多摩の神社準備室

偽神道家「掃部助」と申します。
旧武蔵国多摩郡の神社を紹介していきます。
一日一社紹介予定!

府中市「八雲神社」

2010年12月31日 | 神社
八雲神社 

鎮座地 分梅町1-18

祭神 素盞嗚命(すさのおのみこと)

旧格式 ?

別当寺 ?

例大祭 7月15日

解説 
旧分梅村の鎮守で、牛頭天王社といった。

写真の鳥居は安永7年(1778)の銘がある。

かつて例大祭では強飯の筒抜きという神事があったが今は絶えている。

府中市「上ノ島神社」

2010年12月30日 | 神社
上ノ島神社 

鎮座地 四谷6-33

祭神 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)
    倉稲魂命(うかのみたまのみこと)

解説 
当地の土方氏の屋敷神。

もと別の場所にあったが多摩川の洪水により現在地に遷る。

祭神から察するに、神明社と稲荷社を合祀したものか?

府中市「坪宮」

2010年12月28日 | 神社
坪宮 

鎮座地 本町2-12

祭神 武蔵国造(むさしのくにのみやっこ)

格式 大国魂神社境外摂社

解説 
武蔵国造の霊を祀る神社。

かつてこのあたりが国府の坪庭であったか?
くらやみ祭りの儀式のうち国造代奉幣式はここより行なわれる。 

府中市「滝神社」

2010年12月27日 | 神社
滝神社 

鎮座地 清水ヶ丘2-37

祭神 別雷命(わけみかづちのみこと)
     玉依姫命(たまよりひめのみこと)
     建角身命

格式 大国魂神社境外摂社

例大祭 4月初巳

解説 
かつて、くらやみ祭りの際に神職がここの湧水で禊をした。

滝の弁天宮ともいう。

現在も写真金網内に僅かながら湧水がある。

府中市「諏訪神社」

2010年12月26日 | 神社
諏訪神社 

鎮座地 白糸台5-12

祭神 建御名方神(たけみなかたのかみ)

旧格式 ?

別当寺 村持ち

例大祭 8月26日

解説 
かつて諏訪因幡守なる者が屋敷を構えその鬼門除けに当社を祀ったという。

慶長4年(1599)豊臣政権の五奉行の一人、浅野長政が当地に一時隠棲した。
その時家臣の平田氏が定住し諏訪神社を屋敷神として祀った。

府中市「下染屋神明社」

2010年12月25日 | 神社
下染屋神明社 

鎮座地 白糸台3-10

祭神 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)

旧格式 村社  

別当寺 観音院

例大祭 9月19日

解説 
弘長年間(1261~63)の創建という。
旧下染屋村の鎮守で染殿神社とも言った。

染屋の地名は、日本武尊(やまとたけるのみこと)の衣を染めた瓶を埋めて祀ったからだという伝説がある。


神明社の狛犬


・奉納年 安政2年(1855)
・石工 矢ケ崎村石工 矢ケ崎○次郎
・願主 糟善 徳兵衛
・右 阿形
・左 吽形

府中市「下河原八幡神社」

2010年12月24日 | 神社
下河原八幡神社 

鎮座地 南町4-28

祭神 誉田別命(ほんだわけのみこと)

旧格式 ?  

別当寺 川光院

例大祭 9月15日

解説 
旧下河原村の鎮守。

享保17年(1732)別当寺の川光院別当職の棟札に「八幡大菩薩」とある。

明治15年(1883)現在地に遷るまでは、
多摩川の洪水ごとに場所を代えていたらしい。

府中市「浅間神社」

2010年12月22日 | 神社
浅間神社 

鎮座地 若松町5-20

祭神 木花咲耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)

旧格式 無格社  

別当寺 ? 

例大祭 4月1日

解説 
浅間山をご神体とする。

この地は南北朝時代、足利尊氏と新田義興が戦った武蔵野合戦の古戦場でもある。

住宅地にあってここだけ島の様に緑が残されている。

ご神体は十一面観音立像で、村内中山の泉の中より現れ、
旱魃の時はその泉に戻して祀ると雨が降るという。
現在当地の河内武家にある。

その泉か分からないが浅間山のふもとに泉があり水手洗神社が祀られている。

水手洗神社



水源にある石の小祠を水手洗神社という。

浅間山は自然豊かで6月にはここのみに群生する「ムサシノキスゲ」の花が見られる。

府中市「三社宮神明社」

2010年12月21日 | 神社
三社宮神明社 

鎮座地 四谷2-44

祭神 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)
    宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)
    猿田彦命(さるたひこのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 玉川寺

例大祭 9月15日

解説 
旧四谷村の鎮守。

稲荷神社に太神宮・第六天神社が合祀されたため三社宮という。

府中市「押立神社」

2010年12月20日 | 神社
押立神社 

鎮座地 押立町4-31

祭神 稲蒼魂命(うかのみたまのみこと)

旧格式 村社  

別当寺 玉泉院

例大祭 9月19日

解説 
慶長年間に京都伏見稲荷のご分霊を祀る。

かつては手津久里稲荷(てずくりいなり)といわれた。

このあたりの多摩川で布をさらし朝廷に献じていたことによる。
詳しくは調布市「布多天神社」の項参照。

正保年間(1644~47)に多摩川の洪水により現在地に遷る。

明治14年(1881)押立神社と改名した。

有栖川宮より拝領の「押立神社」の扁額がある。


押立神社の神使



・奉納年 昭和11年(1936)
・石工 ?
・願主 高木サヨ
・右 阿形 子取り
・左 吽形 珠取り


府中市「大国魂神社」

2010年12月19日 | 神社
大国魂神社 

鎮座地 宮町3-1

祭神 大国魂大神 

旧格式 官幣小社  

例大祭 5月5日(くらやみ祭り)

解説 
景行天皇41年(111)創建という古社で多摩地区一の大社。

もと武蔵国造によって祀られていた。

律令国家の成立とともに当地に武蔵国府がおかれ、
国司が武蔵国内の祭祀を行なうための総社として国内の有力な神社六社の祭神が集められた。
ゆえに六所宮(六所明神)と称するようになった。

以後武蔵国の守り神として律令国家が衰えた後も
源頼朝・徳川家康など時の権力者によって庇護されてきた。

江戸時代には神領として朱印地500石が安堵され、
社家の猿渡氏は代々宮司を務める傍ら国学者として幕末・明治に活躍した。

宝物殿には国指定重要文化財、鎌倉時代の運慶作の狛犬など宝物多数を伝える。
明治の廃仏毀釈で時の宮司猿渡盛安によって仏教関係の物品は大分処分されたものの本地仏なども伝えている。

例大祭の闇夜祭(くらやみまつり)では勇壮な神輿渡御が見られ、
7月20日の李子祭(すももまつり)では写真にも見える縁起物の烏団扇が数量限定で配布される。

摂社・末社多数。

当社については到底この短い解説内では語り尽くせない。
くわしくは当社の公式ホームページや各種案内を参照の事。

大国魂神社のホームページ
http://www.ookunitamajinja.or.jp/


大国魂神社の狛犬



・奉納年 天保10年(1839)
・石工 ?
・願主 左府中番場宿箱屋 右府中新宿東屋
・右 子取り
・左 玉取り
・記事 石工は不明だが、すぐ近くの天保11年奉納の灯篭は、
    登戸石工 伊勢屋藤三郎の銘がある。



・奉納年 天保10年(1839)
・石工 ?
・願主 多摩郡下染屋邑 糟谷?源兵衛
・右 子取り
・左 ?
・記事 大国魂神社には、重要文化財の木造狛犬はじめこの他にも多数の狛犬がある。


大国魂神社の御神木



イチョウ
目通り 8.6メートル
樹高 20.3メートル
樹齢 1000年?
大国魂神社七不思議のひとつ。
かつて根元に蜷貝が生息していてそれを煎じて飲むと母乳の出が良くなるという。
府中市指定天然記念物。


以下主な摂社の紹介
境外摂社については、個々の神社として紹介しています!

宮之神社



祭神 天鈿女命(あめのうずめのみこと)

例祭 7月12日(青袖・杉舞祭り)

解説 芸能と安産の神様、源頼朝の妻、北条政子も安産を祈願した。安産祈願で絵馬を奉納し、願いが叶うと底の抜けた柄杓を奉納する習慣がある。



東照宮



祭神 徳川家康(とくがわいえやす)

例祭 6月1日

解説 言わずと知れた徳川家康を祀った社。
元和4年(1618)駿河久能山より日光へ家康の霊を遷す際、
府中へ寄ったのを契機に徳川秀忠によって創建される。
多摩地区で他に東照宮がみられるのは、
青梅市の武蔵御嶽神社、町田市の能ヶ谷神社など限られている。


東照宮の狛犬



・奉納年 寛保2年(1742)
・石工 ?
・願主 多数記されている
・右 阿形
・左 吽形
・記事 多摩地区最古の石像狛犬か?



松尾社



祭神 大山咋命(おおやまくひのみこと)

例祭 9月13日

解説 寛政12年(1800)近郷酒造業者によって創建。今でも酒・味噌・醤油に携わる業者の信仰が厚い。他にも境内摂社には、巽神社・住吉神社・稲荷神社などがある。 

府中市「小野神社」

2010年12月18日 | 神社
小野神社 

鎮座地 住吉町3-19

祭神 天下春命 
    瀬織津比命 倉稲魂命

旧格式 郷社  

別当寺 ?

例大祭 9月15日

解説 
垂仁天皇3年創建という古社。
元慶8年(884)朝廷より従五位を授けられる。

もともと武蔵国一宮は当社であったという。

天正年間(1573~86)多摩川の洪水で社地を失う。

現在対岸の多摩市一宮に小野神社があり其方に遷ったものと考えられる。
旧地にはようやく貞享3年(1686)再建された。

但し、多摩市「小野神社」には移転の記録は無いので、
府中市の方が後からご分霊を遷したとも考えられる。