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日本代表の今後

2006年07月11日 19時21分07秒 | Weblog
今回のW杯を見て、日本は選手選考の時点で大きな間違いがあったのではないかと思った。今回上位に進出したチームの共通項を探しつつ、日本代表が今度進むべき姿を考えてみたい。
まず今回上位進出したチームに共通していたのは強力なセンターバックの存在である。そして高さに対する圧倒的な強さ。優勝したイタリアはカンナバーロとマテラッツィ。しかもマテラッツィはネスタが怪我したための代役である。カンナバーロも身長は高くないものの、ヘディングで競り負けることはほぼない。タイミングや体の当て方で相手選手に競り勝っている。フランスはガラスとテュラム、ドイツはメッツェルダーとメルテザッカー、アルゼンチンはアジャラとエインセ。優秀なセンターバックが並ぶ。
その他の共通項はボランチの高いボール奪取能力である。ほとんどのチームがダブル・ボランチで試合に臨み、大体の場合一人がゲーム・メーカーで、もう一人が潰し役であった。この大会でもピルロのようにゲーム・メーカーに光が当たることもあったが、より目立ったのは潰し役のほうだった。イタリアのガットゥーゾ、フランスのマケレレ、ドイツのフリングス、アルゼンチンのマスケラーノらその役目を果たしていた。彼らがいるからこそ、中盤は落ち着き、最終ラインに過度の負担がかかることを防いだ。
能力の高いFWが少ない大会ではあったが、それぞれのチームが決まった攻撃パターンを持っていた。イタリアはトップのトーニに当ててからの、全体的な攻め上がり。トーニのキープ力があってこそ成り立っていることは言うまでもない。フランスは一回ジダンを経由してからのサイド攻撃。サイドからリベリーやマルダ、さらにサイドバックのアビダルとサニョルも果敢なオーバーラップを見せた。ポルトガルも言うまでもなく、サイド攻撃。クリスティアーノ・ロナウドとフィーゴの両翼は大会一の破壊力があった。これはロッペンとファン・ペルシーを擁したオランダにも同じことが言える。ドイツは前線のクローゼとポドルスキーの連携プレーで得点を奪った。それで行き詰る場合はサイドからシュバインシュタイガーやラーム、シュナイダーが上がってきた。アルゼンチンやブラジルはとにかくパスを繋いで、一対一は勝負の形。一対一でほぼ勝つテクニックが重要なファクターである。このようにドイツW杯で上位に勝ち進んだチームはそれぞれの形を持っていた。逆に形を持たないイングランドは苦戦してきている印象が残っている。

それではこれらを日本に当てはめると、まずセンターバックの問題は中澤は高さと強さで世界の猛者相手に抵抗していたものの、宮本は壁とは成りえなかった。やはり高さが足りない。カンナバーロのような巧さがある訳ではなく、プルソやビドゥカ相手の競り合いでは勝てる気がしなかった。当然身長で勝てないと、相手FWを囲むことになる。そうなると守備に費やす人数は増え、攻撃にかえる人数は減ることになる。つまりセンターバックには高さと強さのある選手が必要になる。そんな選手が日本にいない訳ではない。松田や闘莉王などは世界とも渡り合えるポテンシャルを秘めている。ただ新参者を嫌うジーコが彼らを試すことはなかった。新しい日本代表を作る上で優秀なセンターバックは不可欠である。
そして潰し役の存在。おそらくジーコはその役目を福西に求めたのかもしれないが、福西の持ち味は潰しではない。大胆な前線への飛び出しと、攻撃時、守備時の高さこそが最大の持ち味である。潰し役なら今野の方が適役だった。日韓大会では戸田が担ったような役割を果たせる選手が今の日本代表には必要である。オシムは良い潰し役を見つけることが出来るだろうか。
そして最後に攻めの形。今回の日本代表は中村頼みの攻撃だった。そして中村が体調不良に陥ったW杯では日本は攻めの形を作ることが出来ず、奪った得点は二点のみ。キーパー・チャージにしか見えない中村のラッキーな得点と、玉田の素晴らしい動きとシュートから生まれたブラジル戦の先制点。ただこの二点目こそが日本が目指す形ではないだろうか。つまりサイドから相手を崩す。フランスの攻める形であったジダン経由のサイド攻撃を、ジダンを中村に置き換えて考えれば良いのではないのだろうか。中村にかかる負担は減るし、他の選手でもボールを散らすことは出来る。三都主や加地のサイドバックは世界と比べて、そこまで劣っている気はしなかったし、もう少し積極性を見せるようになったら、素晴らしいサイドバックになるだろう。さらに松井や石川、家長など世界との戦いを経験した素晴らしいドリブラーが日本にはたくさんいる。運が良いことにターゲットとなるべき平山という存在もいる。サイド攻撃こそが日本の目指す道ではないだろうか。オシムがどう考えるか分からないが、個人的にはこの方法が一番世界と戦える道だと思う。

次回W杯は南アフリカ開催。アウェーでの戦い方も大きな鍵になるだろうし、アフリカ勢に対しての戦い方も順位を大きく左右するだろう。ただやっぱり一番問題なのは日本がどのように、どんな気持ちで戦うかである。その基準となってくるのは今後2年間の方向性であり、その後の最終予選にどう繋げるかである。今回の反省を生かして、日本代表には大きく成長して欲しい。

ドイツW杯のベストイレブン

2006年07月11日 10時32分54秒 | Weblog
ドイツW杯はイタリアの優勝で幕を下ろし、不可解ながらMVPには決勝で暴力行為により一発退場になったジダンが選ばれた。全体的に守備の堅さとミドルレンジからのシュートが目立った大会ではあったが、この大会のベストイレブンを選出してみたいと思う。
ますは候補選手を挙げていく。GKはヤシン賞に選ばれたブッフォン、ポルトガルのリカルド、ドイツのレーマン、そしてグループリーグ敗退したものの孤軍奮闘が光ったチェコのツェフ。こんなとこだろうか。
そしてDFはまず優勝したイタリアからカンナバーロとザンブロッタ、そしてフランスからはテュラムとサニョル、ドイツのラーム、アルゼンチンのアジャラ、ポルトガルのミゲル、イングランドのアシュリー・コールとテリー。そしてグループリーグ敗退組からはスイスのセンデロス。
中盤はイタリアからはピルロとガットゥーゾ、フランスからはマケレレ、ヴィエラ、ジダン。ドイツからはフリングスとシュバインシュタイガー。いつもの切れがなかったバラックは候補からは外れる。ポルトガルのマニシェ、アルゼンチンのマスケラーノ、ガーナのアピアー、スペインのシャビ、グループリーグ敗退組からはチェコのネドベドとコートジボワールのバカリ・コネ。
前線はドイツのクローゼとポドルスキー、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド、スペインのフェルナンド・トーレス、オランダのファン・ペルシー。候補は思ったより少ない。優勝したイタリアや準優勝のフランスから一人も選ばれていないのが、この大会を通しての守備の堅さを物語っているのではないだろうか。

さぁ、それでは選考に入ろう。GKはやっぱりブッフォンが飛びぬけている。安定感、さらにコーチング、全ての面でトップレベルである。レーマンやツェフも個人の能力の高さを示したが、ここは優勝したブッフォンに譲るべきだろう。GKはブッフォンとする。
最終ラインは今大会多かった4バックで形成することにする。真ん中はカンナバーロは決まり。もう一人をテュラムにするか、それともアジャラにするか。ただテュラムが決勝まで進んだのに対して、アジャラはベスト8で姿を消した。最後まで奮闘したテュラムを選ぶことにする。つまりセンターバックはユベントスのカンナバーロとテュラムのコンビである。サイドにはザンブロッタは決まり。もう一人をラームか、ミゲルか。どちらも攻撃的なサイドバックとして素晴らしいプレーを見せた。ただ印象という面では大会第一ゴールを奪ったラームが上回る。そのことを考慮してサイドバックには右にザンブロッタ、左にラームとする。
中盤は先に述べておくが、決勝戦にて馬鹿げた行為で退場処分を受けたジダンをベストイレブンに選出するつもりはない。グループリーグでの動きも良くなかった。中盤で特に目に付いた選手はピルロとヴィエラ、そしてマスケラーノ。クリスティアーノ・ロナウドを中盤に加えるなら、彼もここに入ることになる。ちなみにフォーメーションはイタリアとフランスがどちらもワントップだったため、ワントップで行こうと思う。そう考えると、中盤は5人。まず底にマスケラーノを置いて、その前にヴィエラとピルロを立たせる。バルセロナ型である。そしてサイドにクリスティアーノ・ロナウドと誰か。そしてセンターフォワードに誰かを置いて完成となる。
まずワントップは文句なく得点王のクローゼだろう。クローゼがワントップで機能するかは分からないが、FWというポジションはどれだけ得点を奪ったかで評価すべきである。そう考えるとクローゼは外すことができない。ワントップはクローゼで決まり。
問題はクリスティアーノ・ロナウドの逆側のサイドの選手である。候補はファン・ペルシーとフェルナンド・トーレス。ポジション的にはファン・ペルシーが適役だが、インパクトという面ではフェルナンド・トーレス。しかしフェルナンド・トーレスの活躍がほぼグループリーグに限られていたこと、更に相手に恵まれたことを考えると、ファン・ペルシーが優位である。しっかり死の組の強豪相手に自分のプレーを見せたこと、敗れたものの決勝トーナメント一回戦でもポルトガル相手に相手の脅威となり続けた。こう考えると、ファン・ペルシーで決まりだろう。
全ポジションを振り返ってみると、GKにはブッフォン、最終ラインは左からラーム、カンナバーロ、テュラム、ザンブロッタ。中盤は底にマスケラーノ、その前にピルロとヴィエラ。サイドに左にクリスティアーノ・ロナウド、右にファン・ペルシー。そしてワントップにクローゼ。如何だろうか。おそらくファン・ペルシーには納得いかない人も多いのではないだろうか。MVPのジダンを外したことに異議を唱える人もいるかもしれない。その通り、これは独断と偏見によるベストイレブンである。ただ個人的にはこの11人はドイツの地で光り輝いた11人だった。