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さすがに今回は1Dmk4もD3sも様子見か

2009-10-30 22:59:31 | Weblog
1Dmk4を先物買いするか、はたまたD3sの1.2倍クロップに先行投資するか・・・
今回の選択はかなり難しいところがあります。

1Dmk4の良さは何と言ってもフルサイズでないことです。
加えて、ISO=100が基本感度であること。
つまり低感度で撮れることです。

一方、D3sの良さは1.2倍クロップです。
ただし、あくまでFXが原則の設計なので、1.2倍にするとファインダー像は小さくなります。
1.2倍くらいの小ささの方が見やすいとも言えますが、
ファインダー周辺のマスクが液晶による遮蔽で全暗黒にならないのは、
作画上使いにくいこと甚だしいです。

またDXにした時はなおさらファインダー像は小さくなり、
画素数も500万画素になると、時として困る場面が出てきそうです。
やはり、DXがメインなら、D2XやD300Sにはるかに劣ることは否めません。

ということで、第一候補はEOS-1Dmk4です。
ただし、心配なのは初期不良です。
不良とまでいかなくても、視野率が本当に約100%あるのかも疑問無しとはいえません。
またISO=100からの低感度といっても、7Dのようにあまりに画素数が大きすぎて
RAWデータにノイズが薄く載っており、現像処理に悩むのもうれしくありません。

何しろ最近のキヤノンは発売後のリコール的なことが継続して発生しています。
1Dmk3のミラーやAF、7Dの残像等です。
もちろん、ちゃんと公表することは重要で評価できます。
ニコンのように、D3とD300のAFフリーズを今も知らん顔するのが良いとは絶対に思いません。
ちなみにニコンは、最近ではD5000のミスは公表していますが、
D70の「左緑右赤現象」はたしか公表していません。(↓私の「左緑右赤」写真の補正方法)
http://gallery.nikon-image.com/144490362/albums/325329/

他にも、例えばD70のミスを製造終了後(つまり次機種のD70s発売後)にやっとHPで公表したという例があります。↓
http://www.nikon-image.com/jpn/support/whatsnew/2005/wnew050926_d70.htm

なので、ニコンだからといってあまり信用するのもどうかと思います。
確かにキヤノンは、例の偽装請負・派遣問題がありました。
経団連のトップ企業なら法令遵守をより強く求められると共に、
景気や雇用への影響に配慮する等の、企業の社会的責任を果たすべきです。
それが、当時のトップは政権に近く、法律の方を変えてやるみたいな報道もあり、イメージダウンが加速しました。
最近では亀井金融担当大臣が経団連のトップ(キヤノンのトップ)に物申したという議事録もあるくらいです。
http://www.fsa.go.jp/common/conference/minister/2009b/20091016-2.html

ではニコンはそういうことはなかったのかというと、ニコンの派遣問題も報道はされていましたし、
日本の企業で他社と完全に決別して独自経営が出来るところなど、まずないでしょう。
要は所詮、似たり寄ったりだと思います。

それは製品の設計や製造に関してもおそらく似たり寄ったりな面はあるわけでしょう。
要は、キヤノンだけでなく、ニコンでも初期不良・リコール的な製品のミスが珍しいとは断定できないということです。


それにしても、7Dの視野率のサバ読み表示は正直ショックでした。
やはり、初期ロットの報告を見定めてからの方が賢明ですね。
どうせ両機種ともオリンピックで大量に使われるわけで、既に製造スケジュールは変えられないでしょう。
つまり、多少のミスが発見されても、GOするしかないという状況の中で、
それでもあえて初期ロットを買うというのはリスクが高いと思います。

まあ、スポーツのプロカメラパーソンが多数レポートしてくれるでしょうし、買うのはそれから考えることとしますかね・・・。

7Dmark2とD400は本当に視野率約100%になるはず

2009-10-27 20:09:30 | Weblog
キヤノン7Dは発売直後から悪い情報が複数流れています。
1つは残像現象です。
これは今日キヤノンがHPにアップしたので、残像は事実であることがわかりました。
http://cweb.canon.jp/e-support/products/eos-d/eos7d-firmware.html

これについては、メーカーとして途中情報を公開するのは前代未聞に近いものがあり、
相当な勇気が必要だったと思います。
発生した事実がなくなるものではありませんが、キヤノンの姿勢は評価できると思います。


2つ目の視野率サバ読みの件です。
7Dの視野率は、カタログ上は「約100%」であり、この表記は1Dmk3等のフラグシップと同じです。
従って、フラグシップと同等の視野率を期待したわけで、少なくとも5Dmark2の約98%よりも大きくて当然だと思います。
しかしながら実測するとそこまで達しないという情報が多数ある状況です。

おそらく、視野率の測定方法や誤差範囲もしくは数字の丸め方等はキヤノン社内の基準だと思われます。
(業界基準があるとはいえ、それを使用する・しないは個社判断)
なので、7Dの視野率が、例えばHOYAのペンタックスk-7の99.9%(デジタルカメラマガジンによる)より少なくても、
社内基準上は問題ないのかもしれません。
しかしながら、同じ会社の基準で1Dmk3と7Dが異なる(としか考えられないが)のはどうにも不可解です。

ともあれ、社内基準だからやろうと思えば何でもできます。
だから今回は、社内基準に合致という判断であれば、HPでの公表はないでしょう。


しかし、今回の問題で重要なことは、「次機種はそういうわけにはいかない」ということが明確になったことです。
なぜなら、次機種の例えば7Dmark2が視野率約100%で来れば、
「カタログスペックはまやかしであり、実際にはもっと少ないぞ」という噂が、
次機種の発表直後から多数飛び交うことになるだろうからです。

その場合、次機種では視野率を実際に近く、つまり100%より少なく表示する方法があります。
しかしそんなことをすればスペックダウンです。
仮に「カタログ数値は少なくなりましたが、実際は前機種と同じです」とは、まさか言えないでしょう。

となるとキヤノンは、7Dmark2の視野率を1Dmk4並みにせざるを得なくなるわけです。



そしてこれはキヤノンだけではなく、ニコンもそうせざるを得なくなるはずです。
なぜならニコンD300Sは、同様に視野率約100%をうたっていて、しかしD3s等よりは少ないことが今回知れ渡ってしまったからです。

たまたまニコンD300Sよりキヤノン7Dの方が小さかったので目だったわけで、仮に7Dが真に100%だったら、D300Sが槍玉に上がっていたと思われます。


今回の件で、それぞれの次機種である仮称7Dmark2とD400は、文字通りAPS-C(DX)のフラグシップとしてレベルアップせざるを得なくなったわけです。
目出度し目出度し。

「視野率約100%」の大うそ

2009-10-22 18:58:02 | Weblog
キヤノンは7Dの発売に当たり、ニコンD300Sと同様、視野率約100%で出してきました。
「視野率100%」といえば、銀塩時代から1系のいわゆるフラグシップだけの特別仕様です。
これは「一眼レフ=見たままが写る」について最も究極の証です。
現実には製造コストや調整技術等の理由から、全ての機種で100%にすることはできず、
それを手に入れるためにはフラグシップを買うしかなかったわけです。

だからこそニコンがD2Xsの後にD3とD300を出し、センサーサイズは異なるものの
両者ともフラグシップだと言ったその根拠の1つが「視野率約100%」だったのです。

もちろん現実にはぴったり100%、つまり99.999999等ではなく100.000000だというわけにはいきません。
だから、視野率100%ではなく、視野率「約」100%と表示しています。
しかしそれはあくまで技術的・コスト的等の理由であり、コンセプトはあくまで正確に100%なのです。

したがって、いやしくも視野率約100%を表示する以上は、相当の覚悟があるはずです。


ところが・・・ネット情報ですがデジタルカメラマガジンの実測では、7Dは97%程度しかないようなのです。
事実、私の7Dも、どうもそんな程度のようです。(暫定の仮数値ですが)

さらに言えば、ニコンD300Sも、98%そこそこみたいです。
これは、キヤノン5D2が98%と表示している以上、
少なくとも7Dでは98.0%超であるべきです。
もっと言えば、切り上げで100%といえる99.0%以上か、出来れば四捨五入で100%といえる99.5%以上になるべきでしょう。

銀塩のころから視野率で機種のランクが決まっていましたが、
入門機は92~93%、中級機が95%前後、高級機が97%前後、そしてフラグシップ機が100%でした。

ただ、銀塩ではサービス判にプリントする時に周囲が若干切れるので、100%でない方が実際的という人はいます。
高級機種になるほど、ポジの使用率が高くなり、スライドマウントのけられがあるので97%でいいとかいう説明もあります。
しかし、スリーブなら言い訳は出来ません。
ましてデジタル時代になると、画像データを100%見るのが普通になったのですから、
入門機~フラグシップまで視野率は100%が良いに決まっています。
だってコンデジはまさに視野率100%ですが、誰も100%で困るという人はいませんから。
(実際にはセンサーの画像処理による手ブレ補正の関係上、視野率100%でないものもあるようですが)


いずれにせよ今回キヤノンから、APS-Cでは初の視野率100%のフラグシップ機が発売されたと思ったら、
実際は97%程度の単なる高級機に過ぎなかったのです。
これでは超がっかりです。
やはりキヤノンは、スペックの表示については、いい加減なところがあるのだなあというのが今回の印象です。


ちなみにニコンD300Sについても、どうやら視野率は98%程度らしいですが、これも残念です。

こうなると、フラグシップであるはずのキヤノン1D系やニコンD一桁の視野率は、いったいどうなっているんでしょうか。


なお、上記雑誌のテストでは、ペンタックスK-7の視野率は99.9%らしいです。
ニコン、キヤノンより上だったとは・・・・実に立派です。

1Dmk4とD3sどっちが良いか

2009-10-20 19:50:59 | Weblog
キヤノンから1Dmk4が発表になりました。
センサーサイズはAPS-Hでした。
ISOは50-12800が標準設定範囲であり、拡張で50-102400になります。
1Dmk3の100-3200(拡張50-6400)に比べ高感度に強くなっていながら、
画素数は1600万画素に拡大しています。
連写速度は10コマ/sで1Dmk3と同じです。
実売価格は約60万円+10%ポイントでしょう。

一方D3sは、標準で200-12800、拡張100-102400ということで、高感度側は同じです。
ただしセンサーサイズはFXですが、画素数は1200万で、D3と同じです。
連写速度は9コマ/sで、これまたD3と同じです。
なおD3sは、1Dmk4に近いサイズの1.2倍フォーマットがあり、その場合は850万画素になります。
実売価格は約57万円+10%ポイントでしょう。


さて、どっちが良いか・・・

私としては、フルサイズでないフォーマットを採用した1Dmk4を選びます。


なぜなら、D3sは結局のところFX優先機種なんです。
1.2倍やDXを選べるのは大きなメリットですが、
その場合にファインダーの外側が完全遮光されるわけではないし、
中央部分をアイピースで拡大するわけでもないし、
シャッター速度や絞りのインジケーターの位置を遮光部分に移動させるわけでもないからです。
つまり1.2倍やDXは「我慢して仕方なく使う」ようになっているのです。

ところが1Dmk4は、1.3倍しかないので、それが一番見やすいように作ってあります。
だから我慢しなくても自然に使いやすくなっているのです。
結局、自分が最も多く使うフォーマットに合わせて出来ている機器がベストだということです。

ただし、できればEF-Sレンズが使えて、APS-Cクロップが入って欲しかったものです。
多分、ニコンの特許を回避することが困難だったのでしょう。
でも、「クロップ」というから特許に抵触するわけで、例えば、
「アイピースレンズズーミングファインダー拡大連動デジタルズーム」といえば良いのではないでしょうか。
次機種ではその「アイピースレンズズーミングファインダー拡大連動デジタルズーム」に期待します。


ただし、新機種が全て良いとは限りません。
ニコンはD3を持っていたとしても、例のAFフリーズ問題が解消されているはずのD3sを買うのが必然だと思います。
キヤノンは1Dmk3を持っていて高感度を使わなければ、何も1000万画素から1600万画素にしてPC負荷をかけなくても良い気がします。
つまり、キヤノンなら価格の下がったリコール対策も済んだ1Dmk3の方を今から買っても良いと思いますね。



なお、両機種とも動画が入っています。
このクラスに動画は不要です。
動画がなければ、多分実売10万円は安くなるはずです。
動画なしの10万円安いボディがあれば、圧倒的多数の人はそっちを買うはずです。

D3sの1.2倍フォーマットに感謝

2009-10-17 09:16:08 | Weblog
ニコンD3sのその後の感想です。
正直、FXは捨ててDXとして、つまりD3dを出して欲しかったわけですが、
ないものねだりをしてもしょうがないです。

ニコンにも経営者がいて、組織としての意思ではなく、個人として意地があるでしょう。
その個人および指名した後継者がニコンに影響力を及ぼす限り、FXは捨てないでしょう。

だからむしろ1.2倍フォーマットを出してきたことは、ある意味英断です。
なんだかんだいっても、結果的に私の意見を採用してくれたわけです。
(1.2倍フォーマットのすすめ 2007.09.01)
http://blog.goo.ne.jp/digitalphoto-lj/e/f596fd154efeb97001c4e9b671f520d8
この意味ではニコンに感謝です。


おそらく1.2倍は、レンズの周辺光量の低下や収差増大の影響のほとんどない「最大有効範囲」だと思います。
FXで使う時は、特定のレンズの開放は原則として使わない等、絞りの調整に十分注意しなければいけませんが、
1.2倍ならDXに近い感覚で、ある程度は自由に使えるのだと思われます。

そこでニコンには是非1.2倍をデフォルトとして使うために、「1.2倍専用ファインダースクリーン」を出して欲しいものです。
「1.2倍専用ファインダースクリーン」とは、1.2倍の周囲を完全に黒くしたスクリーンです。
設定を1.2倍にし、専用スクリーンを付け、かつDK-17M(ファインダー像を1.2倍に拡大)を付ければ、FXとほぼ同じ見え方になります。
まさに1.2倍専用の、超超高感度850万画素高画質カメラの誕生です。

ちなみに、「ほぼ同じ」と書いたのは、視野の枠外にあるシャッター速度や絞り等の表示部が、
DK-17Mで拡大された分、FXの時より外側に行ってしまい、完全にFXと同じ見え方にはならないからです。
もしかすると、DK-17Mの視野の外にわずかに行って表示が見えにくくなる懸念があるからです。


少なくともDXについて同じ方法で1.5倍拡大アイピースなるものを(自作して)つけると、表示部は見えないと思います。
なので、(同じ方法では)DX専用機は出来ないわけです。

以前に書いたとおり、表示部はイーゼルマスク(トリミングスケール)みたいな稼動部に付け、
レバー操作で視野を狭くすると同時に表示部を視野の側に寄せ、
かつアイピースをズームアップさせるメカを付けて欲しかったのです。

この「レバー(またはダイヤル)等の操作で、フォーマット切替えとファインダー視野を連動させる」
というアイディアは以前から何回も書いてますが、なかなか実現しません。
これが出来れば、1.2倍だけでなくDXの使い勝手も抜群に良くなるので、実現して欲しいものです。


おそらく、ファインダーマスクを動かすという新しいメカを作ることへの抵抗があるのではないでしょうか。
故障等のリスクを考えると、液晶マスキング等の電気操作で完了させたいのでしょう。

その理由は、今のニコンは、「精密機器」メーカーではなく「電子機器」メーカーだからでしょう。
「精密機器」といっても、実際はシャッターとミラー周りだけしかなく、しかもそれは部品メーカーで完結納品するだけでしょう。
それら以外の部品は、機器というよりは電気製品であり、
あるいは、狭い場所に部品を巧みに配置するという意味では、ノートパソコンに近いものなんでしょう。


いろいろ書きましたが、まずは1.2倍フォーマットという私の意見を採用してくれたことへの感謝と、
さらなる使い勝手向上に向けた「可変ファインダー視野機構」の検討をよろしくお願いします。

D3sはかなり・・・微妙だ。DXマイクロは良い。

2009-10-14 20:00:21 | Weblog
噂のD3sが発表になりました。
がんばったと思われる部分も多いですが、そうでない部分もあるので、正直微妙ですね。
逆に言えば悪くはないということでもありますが。

まず良い点:
AFフリーズが解消されたであろうこと。
D3の最大の欠点は、FX機であること以前に、AFフリーズがあることです。
これが解消されれば、同スペックで5万円高でも価値があります。
もちろん、公式にはAFフリーズの有無も解消も公表されてはいませんが、
D300Sの例を見れば明らかでしょう。

2番目の良い点は、1.2倍フォーマットを搭載してきたこと。
これはキヤノン1Dmk4への牽制でしょうが、1.3でなく1.2というのはニコンの意地でしょうね。

ただし、残念な点もあります。
第一に、DX専用機ではなかったことです。
もちろんクロップで使えますが、ファインダーが半透明にマスクされるのが実に使いにくいです。
FXレンズなら半透明部分をスポーツファインダーと言うこともできますが、
DXレンズを使うとレンズ自体の丸い視野と半透明の部分が重なり、かつフレアカッターの跡も見えて実に使いにくいです。
それにクロップしてもファインダーが拡大されないので、単に小さくなるだけです。
これでは撮影意欲は減退してしまいます。


なお、1.2倍フォーマットの評価はまだ保留です。
悪い点は、1.2倍では中途半端なことです。
キヤノン1Dmk3の1.3倍は、野球やサッカー等のプロカメラパーソンに絶大な支持を受けているようです。
テニス等の小さいフィールドのスポーツなら別ですが、
広い球場のスポーツでは、サンニッパがヨンニッパの代わりになる1.3倍は、かなりのメリットです。
ご多分に漏れず、スポーツカメラパーソンも高齢化と若年女性化が進み、
ヨンニッパでは体力的につらいものがあると思うのでなおさらです。

ところが1.2倍ではちょっと足りません。
ほとんど変わらないと思うのは素人の浅はかさです。
ここでの1.2倍と1.3倍の差は大きい。
ニコンも本当は1.3倍にしたかったんでしょうが、キヤノンの真似は沽券にかかわるのでしょうか。


一方、1.2倍の良い点は、FXレンズの画質の良い部分を最大限に使えることです。
逆に言えば、FXでは画質低下を認めざるを得なかったということでしょう。



なお、確認したいのは、クロップ枠の半透明の程度です。
イーゼルマスク等の機械的な枠による全暗黒となるのが理想ですが、液晶によるマスキングですから半透明です。
コントラストが100,000:1くらいあれば、明るさの差は17EVになると思うので、ほぼ暗黒だと思いますが、
もしコントラストが1,000:1程度だと10EVなので、おそらく不十分ですね。


それでも評価できるのは、1.2倍クロップ専用機として使う手があるということです。
ファインダースクリーンそのものを黒く書いてマスキングしてしまえば、枠外は全暗黒になります。
かつ1.2倍に拡大されるアイピースを付ければ、FXと同じ大きさになります。
これで850万画素ですから十分です。


ただし、そのような無理をして1.2倍クロップ専用機で使うくらいなら、すなおにキヤノン1Dmk4を買う方が良いような気がします。



なお、同時にDXマイクロ85ミリレンズを発表したのは、DXを本気で進めることの明確化であり、大変良いことだと思います。

野球のビデオ判定にデジタルビデオは使えない

2009-10-12 10:46:35 | Weblog
スポーツのきわどいプレーが発生する都度、ビデオ判定の可否が話題になる。
何十年も前から導入されている大相撲は別格として、
近年ではアメリカンフットボール(NFL)でも導入(タイムアウト権利と引換)されている。
もちろん、陸上(競争)や競馬での写真判定は周知のことである。

ただし、写真判定とビデオ判定ではその精度において大きく異なる点がある。
それは、写真は瞬間を写すものであるが、動画は流れを再現するものだからである。

具体的には、昨日(2009.10.11)のヤクルトvs中日戦である。
この試合、ヤクルトのデントナが、中日ピッチャー山井から放った3塁ポール際の打球が、
ホームランかファウルかをめぐって繰り広げられた問題である。

テレビ中継では、3台のTVカメラそれぞれの映像がスロー・コマ送りで再生されていた。
TVカメラの位置は、センター、ネット裏、1塁側の3台である。
ところが、3台全て、ポール(柱)よりも手前にボール(球)が消えずに見えているのである。
センター側カメラからボール(球)がポール(柱)に隠れない(消えていない)ならホームランであるし、
ネット裏や1塁側からボール(球)がポール(柱)に隠れないならファウルである。
つまり、矛盾した画像になっているのである。


この打球がホームランであったかファウルであったかはさておき、問題は「ビデオ判定の信頼性」である。
球場のセンタースクリーンにビデオ映像が再生されたようであるが、
この時の映像はネット裏からの映像1つだけだったもようである。
審判団はビデオ判定を採用していないのでホームランと判定したが、
仮にこの再生画像を元に判定すればファウルであったと思われる。

ところが、前記の通り、3台どのカメラからの映像も、ボールが消えていないのである。
スクリーンに再生されたのはネット裏カメラの画像であるが、
仮にセンターカメラからの画像が再生されていればホームランとなったと思われる。


3台のカメラの画像が矛盾するものとなっているのは理由がある。
デジタル撮影された動画は、機械内部で「再作成」された画像だからである。
大きく動く被写体(ボール)と、あまり動かない被写体(背景)を分離して記録し、
再生時に前後の画像から推定補間しつつ映像にして見せるのがデジタル動画だからである。
前後のコマでボールが見えている映像から、間の1枚だけボールが消えている映像を再現させることは困難である。

要は、今の普通に中継するTVカメラの動画では、ホームランかファウルかのビデオ判定は正確性に欠くということである。


今回は、ビデオ判定の正確性、性能上の限界を提起したという意味で、
17分の中断も、落合監督の退場も、無駄ではなかったということであろう。


これは、特有の画像処理を行うデジタル動画ゆえの問題であり、デジタルカメラであれば問題ないようにも思える。
ただし、デジタルカメラであっても、画素補間処理のアルゴリズムによっては、
例えばポールによって一部が消えたボールがそっくり再現されるという懸念も絶対ないとは言えない気がする。
そもそもデジタルカメラの連写性能では、ボールがポールを通過する一瞬を写すことは困難であろう。

それにしても山井は、例の日本シリーズのことといい、かわいそうな役回りである。
ガンバレ山井!

EOS 7DのmRAWは使える

2009-10-10 00:16:24 | Weblog
EOS 7DのmRAWは使える感じです。
例によって7Dを発売日にゲットしました。
既に、ライバルのニコンD300Sとの比較画像を価格.comに上げています。
レンズも違いますし、画角や撮影場所も微妙に違うので、あくまで顔見世です。
そもそも、SILKYPIXの7D対応はearly previewですから、参考としてみるものと思います。
とはいっても、同時記録JPEGでの傾向は似通っていることは付記しておきます。

ところで、7DのポイントはRAWに加え、mRAWとsRAWがあることです。
RAWの1800万画素というのはデータ量も大きすぎるし、普通は不要な画素数です。
それに比べ、mRAWの1000万画素は普通はこれで十分です。

しかも、単なる縮小ではなく、画素合成をしているという噂もあります。
そこで現在、いろいろ試写して、解明を試みています。

今のところ判明したのは以下の2つです。
(1)RAWよりもmRAW、さらにsRAWの高感度ノイズは、明らかに低下しており、画素合成によるものと思われるS/N比の向上が見られる。
(2)同時記録のJPEGについては、記録サイズを変えてもノイズ量に差はほとんど見られない。
   従って、JPEGはRAWデータ1800万画素を元に縮小にて生成しているもよう。

さらに詳しく調査する予定ですが、mRAWのポテンシャルが高まったらしいことはうれしい限りです。