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10年以内に地球気象が破局―英などの新リポートが警告

2005-06-30 | 環境
【ロンドン24日】24日付の英紙インディペンデントによると、地球温暖化が後戻りできない点(ポイント・オブ・ノーリターン)に達しつつあり、広範な干ばつや穀物の不作、水不足などが発生する可能性があるとのリポートがまとめられた。

問題の研究は「気象変動に対処する」と題されたリポートで、英国や米国、オーストラリアの研究所が作成した。

同紙は「気象変動による破局への秒読みが、政治家や企業リーダー、学者からなる特別調査チームによってまとめられた。彼らは10年以内に(地球温暖化が)ポイント・オブ・ノーリターンに達する可能性があると結論付けた」と解説した。

同リポートは「産業革命前の1750年当時の世界の平均気温よりも気温が2度上昇した時、ポイント・オブ・ノーリターンの兆候が現れるだろう」と指摘。

世界の平均気温は産業革命前よりも既に0.8度上昇、さらなる上昇が迫っている。ポイント・オブ・ノーリターンにはあとたった1度しかない」と分析した。

こうした気温の上昇は、広範な農業の不作、水不足、大干ばつ、疾病の増加、海面の上昇、森林の消滅などにつながる可能性があるという。

平均気温が2度上昇した後には、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度は400ppmとなる。現在は379ppmで、年間2ppm以上増加しているため、ちょうど10年以内で400ppmの境界を越える可能性があると付け加えた。

同リポートは、G8に対し、2025年までに発電の4分の1を風力などの再生可能なエネルギー源から作り出すよう求めるとともに、10年までに低炭素エネルギーに関する研究費を倍増させるよう求めている。

英国は今年G8(先進8カ国)とEU(欧州連合)の議長国で、ブレア首相は気象変動で進んだ措置を講じると公約している。

リポートの取りまとめに当たった英国のバイヤーズ元運輸相は「これはカチカチ音を立てている環境時限爆弾だ」と指摘した。同氏はブレア首相に近い人物。〔AFP=時事〕

時事通信社 2005年1月24日
http://news.goo.ne.jp/news/jiji/kokusai/20050124/050124013816.1bkujfot.html

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