを貼ってあげて、そうこうするうちに嵐になり、鯨のお腹の中に避難して、出て来てみたら他の鯨達が自分にもばんそうこうを貼って欲しいと集まりだして貼ってあげるというお話。

絵がすごくいいんですよね。色使いがとっても素敵ですそしてアメリカの田舎の港町の雰囲気がとってもよく伝わってきます。

借りて読むより、手元において眺めていたい感じでした。

満足度65

ひとり日和

2010-05-26 | 
青山七恵「ひとり日和」を読みました。

母と二人で暮らしてた知寿という二十歳の女の子が、母親の中国への交換留学を機に埼玉から東京へ引っ越し、遠縁のおばあさんの吟子さんの家に間借りして暮らす物語。

なんとなく続いてた彼とは哀しくない別れをし、新たにできた彼とは吟子さんや吟子さんの彼?ホウスケさんとも一緒に仲のいい日々を過ごすんだけど、なんとなく前の彼と同じく彼のうっすらとした心変わりを感じ初め、そこから悪い風に考え過ぎてしまって結局別れてしまいます。

その後、彼と毎日あってしまうバイトも辞め、事務の仕事を始めます。そして少し成長して終わります。

なんだか、知寿の心の動きがよくわかって、そんなに悲しくない場面でも涙が出ました。
少し、若い頃の自分に似てるかも・・。

満足度80

黒髪

2010-05-24 | 
 谷村志穂「黒髪」を読みました。

以前、「海猫」を読んでいて、同じく北海道が舞台の、ロシア人とのハーフに生まれた女性が主人公、と知り、興味が出て借りてみました

主人公は60才を超えた小杉りえ。平凡だけど幸せな生活を送る彼女が、ある日娘が祖母(りえの母)から託された手紙の束と一枚の写真をりえに送ってきます。そこから りえ の、実母の人生を探す旅が始まります。

で、同時進行で その実母「高田さわ」の人生が語られます。

実母の恋愛物語は、ほとんど共感できませんでした・・・。まあ、「海猫」の時もそうでしたけど。でも りえの、母を知りたいという欲求にはものすごく納得できました。

私にとって何よりも強いのは やはり男女の愛より親子の愛なのかなあ・・。などと我が身を振り返ってみたりして。

でも りえ と旦那様の関係は「いいなあ」と思いました。

実母 さわ は昭和初期、帝政ロシア崩壊の激動のソ連から函館へ家族で移住してきた、雇い主のロシア人に恋をしてしまい、彼との間に子を成しますが。彼は家族と、そしてひどい事にさわの生んだ子とともに日本を脱出して大連へ行ってしまいます。

それを追いかけて娼婦になったさわが大連へ

ここで大連の遊廓で客としてきていた陸軍参謀に落籍されるんですが、それなのにロシア人が忘れられず、哀しい結末を迎えます。

ここが、わからなーい

私なら絶対に参謀を選ぶのになあ。それじゃあダメなの??・・と思ってしまうんですよね、どうしても。ロシア人の方を選ぶさわの選択に共感できるほどのストーリーがその前に描かれてないというか。

それなりに感動したけど、満足度60。

また絵本

2010-05-23 | 絵本
 これから図書館へ返しに行くので、その前に記録だけ。

「あかねこくん」エリック・バテュ/作、もき かずこ/訳

森に住むあかねこがタマゴを見つけ、食べようかな→ひよこの方がうまそう→温める。ひよこ誕生→育てた方がうまそう→エサを与える→飛び立ってしまい、がっかり→帰ってくる。友達になる→渡り鳥だから春に帰る事を約束して南へ飛び立つ鳥→翌春お嫁さんと子供達と帰ってくる。ずっと友達

というお話。ベタだけど、しみじみいいお話。絵もよかった。

「あらまっ!」ケイト・ラム/文 エイドリアン・ジョンソン/絵 石津ちひろ/訳

おばあちゃんの家に遊びに行ったパトリックに、おばあちゃんが早く寝なさい!という。すると「ぼくのベッドがない」と訴えるパトリックに「あらまっ!!!?」と叫んでベッドを作っちゃうおばあちゃん。そのあとまくらや毛布がないというたびに「あらまっっ」と叫んで作り出していくお話。おもしろーい

子供が学校で読み聞かせしてもらって楽しかったらしく、図書館で探しだして喜んで借りてきました。

どちらも満足度90