かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞 2

2020-05-11 17:52:47 | 短歌の鑑賞
  ブログ版清見糺鑑賞1        【さねさし相模】2004年4月
         かりん鎌倉支部(渡部慧子、鹿取未放)  


2 利休忌やさねさし相模の茜富士風に黙って削られている

 「利休忌」は季語。千利休の命日は二月二十八日。利休は織田信長、豊臣秀吉に仕え、茶道の改革を行ったが、故あって秀吉から死を賜り、切腹。(鹿取)

 従容として死についた利休を『風に黙って削られている』富士に、ひいては自分自身にも重ねている。また男とはこういうものであるという男性論かもしれない。黙っているしか術のないくやしさもあるのであろう。(渡部慧子)

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