多摩の神社準備室

偽神道家「掃部助」と申します。
旧武蔵国多摩郡の神社を紹介していきます。
一日一社紹介予定!

奥多摩町「棚沢熊野神社」

2012年09月30日 | 神社
棚沢熊野神社 

鎮座地 棚沢517

祭神 伊奘諾命 (いざなぎのみこと)
    泉津事解男命 (よもつことわけのおのみこと)
    速玉男命 (はやたまのおのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 若林氏持ち

例大祭 8月第3日曜

解説 
文安3年(1446)榊原清水氏によって祀られたという。

棚沢村では東地区は将門神社を鎮守としていたが、
明治41年(1908)当社に合祀され村の鎮守がまとめられた。

神職は若林氏が務め、主馬などの受領名を名乗った。

当社にも奥多摩特有の段桟敷の構造がみられる。

奥多摩町「玉川水神社」

2012年09月29日 | 神社
玉川水神社 

鎮座地 棚沢398

祭神 罔象女神(みずはのめのかみ)

旧格式 なし  

別当寺 山宮氏持ち

解説 
鳩ノ巣渓谷の岩上に鎮座する多摩川の守護神。

明暦の大火後、当地は江戸の再建のため奥多摩の木材を運ぶ拠点となったが、
当社のある森に鳩のつがいが営巣し、運送に携わる人々にかわいがられていた。

彼らは当社のあたりを
「鳩の巣があるところ」
「いつもの鳩の巣のところ」
などと言い習わしているうちに、地名は「鳩の巣」になったという。

また、かつて魚留滝という滝があったが安政6年(1859)の洪水で崩壊してしまった。

奥多摩町「白髭神社」

2012年09月28日 | 神社
白髭神社 

鎮座地 境470

祭神 塩土翁命(しおつおうのみこと)

旧格式 なし  

別当寺 祥安寺(廃寺)

例大祭 8月16日

解説 
境地区の人々によって祀られた祠。

かつては猿田彦命を祭神としていたという。

ご神体は丸石。

昭和55年(1980)社殿を焼失、2年後に再建された。

火災は放火であったが、
犯人は白い髭の老人の悪夢に毎晩悩まされ自首してきたという。

背後に見える大岩は東京都指定天然記念物。

奥多摩町「浅間神社」

2012年09月27日 | 神社
浅間神社 

鎮座地 奥多摩町境

祭神 木花咲耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)

旧格式 無格社?  

別当寺 ? 

例大祭 7月15日

解説 
境村中山地区の人々によって祀られた祠。

拝殿内に別社として、
高津社・大高神・山祇神・稲荷神の三間社、愛宕神・天満神の二間社が平座している。

奥多摩町「坂下愛宕神社」

2012年09月26日 | 神社
坂下愛宕神社 

鎮座地 棚沢710?

祭神 軻具槌命(かぐつちのみこと)

解説 
坂下地区の人々によって祀られた祠。

写真の狛犬は昭和13年(1938)奉納。

奥多摩の各村には村全体を見渡せる高台に愛宕神社を祀ることが多い。

奥多摩町「大高神社」

2012年09月25日 | 神社
大高神社 

鎮座地 白丸

祭神 天狗?

旧格式 なし  

別当寺 正源院

例大祭 7月?

解説 
数馬の切通し脇の岩上に祀られた祠。

江戸時代には大天狗社といわれ、修験道の祭祀の場であった。

「新編武蔵国風土記稿」に「7月朔日獅子舞を執行せり」とある。

白丸村の西に位置し、東側には小天狗社という社も存在するらしい。

奥多摩町「温泉神社」

2012年09月23日 | 神社
温泉神社 

鎮座地 原276?

祭神 伊奘諾命(いざなぎのみこと)?

旧格式 村社  

別当寺 村民持ち

例大祭 9月15日

解説 
延文6年(1361)原讃岐守直義によって創建されたという。

かつては小河内温泉鶴の湯の湯壷の傍らにあり湯屋権現といわれた。

宝暦14年(1764)熊野三社大権現と改名、
明治3年(1870)には温泉神社と改められた。

社地が小河内貯水池(奥多摩湖)の水没地域にあったことから現在地に遷された。

本殿は明治6年(1872)築でみごとな彫刻がある。

また、文政4年(1821)造の小河内温泉の碑がある。

奥多摩町「奥氷川神社」

2012年09月22日 | 神社
奥氷川神社 

鎮座地 氷川178

祭神 速須佐之男命 (はやすさのおのみこと)
    櫛稲田姫命 (くしいなだひめのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 川辺氏持ち

例大祭 8月10日

解説 
現青梅市和田以西、氷川郷の総鎮守。

当社の創建は伝説によると、日本武尊が東征を行った際、
陣中に素盞嗚命・大己貴命を祀ったことによるという。

貞観2年(860)簸川修理大輔土師行其が再建、社号を氷川大明神とした。

貞治3年(1364)細川頼春の家臣、村野武清が祭祀を起こした。

現在の本殿は元禄年間(1688~1704)の築。


かつては現在の奥多摩駅周辺までが境内であった。

また、現さいたま市の武蔵一宮氷川神社・入間市の中氷川神社と当社は一線につながり
武蔵三氷川といわれた。

1月3日にはやぶさめ祭りが行われ、例大祭では獅子舞が奉納される。

ご神木の三本杉(写真左)は東京都指定天然記念物。


奥氷川神社の狛犬



・奉納年 昭和4年(1929)
・記事 奥多摩・青梅・瑞穂に多く見られるタイプ。
    藤堂音次郎作か?


奥氷川神社の御神木



目通り幹周り 7.5m
樹高 50m
樹齢 700年
指定 東京都指定天然記念物
かつてはこの3本杉が当社の中心であったという。

奥多摩町「小河内神社」

2012年09月21日 | 神社
小河内神社 

鎮座地 河内149

祭神 かつて小河内地区に祭られていた神社9社の祭神11柱

例大祭 9月15日

解説 
小河内地区と首都用水の守護神。

昭和32年(1957)小河内貯水池(奥多摩湖)建設のため
水没した村々にあった神社を合祀して創建された。

合祀されたのは、温泉・金御岳・箭弓・貴船・愛宕・熊野・御霊・加茂・御岳の各社である。

このうち金御岳神社のご神体であった蔵王権現像は弘安7年(1284)の銘があり
東京都の有形文化財に指定されている。

その他にも20体以上の鎌倉時代以前の仏神像が伝わる。

例大祭では小河内地区の神社にかつて伝わった獅子舞や小留浦の花神楽などが奉納される。

特に加茂・御霊両社に伝わった「鹿島踊」は貴重な民俗芸能として国の重要無形民俗文化財に指定されている。

奥多摩町「根元神社」

2012年09月20日 | 神社
根元神社 

鎮座地 氷川1804

祭神 少彦名命(すくなひこなのみこと)

旧格式 村社?  

別当寺 ?

例大祭 8月第四日曜

解説 
氷川村枝郷栃久保の鎮守。

江戸時代には除地3畝を有し、子神社といわれた。

例大祭では獅子舞が奉納される。

また、当社にも神楽殿に向かって劇場風の段差がみられる。

奥多摩町「麦山愛宕神社」

2012年09月19日 | 神社
麦山愛宕神社 

鎮座地 留浦1137

祭神 火産霊神(ほのかぐつちのかみ)

例大祭 2月24日 9月15日

解説 
麦山地区の人々によって祀られた神社。

詳細不明。

奥多摩町「元栖神社」

2012年09月18日 | 神社
元栖神社 

鎮座地 白丸100

祭神 猿田彦命(さるたひこのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 村民持ち

例大祭 8月第三日曜

解説 
白丸村の鎮守。

嘉永6年(1853)火災により焼失し一切の資料を失ったため
創建年社名のいわれなどは不明。

万治2年(1659)銘のある稲荷大明神の鰐口が伝わるが、
これは嘉永6年(1853)に同時に焼失した稲荷社のもの。

例大祭では獅子舞が奉納される。

奥多摩町「峰畑将門神社」

2012年09月17日 | 神社
峰畑将門神社 

鎮座地 氷川

祭神 平将門(たいらのまさかど)

解説 
峰畑地区の人々によって祀られた祠。

安永7年(1778)当地に遷された事を記した棟札が伝わる。

峰畑地区は付近に室町時代の板碑16枚が見つかっている事から、
かつては多くの人々が住んでいたと思われるが、
現在は全戸転出して無住となっている。


将門神社の現状



平成2年根元神社に合祀された。

平成18年現在の状況はご覧のとおり。

かつては鳥居や参道の石段もあったようであるが、
現在は鳥居は礎石のみ残り、石段は埋もれてしまっている。

奥多摩町「将門神社」

2012年09月16日 | 神社
将門神社 

鎮座地 棚沢96

祭神 平将門(たいらのまさかど)

旧格式 なし

例大祭 8月3日曜

解説 
かつて当地には「延喜式神名帳」記載の穴沢天神社に比定される穴沢天神社があり(現在も摂社として鎮座)
その祠に平将門の息子、将軍太郎良門が父の霊像を祀ったという。

永正元年(1504)将門の後裔を称する三田次秀が再建。

江戸時代には平親王社などといわれた。


「新編武蔵国風土記稿」には多名沢神社相殿平将門霊像とある。

明治41年(1908)熊野神社に合祀され、
ご神体の将門像などは遷されたが、
昭和50年(1975)地域住民の努力により再建された。

なお、奥多摩には将門伝説が多く残り、
峯畑・城・三ノ木戸・六ツ石山・七ツ石山・川井尾崎・絹笠などに将門を祀った祠がある。