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D3sはかなり・・・微妙だ。DXマイクロは良い。

2009-10-14 20:00:21 | Weblog
噂のD3sが発表になりました。
がんばったと思われる部分も多いですが、そうでない部分もあるので、正直微妙ですね。
逆に言えば悪くはないということでもありますが。

まず良い点:
AFフリーズが解消されたであろうこと。
D3の最大の欠点は、FX機であること以前に、AFフリーズがあることです。
これが解消されれば、同スペックで5万円高でも価値があります。
もちろん、公式にはAFフリーズの有無も解消も公表されてはいませんが、
D300Sの例を見れば明らかでしょう。

2番目の良い点は、1.2倍フォーマットを搭載してきたこと。
これはキヤノン1Dmk4への牽制でしょうが、1.3でなく1.2というのはニコンの意地でしょうね。

ただし、残念な点もあります。
第一に、DX専用機ではなかったことです。
もちろんクロップで使えますが、ファインダーが半透明にマスクされるのが実に使いにくいです。
FXレンズなら半透明部分をスポーツファインダーと言うこともできますが、
DXレンズを使うとレンズ自体の丸い視野と半透明の部分が重なり、かつフレアカッターの跡も見えて実に使いにくいです。
それにクロップしてもファインダーが拡大されないので、単に小さくなるだけです。
これでは撮影意欲は減退してしまいます。


なお、1.2倍フォーマットの評価はまだ保留です。
悪い点は、1.2倍では中途半端なことです。
キヤノン1Dmk3の1.3倍は、野球やサッカー等のプロカメラパーソンに絶大な支持を受けているようです。
テニス等の小さいフィールドのスポーツなら別ですが、
広い球場のスポーツでは、サンニッパがヨンニッパの代わりになる1.3倍は、かなりのメリットです。
ご多分に漏れず、スポーツカメラパーソンも高齢化と若年女性化が進み、
ヨンニッパでは体力的につらいものがあると思うのでなおさらです。

ところが1.2倍ではちょっと足りません。
ほとんど変わらないと思うのは素人の浅はかさです。
ここでの1.2倍と1.3倍の差は大きい。
ニコンも本当は1.3倍にしたかったんでしょうが、キヤノンの真似は沽券にかかわるのでしょうか。


一方、1.2倍の良い点は、FXレンズの画質の良い部分を最大限に使えることです。
逆に言えば、FXでは画質低下を認めざるを得なかったということでしょう。



なお、確認したいのは、クロップ枠の半透明の程度です。
イーゼルマスク等の機械的な枠による全暗黒となるのが理想ですが、液晶によるマスキングですから半透明です。
コントラストが100,000:1くらいあれば、明るさの差は17EVになると思うので、ほぼ暗黒だと思いますが、
もしコントラストが1,000:1程度だと10EVなので、おそらく不十分ですね。


それでも評価できるのは、1.2倍クロップ専用機として使う手があるということです。
ファインダースクリーンそのものを黒く書いてマスキングしてしまえば、枠外は全暗黒になります。
かつ1.2倍に拡大されるアイピースを付ければ、FXと同じ大きさになります。
これで850万画素ですから十分です。


ただし、そのような無理をして1.2倍クロップ専用機で使うくらいなら、すなおにキヤノン1Dmk4を買う方が良いような気がします。



なお、同時にDXマイクロ85ミリレンズを発表したのは、DXを本気で進めることの明確化であり、大変良いことだと思います。