ひとつだけ伝えたい。
「大キライだったけど、お母さん。ありがとう。」
突然舞い戻って、突然死んでしまったお母さん。
でも私たちとお母さんの物語は、そこから始まる―。
声優をめざす麦子は、頼りない兄と二人暮らし。
専門学校への入学金をアルバイトで稼ぐ日々を送っていた。
そんなある日、自分たちを捨てた母親が突然舞い戻ってきた。
顔も覚えていない母との生活に戸惑う麦子。
そして投げつけた一言は、「あなたのこと、母親だと思ってないから」。
その言葉を最後に、母は帰らぬ人となった――。
兄に押し付けられ、母の故郷へ納骨に行くはめになった麦子。
そこで初めて、母は町のアイドルだったことを知る。
さらに、麦子は若き日の母に瓜二つだった。
アイドルの再来に色めき立つ町の人々に振り回されながら、
麦子は母の青春、人生を初めて知ることになる…
ところどころに「なんで?」が出てきますが
面白いです。
お薦め度★★★★