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生物絶滅速度、自然の1000倍 国連評価報告書案

2005-06-30 | 環境
地球の環境破壊深刻

 一九五〇年からの四十年間で森林や草地の14%が消失、過去二十年間に沿岸のマングローブ林の約35%が破壊されるなど、人間の活動で世界で生態系の劣化が進み、生物種の絶滅は自然の千倍の速度で進んでいる-などとした、国連による世界初の地球規模の生態系評価報告書案が七日、明らかになった。

 評価は「ミレニアム生態系アセスメント」と呼ばれている。日本など九十五カ国、千三百人以上の科学者が四年がかりでまとめた報告書案は、五十年後の生態系のコンピューター予測も行い、「現在のような自然資源の利用をいつまでも続けることはできない」と、人間の生態系利用の在り方に抜本的な変革を求めている。

 報告書案によると、過去五十年間に森林や草地の多くが農地に転用されるなどして減少。二十世紀後半の数十年間では世界のサンゴ礁の四分の一がなくなり、沿岸のマングローブ林の破壊も深刻だった。

 漁業や水資源のために重要な淡水域の生態系破壊も激しく、現在残る湿地は一九〇〇年ごろの半分だけ。世界中の主要な五百の河川の半分以上が、深刻な水質汚染や水不足に見舞われている。

 この結果、過去百年間に分かっているだけで約百種類の鳥や哺乳(ほにゅう)類、両生類が絶滅。この速度は自然に起こる絶滅の千倍以上にもなるという。

 報告書案は「今の傾向が続けば二〇五〇年までに、残された草地や森林の20%が破壊される」と予測。
この結果、人間の生活自体が立ち行かなくなる」と警告した。

産経新聞社 2005年2月8日

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