噺家の立川談四楼師匠の書いたエッセイ集「新・大人の粋」(講談社)に、「裏を返す」という一文があります。
ちょいとその一文を拝借しますと・・・、
初めて入った店が気に入り、一日おいてまた出かけました。店も覚えていてくれて笑顔で迎え、私は粋がり「裏を返しにきたよ」と言ったのですが、はあ?と言われてしまいました。
(中略)
初めが初会、二度目が裏、で三回目にして馴染みとなるわけですが、私はこれを落語の廓噺(くるわばなし)で覚えました。
(中略)
楽屋の古老からはこう教わりました。
「店は一回で懲りちゃダメだよ。嫌でももう一度行くんだ。それでもダメな店だったらそこで切りな。裏を返さねえのは客の恥というのはそのことを言うんだ。
気に入ったら間をおかずにジャンジャン通え。一気に馴染みになっちまうんだ。飛び飛びに行ってたらなかなか覚えちゃくれねえぞ。
初期(ハナ)はカネも使え。で、馴染みの扱いを受けるようになったら間隔をあけ、カネのほうも控えりゃいいんだ。そうすりゃ長く通えるよ」
なるほど、「粋」とはこういうことなのでしょうね。
さて、行ったばかりの「T」という鮨屋。
ワタクシも「裏を返す」ため、2日連続で行ってきました。
この日は先客あり。
若い男女がお二人、ですが、昼からお酒を飲み、なかなか場慣れしたお二人、と見受けられます。
そのお二人から、一つ席を置いたところに案内され、握りをおまかせでお願いしました。
前日は、ワタクシ一人でしたが、この日は先客もいたので、あまり余計なことは言わず、お茶をすすりながら、鮨の出るのを待ちます。
ひらめ、
中トロ、
小肌、
小柱、
穴子、
タコ、
海老、
うに、
煮ホタテ、
さより、
(思い出しながら書いているので、順番はこの通りではありません)
巻物(鉄火とかんぴょう)、
玉子、
お椀、
いやあ・・・、きのうもおいしいと思ったのに、今日はさらにおいしい・・・。
初会と違い、裏を返しにきた、ということで、リラックスしていただいたからでしょうか、
まあ、前日とはお値段が違うので、出てきたネタが違っていたせいもあるかもしれません。
すっかり満足して席を立ちました。
「どうも毎度」
ご主人の「毎度」という言葉に、ちと嬉しさを感じながら、お店を出ました。
さて、近いうちにもう一度来て、「馴染み」となるとしましょう。
お金も続かないですからね・・・(苦笑)。
ちょいとその一文を拝借しますと・・・、
初めて入った店が気に入り、一日おいてまた出かけました。店も覚えていてくれて笑顔で迎え、私は粋がり「裏を返しにきたよ」と言ったのですが、はあ?と言われてしまいました。
(中略)
初めが初会、二度目が裏、で三回目にして馴染みとなるわけですが、私はこれを落語の廓噺(くるわばなし)で覚えました。
(中略)
楽屋の古老からはこう教わりました。
「店は一回で懲りちゃダメだよ。嫌でももう一度行くんだ。それでもダメな店だったらそこで切りな。裏を返さねえのは客の恥というのはそのことを言うんだ。
気に入ったら間をおかずにジャンジャン通え。一気に馴染みになっちまうんだ。飛び飛びに行ってたらなかなか覚えちゃくれねえぞ。
初期(ハナ)はカネも使え。で、馴染みの扱いを受けるようになったら間隔をあけ、カネのほうも控えりゃいいんだ。そうすりゃ長く通えるよ」
なるほど、「粋」とはこういうことなのでしょうね。
さて、行ったばかりの「T」という鮨屋。
ワタクシも「裏を返す」ため、2日連続で行ってきました。
この日は先客あり。
若い男女がお二人、ですが、昼からお酒を飲み、なかなか場慣れしたお二人、と見受けられます。
そのお二人から、一つ席を置いたところに案内され、握りをおまかせでお願いしました。
前日は、ワタクシ一人でしたが、この日は先客もいたので、あまり余計なことは言わず、お茶をすすりながら、鮨の出るのを待ちます。
ひらめ、
中トロ、
小肌、
小柱、
穴子、
タコ、
海老、
うに、
煮ホタテ、
さより、
(思い出しながら書いているので、順番はこの通りではありません)
巻物(鉄火とかんぴょう)、
玉子、
お椀、
いやあ・・・、きのうもおいしいと思ったのに、今日はさらにおいしい・・・。
初会と違い、裏を返しにきた、ということで、リラックスしていただいたからでしょうか、
まあ、前日とはお値段が違うので、出てきたネタが違っていたせいもあるかもしれません。
すっかり満足して席を立ちました。
「どうも毎度」
ご主人の「毎度」という言葉に、ちと嬉しさを感じながら、お店を出ました。
さて、近いうちにもう一度来て、「馴染み」となるとしましょう。
お金も続かないですからね・・・(苦笑)。