ニコンとキャノンを比較した場合、もっとも顕著な差はメモリーカードである。
キヤノンは、基本的にCFである。
最近になってようやく普及機をSD(SDHCを含む。以下「SD系」の意)にしたが、
中級機以上はCFが基本である。(CFとSDのダブルスロットはある)
一方のニコンは、かなり前からSDを採用し、現在は中級機までがSDオンリーである。
SD化が進む理由は、メモリーカード全体としてはSDが最も普及していることや、
普及機はコンデジからのステップアップを想定している等の理由が考えられる。
一方、フラグシップユーザーとしては、高速転送や大容量化にはCFが有利であり、
既に購入したCFを使う上でもCFが望ましいことは、以前私が何回も書いた通りである。
SDについては、規格の小出し戦略が進行中である。
(容量では2GBまでのSD、32GBまでのSDHC、それ以上のSDXC・・・、サイズでは小型側にminiSD、microSD・・・)
要は、規格改訂するだけでハードが売れるという、メーカーにとっての好循環(ユーザーにとっては悪循環)が仕掛けられているのである。
CFはずっと同一の規格である。
基本的に互換性が保たれている。
もちろん、機器やソフトの制限で容量が結果的に限られてしまうことはある。
あるいは、転送方式が異なることで、旧機種では速度が上がらないということはある。
しかしながらSD系とは異なり、新旧カード・機器の全ての組み合わせで、一応使えることは使えるのが基本である。
そしてCFは同一サイズ、同一プロトコル、同一フォーマット(FAT32)のままで、
理論上は最大8TBまで使えるすごい規格なのである。(8TBはWindowsXPの制限)
ところで、早くからSD化を進めたニコンを見ていると、どうも気になる動きがある。
1つ目は「映像と写真の統合」というコンセプトを打ち出していることである。
そして実際に多くの機種で動画が搭載されており、特にD300Sは動画メインのアピールをしているように見える。
ご案内の通り、映像の方がはるかに巨大産業であり、統合されれば間違いなくCFを捨てSD一本になる。
2つ目は、D300Sでのダブルスロット搭載である。
これはどっちも使えることよりも、既存ユーザーのCFからSDへの変更を促しているのではないか、という風に見える。
なぜなら、サンディスクの新CFであるUDMA6に対応しなかったことである。
キヤノンはEOS 7Dで対応したということであり、ニコンのCFへの消極的な方針が垣間見えた感じである。
ここで、一体何が問題になるのかというと、ニコンの経営戦略が徐々に明らかになっていることである。
どうもニコンは、間違った方向に経営の舵を向けているような気がしてならないのである。
つまり、映像と写真の融合とは、映像に写真が飲み込まれることではないのか・・・
キヤノンと違ってニコンは映像はアマチュアである。
だから映像に強い力に頼らざるを得ない。
といっても映像に強いソニーはメモリースティックであり、一眼レフでも同じフォーマットとしてライバルである。
キヤノンは当然真っ向勝負のライバルであり、提携することはない。
となると、残りの巨大会社と組むことになる。
それに、最近、ライカがS2を出して、一眼レフのプロ市場に参入したのも気になる動きである。
ずっとライカは、巨大映像メーカーと提携して4/3フォーマットで参加していたのに、まるで独立していくかのように感じられる。
ではニコンが巨大映像メーカーの方を向いているとしたら、それはなぜであろうか。
それは経営マターと思われる。
ご案内の通り、キヤノンはプリンターの会社である。
プリンターは、機械の儲けはほとんどなく、買った後のインクで儲けるのである。
だからこそ、互換インクについては社運をかけて裁判で勝利判決を勝ち取った。
一方ニコンは、ステッパーの会社である。
しかしステッパーは、売った後の継続があまりない。
もちろん半導体の進化による性能向上の要請や、機器の寿命による置き換え等があるが、
継続的なキャッシュフローはなかなか望めない。
両者にはそういう違いがあるのであり、これを補うことをニコンの経営者は考えざるを得ないのである。
※ 上記は、全て公開情報に基づき分析した個人の主観であり、実際の真偽は不明です。
また株式の価格形成や売買等に関連する意図は全くないことを付記します。
キヤノンは、基本的にCFである。
最近になってようやく普及機をSD(SDHCを含む。以下「SD系」の意)にしたが、
中級機以上はCFが基本である。(CFとSDのダブルスロットはある)
一方のニコンは、かなり前からSDを採用し、現在は中級機までがSDオンリーである。
SD化が進む理由は、メモリーカード全体としてはSDが最も普及していることや、
普及機はコンデジからのステップアップを想定している等の理由が考えられる。
一方、フラグシップユーザーとしては、高速転送や大容量化にはCFが有利であり、
既に購入したCFを使う上でもCFが望ましいことは、以前私が何回も書いた通りである。
SDについては、規格の小出し戦略が進行中である。
(容量では2GBまでのSD、32GBまでのSDHC、それ以上のSDXC・・・、サイズでは小型側にminiSD、microSD・・・)
要は、規格改訂するだけでハードが売れるという、メーカーにとっての好循環(ユーザーにとっては悪循環)が仕掛けられているのである。
CFはずっと同一の規格である。
基本的に互換性が保たれている。
もちろん、機器やソフトの制限で容量が結果的に限られてしまうことはある。
あるいは、転送方式が異なることで、旧機種では速度が上がらないということはある。
しかしながらSD系とは異なり、新旧カード・機器の全ての組み合わせで、一応使えることは使えるのが基本である。
そしてCFは同一サイズ、同一プロトコル、同一フォーマット(FAT32)のままで、
理論上は最大8TBまで使えるすごい規格なのである。(8TBはWindowsXPの制限)
ところで、早くからSD化を進めたニコンを見ていると、どうも気になる動きがある。
1つ目は「映像と写真の統合」というコンセプトを打ち出していることである。
そして実際に多くの機種で動画が搭載されており、特にD300Sは動画メインのアピールをしているように見える。
ご案内の通り、映像の方がはるかに巨大産業であり、統合されれば間違いなくCFを捨てSD一本になる。
2つ目は、D300Sでのダブルスロット搭載である。
これはどっちも使えることよりも、既存ユーザーのCFからSDへの変更を促しているのではないか、という風に見える。
なぜなら、サンディスクの新CFであるUDMA6に対応しなかったことである。
キヤノンはEOS 7Dで対応したということであり、ニコンのCFへの消極的な方針が垣間見えた感じである。
ここで、一体何が問題になるのかというと、ニコンの経営戦略が徐々に明らかになっていることである。
どうもニコンは、間違った方向に経営の舵を向けているような気がしてならないのである。
つまり、映像と写真の融合とは、映像に写真が飲み込まれることではないのか・・・
キヤノンと違ってニコンは映像はアマチュアである。
だから映像に強い力に頼らざるを得ない。
といっても映像に強いソニーはメモリースティックであり、一眼レフでも同じフォーマットとしてライバルである。
キヤノンは当然真っ向勝負のライバルであり、提携することはない。
となると、残りの巨大会社と組むことになる。
それに、最近、ライカがS2を出して、一眼レフのプロ市場に参入したのも気になる動きである。
ずっとライカは、巨大映像メーカーと提携して4/3フォーマットで参加していたのに、まるで独立していくかのように感じられる。
ではニコンが巨大映像メーカーの方を向いているとしたら、それはなぜであろうか。
それは経営マターと思われる。
ご案内の通り、キヤノンはプリンターの会社である。
プリンターは、機械の儲けはほとんどなく、買った後のインクで儲けるのである。
だからこそ、互換インクについては社運をかけて裁判で勝利判決を勝ち取った。
一方ニコンは、ステッパーの会社である。
しかしステッパーは、売った後の継続があまりない。
もちろん半導体の進化による性能向上の要請や、機器の寿命による置き換え等があるが、
継続的なキャッシュフローはなかなか望めない。
両者にはそういう違いがあるのであり、これを補うことをニコンの経営者は考えざるを得ないのである。
※ 上記は、全て公開情報に基づき分析した個人の主観であり、実際の真偽は不明です。
また株式の価格形成や売買等に関連する意図は全くないことを付記します。