天神社
鎮座地 北町6-7
祭神 菅原道真(すがわらのみちざね)
旧格式 村社
別当寺 福泉寺
例大祭 10月15日
解説
文明年間(1469~87)に開かれたとされる下保谷村は、
全村法華宗の信者で練馬区大泉の妙福寺の勢力圏に属する。
この地域の村では法華宗の信奉する三十番神社を村の鎮守としていた。
明治になって三十番神は否定されてしまったが、
村人は番神の中より天神を選び鎮守とした。
なおかつてご神体であった三十番神像は現在でも旧別当寺の福泉寺にある。
三十番神時代の名残「南無妙法蓮華経」の碑
三十番神とは、法華宗(日蓮宗)の神仏習合による神道観より生まれた信仰。
1ケ月30日を法華経の守護神が交代で国土を守るというもので、
三十番神社・あるいは番神堂に祀られている。
祀り方には幾通りかあり、
天地擁護・内侍所・王城守護・吾国守護・禁闕守護・妙法経守護、
日蓮聖人の法華経守護・慈覚大師妙法経守護の三十番神などがある。
多摩地区でも法華宗の影響下にある村では番神社が村の鎮守として祀られていた。
※調布市の國領村など
明治の神仏分離で三十番神が否定された後でも、
この下谷保村のように番神社が形を変えて生き延びているところがある。
天神社の狛犬
・奉納年 明治28年(1895)
・石工 北豊嶋郡元関町
田中酒造蔵
・彫工 北足立郡志木町
伊藤寅吉富士光
・願主
・右 阿形 玉取り
・左 吽形
・奉納年 宝暦9年(1759)
摂社の狛犬、多摩地区でも最古級。