かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 2の225

2019-11-26 19:36:12 | 短歌の鑑賞
   ブログ版渡辺松男研究2の29(2019年11月実施)
     Ⅳ〈悪寒〉『泡宇宙の蛙』(1999年)P145~
     参加者:泉真帆、岡東和子、A・K、菅原あつ子(紙上参加)、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:泉真帆    司会と記録:鹿取未放



225 胡桃の実ねずみの脳のようなれど怖がらないで割ってごらんよ

  (レポート)
 字面のまま読むと、クルミを手に乗せている人がもう一人に、「割ってごらんよ」と言っている場面になる。「怖がらないで」が逆に怖ろしさや不気味さを増幅させる。「割ってごらんよ」の誘いも怖ろしい。(真帆)

(紙上参加)
胡桃を割るとその実は鼠の脳のようだからなんだか気味が悪い。でも割って食べればおいしいよ。ちいさな子に話しかけるような下句が優しくてあたたかくて、でもなんだかちょっと怖い歌。(菅原)

     (当日意見)
★よく分かる歌ですよね。ただ わざわざ似ていると言われると怖い感じはしますね。(鹿取)
★言われると不気味な気がしますね。(岡東)

コメント
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