読む日々

テーマばらばらの読書日記

2013-09-25 | 
江上剛「絆」



丹波の山中で共に育った幼馴染同士の、憎しみ合いながらも切っても切れない絆で結ばれ続けた数十年。

父のいない子として生まれ育った康平。
造り酒屋を営む裕福な家の息子、治夫。

治夫の父がやたらと康平に目をかける事で、彼が康平の父なのでは、と疑う治夫の母。

東京オリンピックに涌く中、自殺した母。
その後、治夫の家に引き取られた康平は、治夫の母の憎しみにさらされて、耐えきれず故郷を飛び出す。

その後、偶然、愛知県の染工業の会社社長に拾われ、後継者として育っていく康平と、
大手銀行に就職し、バブル経済の中、康平の社長にムリな融資をし続ける治夫との因縁と、
ラスト近くで明かされる康平の出生の秘密。

実は従兄弟同士だった二人。切っても切れない絆があり、最後改心した治夫と共に、会社を盛りたてて行くラスト。


いや~
面白かったです。引き込まれて一気読み。
時代背景もよく伝わってきたし、その時代だからこうなった、みたいな部分も納得だし。
ちょっとスピード感ありすぎかな、と思いつつ、これ以上掘り下げられちゃうと、読むの面倒になるかも、ってところもあるので、この位でよかったかな。

新聞小説で新潟日報でも連載してたらしいです。平成17年頃・・・。息子3歳じゃあ、ドタバタしてて読んでるヒマがなかったのかな、私。

満足度100