
米ソが世界を二分していた冷戦時代。
1972年にアイスランドのレイキャビクで開催されたチェスの世界王者決定戦は、
両国の威信をかけた“知"の代理戦争として世界中の注目を集めていた。
タイトルを24年保持してきたソ連への挑戦権を獲得したのは、
アメリカの若きチェスプレイヤー、ボビー・フィッシャー。
IQ187を誇る天才で15歳にして最年少グランドマスターとなった輝かしい経歴の持ち主だが、
その思考は突飛で、行動は制御不能。謙虚さのカケラもない自信家で、
自分の主張が通らないと大事なゲームすら放棄する。
そんなモーツァルトにたとえられる奇行の天才が相対するのは、
最強の王者、ソ連のボリス・スパスキー。
対局一局目、スパスキーに完敗するフィッシャー。
残り二十三局、絶対不利と見られたフィッシャーは極限状態の中、
常軌を逸した戦略をうちたてる。
二大国家の大統領もフィクサーとして影で動いたと言われる、
歴史を揺るがす世紀の一戦で生まれた、
今尚語り継がれる<神の一手>の真実が明かされるー!
こんな人いたら嫌です!
お薦め度★★★