かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 285.286 トルコ③

2024-02-28 14:30:31 | 短歌の鑑賞
 2024年度版 馬場あき子旅の歌38(11年4月)
     【遊光】『飛種』(1996年刊)P125
      参加者:N・I、曽我亮子、藤本満須子、鹿取未放
     レポーター:N・I 司会とまとめ:鹿取 未放
                     

285 いすたんぶるにこほろぎ啼くをひつそりと聞きて夜半より街にしたしむ

        (当日意見)
★今までトルコに来て何かしっくりいかなかったが、この歌は違うという。当時のトル
 コはどういう国だったのか?トルコの歴史について何かがある。(藤本)
★何かがある歌は、この後たくさんでてきます。これは確かにほっとさせる歌ですよ
 ね。(鹿取)


286 糸杉は太りしばしばも道に立ち人死ねば柩となるをトルコに

        (当日意見)
★杉や檜で日本でも棺を作る。(藤本)
★「柩」は、前年にトルコ旅行の途中亡くなられた義理の妹さんからの連想もあるのか
 もしれない。ゴッホの絵などから糸杉は細いものと思いこんでいたが、ここの糸杉は
 柩を作れるくらい太っていて、道ばたのそこここに立っている、というのがちょっと
 した驚きだったのだろう。かなりの字余りだが下の句は気にならない。上の句は
 「も」をわざと入れている。(鹿取)

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