ブログ

ブログ

ファインダーレス一眼は無意味

2010-02-22 22:53:16 | Weblog
ミラーレス一眼が好調のようである。
パナソニックのルミックスGF1、オリンパスのペンである。
そしてソニーがミラーレス一眼をPMA2010で発表した。

しかし、このソニーのミラーレス一眼は、何てつまらないカメラだろう。
単にGF1やペンをAPS-Cサイズにしただけである。
つまらん!

そもそもミラーレス一眼となると、とたんにファインダーレスになるのが大問題である。
別にミラーレスでも良いが、ファインダーレスは良くない。
(注:「ファインダー」とは「光学ファインダー」か「EVF」のこと)
まともなカメラでファインダーがなくて写真が撮れるのか。
背面液晶モニターのみで、晴天昼間屋外でほとんど見えない液晶で、どうやってフレーミングするのか。


でも、携帯やコンデジはほとんどが液晶モニターのみではないか、という反論が来そうである。
だが、携帯は通信がメインであり、カメラはおまけである。
携帯カメラが多少使いにくくてもどうってことはない。

コンデジも超望遠で撮るわけではなく、肉眼で普通に見える範囲を写すだけだから、
薄ぼんやりでも液晶が見えてれば何とか実用になる。
それに小型軽量が最優先されるのだから仕方ないと割り切ることも出来る。
だから、パナソニックもオリンパスも、フォーサーズではなくマイクロフォーサーズで出してきたのだ。
(なお両者とも、オプションで光学ファインダーが用意されている)

ところが、ソニーはAPS-Cでファインダーレスをやった。
これは意味がない。
APS-Cなら写真をきちんと撮ろうというコンセプトになるはずが、ファインダーレスはあまりにもかけ離れているのだ。

結局、ソニーのAPS-Cミラーレスは、単にGF1やペンの好調さに追随するだけの自主性のないカメラである。
ソニーは元来、小宇宙のような、わくわく感がぎっしり詰まったギミックを得意としていたが、コレではダメだ!


なお、明日はニコンも新製品を出すらしい。
MXフォーマットの中判カメラという説もあるが、ミラーレス一眼だという説もある。
ニコンよお前もか、でないことを祈る。


念のために補足すると、ミラーレス一眼であっても、パナソニックG1、GH1はちゃんとファインダー(EVF)が付いている。
これは、晴天屋外はもちろん、暗所でもはっきり見えるので、ある意味では光学ファインダーより優っている部分もある。
つまり私は、ミラーレス一眼を否定しているのではなく、ファインダーレス一眼を否定しているのである。
ミラーレスであっても、光学ファインダーやEVFが付いていれば、何ら問題ないのである。

ニコンFXよ、さらば

2010-02-12 21:40:05 | Weblog
ニコンがまたまたFX用の新レンズを出しました。
それも2本も、かつ銀塩時にはなかったスペックのレンズです。

このスピードを見るに、ニコンはほぼ全ての開発資源をFXに集中していることが分かります。
ということは、DXは今後力を入れるつもりがないことがよく分かります。

やはりニコンも、結局は内容よりもスペック主義に変わってしまったということでしょうか。
残念です。
元々DXの推進メーカーだったにもかかわらず、これでDXを捨てにいくことが明確になりました。
入門機種は残っても、もはやDX 17-55/2.8Gのような高級レンズが出ることはないでしょう。

キヤノンもEF-Sという事実上のマウント変更をしてしまったために、対応が難しくなってしまいました。
かろうじてAPS-Hがフラグシップに残っているものの、APS-Cとはレンズが共用できない以上、
APS-Cは低級専用になることが目に見えています。
EF-S 17-55/2.8ISが最後のレンズになってしまうでしょう。(普及機キット用レンズは除く)

それにしても、DX・APS-Cというフォーマットは、小型軽量安価でかつ適度なボケと最上級の画質という、
すばらしく理想的なフォーマットなのですが、それに注力するメーカーがなくなってしまったことが哀れです。

ともかく、ニコンの方針にはがっかりしました。
それゆえ、ニコンのFX用レンズは(ごく一部を除き)手放すことにしました。
今後は、ニコンDXとキヤノンAPS、それに4/3、あるいはペンタックス645デジタル等に注目したいと思います。
(ライカS2は高すぎて無理)

ペンタックス645デジタルの楽しみ

2010-02-10 20:20:18 | Weblog
ペンタックスから新機種のティザー広告が始まりました。
どうやら、フルサイズを超える大型センサー搭載のようです。
いわゆる645デジタルのようですね。

う~む・・・なるほどそうきましたか。
既に35ミリフォーマット市場は他社が進んでいるので、いまから追いつくのは無理でしょうが、
中判ならはるかに可能性が残されています。

問題は、既に35ミリフルサイズが(絞れば)十分な画質に到達している中で、
中判フォーマットというものが、果たしてどれだけのニーズがあるのかということです。
既に解像度では銀塩フィルムよりも高画質になった35ミリデジタルがある中で、
あえて大きく重く高価な中判がどれだけ売れるか、です。

考えられるのは、写真館やスタジオ等、プロの中判カメラの置き換えです。
これは被写界深度や撮影距離等、カメラだけでなく部屋の広さからしてビジネスモデルが出来上がっているので、
いくら画質が十分でもカメラだけを35ミリに変えれば済むものではないからです。

問題は、これ以外のニーズがどこまであるか・・・です。
圧倒的なボケの大きさや描写の緻密さが欲しいというニーズはありますが・・・どの程度か。
といっても、競合する会社が少ないので、狭くともその分野を継承することは十分な意味があります。

というか、私は別のことを考えています。
645デジタルの利点は、もちろん中判とサイズいうこともありますが、
フルサイズにクロップすることで35ミリレンズもアダプター経由で普通のフルサイズとして使えることです。
(フランジバックの差は、センサーが前に出ることで対応可能のはず)

といっても、果たしてそうなっているかは全く分かりません。
私の個人的な想像であり、単なる願望です。
なので、早とちりで信じないようにしてください。

いずれにせよ、ニコンのMXフォーマットは頓挫しましたが、伏兵ペンタックスの出現で楽しみが出てきました。

トヨタとキヤノン

2010-02-07 10:55:58 | Weblog
このところ、トヨタ(自動車)のプリウスに関するリコールが大きな問題になっている。
発端はアメリカの一部車種についてアクセルペダルが戻らない問題だったと思う。

トヨタは最初純正でないフロアマットを使用したためであり、ユーザーの問題と発表していたと思う。
その後、アクセルペダルの材質に問題があり、特定の条件が重なるとペダルが戻らなく(戻りにくく)なる場合があると発表した。
その結果、アメリカの部品メーカーが製造したペダルを採用している全車種について、アメリカやヨーロッパ等でリコールすることとなった。
ただ、アメリカでは、機械的な問題のみならず、電子制御装置に問題があるのではないかとの観測も残されている。

日本ではアクセルペダルの部品メーカーが異なるので問題はないとの見解であり、リコールとは無縁であった。
ところが、今度は新型プリウスのブレーキに問題があることが判明した。
低速かつ滑りやすい路面や段差等を通過した後に、約1秒間ブレーキが効かなくなるというものである。
プリウスは発売後約10経っており、昨年春までの旧型では特に大きな問題は聞かないが、新型になって問題が出た模様である。

これら日米双方の問題について、トヨタの対応がことごとく後手後手に回っているのは報道されている通りである。
最初アメリカでは「品質に問題はなくユーザーの使い方が悪い」と言っていた。
その後「部品に問題があることが判明したが、部品メーカーが悪く、トヨタは悪くない」かのごとき対応であった。
これは全く持っておかしな論理である。
ユーザーはトヨタの車を買ったのであり、その部品メーカーを選んだのはトヨタである。
トヨタが製造する代わりに外注したのであり、外注先の選定や品質管理はトヨタの責任である。
さらに、これだけ問題が大きくなっているのに、会見はずっと副社長であり、社長は姿を見せなかった。

そして日本である。
新型プリウスのブレーキが一瞬効かなくなる問題について記者会見を開いたが、回答したのはやはり社長ではなく、専務であった。
さらに対応が殿様商売的な受け答えであることで、批判が大きくなった。
ブレーキが効かなくなるのはユーザーのフィーリングの問題という回答であった。
某巨大掲示板では「フィーリング常務」と揶揄されているほどである。
おまけに、この1月製造分からブレーキ関係ソフトを修正し、既に対応済であるということである。
しかしながら、部品に問題はないので「欠陥」ではなく、リコールはしない、ということである。

これは変だ。
ブレーキ問題を認識したから金を掛けて修正したのでしょう。
あの「カイゼン」トヨタが、ソフト修正という多大な金のかかることを意味もなくやるはずがない。
(修正したらテスト走行しないといけないはずだからね・・・まさか走行せずに出すか?(笑))
それなのに、既存ユーザーには何も連絡もないし対応もしないとのことである。
察するに、定期点検とか○○キャンペーンとか車検時に「こっそり」修正するつもりだったと勘ぐられても仕方ないと思う。

この問題が大きくなり、アメリカ政府からの要請があったためか、ようやくようやく社長が会見した。
さらにさらにリコールしないことについても、急遽リコールを検討しており今週初めにも発表するとの報道もある。


やれやれ・・・である。
トヨタほどの大企業なら、今時、苦情マニュアルとか、CSマニュアルとか、危機対応マニュアルとか・・・
それこそ全企業のお手本となるようなすばらしいものを作っているはずである。
苦情の申し出は即座に端末から入力され、その後の対応状況等は全役員もいつでも閲覧できるように、当然なっているでしょう?
類似の事例は集計・分析され、どこに問題があるかいち早くチェックされ、フィードバックされているはずでしょう。
ブレーキは重要保安部品であり、問題の兆候があれば即刻緊急対応するでしょう。
(なぜかアクセルは違うようだが・・・アクセルが故障しても走らなくなるだけ、暴走はクラッチを踏めばよいだけ、というマニュアル全盛時代の区分の名残か?)

トヨタは経団連会長を輩出するほどの世界的大企業であっても、経営体質は「家内制手工業」の時代のままということか・・・



さてさて、翻ってカメラメーカーについてである。
キヤノンでもニコンでも、機種の発売後に幾多の故障・エラーが出ている。
その情報が掲示板に多数上がっているのに、公表されなかったり、新製品が出てから旧機種の故障を公表したり等、問題のある対応があることもあった。

最近はかなり改善されてきたように思う。
少なくともキヤノンは積極的に公表するし、特に7Dの残像問題では認識時点で公表した。
対応が明らかに良くなったように思う。
ニコンは、少なくともAFフリーズの公表はないし、現時点での比較はキヤノンに比べ不十分だと思う。

ちなみにキヤノンは、トヨタの後の経団連会長会社である。
確かトヨタのカイゼンやセル生産を踏襲したのではなかったか・・・
派遣問題も類似性がなかったか・・・
そして無理な低価格・スペック競争はろくなことがない。
キヤノン7Dの視野率100%問題もそのせいか。

ともかく、最近のキヤノンの対応向上姿勢に期待したいと思う。


なお、トヨタプリウスのブレーキ問題の原因についても、巷間噂されているのによれば、
ホンダのインサイトの低価格への対抗のためのコストダウンでテスト走行を短縮したのではとか、
排気量とボディサイズが大きくなったにもかかわらず燃費を良くするという無理なスペック競争のための回生ブレーキ領域拡大・・・等でないことを祈りたい。