I was born to meet JOY

勝手気侭な随想録

 おかしな出来事・食べること・人のこと・時々ART

靉嘔(あいおう);東京都現代美術館

2012-04-16 21:09:05 | ART

 

 

 

 

 

 

 

靉嘔(あいおう)って、本名じゃなくて、あいうえおの中で一番使われる母音を選んで

つけたアーティスト名なんだそうだ。しかも靉嘔の嘔は、嘔吐の嘔をとったそうだ。

 

展覧会を見ていたら、アーティストトークがあるというので行ってみる。

あきらかに運動不足の生活をおくっているバーバパパのような靉嘔がそこにいた

 

 とても気さくでチャーミングなおじさんで、いろいろな話を話してくれた。

 

靉嘔がNYに渡ったのは、ジャクソン・ポロックに憧れてのことだそうだ。

NY中の画廊に絵を売り歩くも、当時はポロックのようなアクションペインティングが

ブームで、靉嘔の絵は全く売れず、崖っぷちでポロックさながら

アクションペインティングもどきを始めたら、だんだんと作品が売れるようになったらしい。

当時のアクションペインティング、展覧会にも展示してあったが

かなりいただけないものだった。

 

彼が到達した虹のペインティング

とにかく、なんでもかんでも虹、虹、虹、

「点や線は過去の遺物、色だけが残った」という判ったような判らないような理屈から

人間の目で見える色=スペクトルの作品を描くようになったという。

 

ルソーの作品や

 浮世絵なんかも虹で置き換える

 

なんとなく、村上隆の商売っけあふれるビジネスアートを思い出す。

でも、靉嘔は村上と違って、アートに対する純粋な気持ちで、虹に行き着いた気がする。

 

生まれもっての才能が根底にあってのことだが、

60年代だったから、誰もやらないことをやったから、

そういった環境に自ら飛び込んだから、それをやり抜く精神があったから

今の彼があるのでは

 

彼の作品は、感動できる何かを超越したものすごさは感じられないけど、

自然が産み出すスペクトル効果で、なぜか安心して見ていられる、安定感がある。

これぞ、虹マジック!

人間、考え抜いて、ぶつかって、やり抜いた先には、答えってあるものなのですね 

 

触感アートはどうもいただけない

 

靉嘔さん、これからもお元気で長生きしてください!

 

■靉嘔 ふたたび 虹のかなたに 東京都現代美術館(~5/6)

 

 

 


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