「テレビや新聞はまったく報道しません」とキッパリ表明する川根さん。6年余り経過するなかでも、「3・11」直後に、降り注いだ雨に混じった汚染。食品の汚染の度合い。甲状腺がんの増加…。次々と繰り出されるプレゼン能力に会場は圧倒されました。理科の先生らしい、膨大な資料の中から抽出した、具体的数値やデータにもとづいた「授業」と言える講演会でした。
また、講師自身が、ベラルーシを訪問された体験談、ご自身の放射能に気をつけていることなどもまじえた内容は、人間的暖かみをもって伝わってきました。汚染のなかで生きるために気をつけるべきことは何かやデトックス効果、保養の効果、広島長崎、チェルノブイリで経験したなどもおさえ、しっかりとした展望を示していただきました。やはり、原発問題、放射能問題が、子どもが未来そのものであり、被ばくを強制し続けるあり方を変えないかぎり、変わらないのだとも実感しました。
この間、連続して発生している福島沖での地震は、まだ「3・11」福島原発事故の教訓が活かされていないことを警告しています。JR常磐線の延伸、住民の帰還、避難者の「追い出し」。すべてが、被ばくの現実、汚染の真実を隠蔽しています。「放射能防護の原則」とも言えることを繰り返し熱弁される川根さんの姿勢が、まだ原発事故が終わっておらず、今後の被ばくのリスクが高まっていることを感じた3時間でした。
(この講演会で作成した講師作成の30ページを超える資料の余りがまだあります。欲しい方は、ちばアクションメールchiba20110507@mail.goo.ne.jp〉に問い合わせください)
11月23日の川根先生の企画に参加された方が、講演の動画をyoutubeにアップしてくださいました。
参加できなかったみなさん、長時間の映像ですが、参考にしてください。
動画