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フクシマ、危険にさらされる子供たち、脅かされる子供たちの未来

2016-08-04 13:48:23 | 放射能汚染

科学的に検証済みの子供たちの被ばくの危険、隠ぺいにのみ加担する大手メディア
ガン発症率の高い原発関連施設の労働者、日本ではその10倍の被ばくをしても『安全』

星の金貨プロジェクト


フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション 3月20日

放射線被ばくに関し、子どもたち、とりわけ少女たちのガン発症危険率が著しく高いという米国科学アカデミーのデータは、大手のメディアも各国政府関係者にも広く公開されているものです。


しかし彼らは放射線生物学が解明した放射線による障害の実態と原子力発電の危険性を伝える代わりに、一般の人々に対し20ミリシーベルト以内の被ばくは安全であり、低線量被ばくが健康に与える影響はまったく未解明であるという考えを植えつける役割のみを果たしているのです。

アメリカCBSニュース「低線量放射線を長期間被ばくすることの影響はまだ解明されていないにもかかわらず、日本政府が安全基準を緩和したことに抗議する ため、福島の住民が東京に向かいました。低線量の放射線を長期間被ばくした場合、人体にどのような影響があるかは未だに解明されていません。」

イアン・ゴダード : 誤って正確な情報を伝えることが出来なかったのならまだしも、主要メディアは一般の人々に対し、これまでご紹介してきた米国科学アカデミーによる低線量被 ばくに関する科学的な分析結果について、そんなものは存在していないかのように信じ込ませようとしています。
しかし自分たちがどれだけ社会正義に反する報道を行っているか、そんなことには気づこうともしない大手メディアが作りあげたカーテンの外側では、科学は着実に進歩を続け、低線量被ばくの危険性についても、その実態の解明が進んでいます。

そして2006年の米国科学アカデミーの報告書の公開以来、続いて次々と発表された研究の成果は、同アカデミーの報告が的確であったこと、あるいはガン発症の危険性についての評価がむしろ控えめであったことが明らかになったのです。

2007年、職業上低線量放射線被ばくをしている人々に関する、それまでで最大規模の調査結果が公表されました。

この調査研究では、15カ国の40万人以上の原子力産業の労働者が対象になりました。
その結果、放射線の被ばく線量とガンによる死亡率の密接な因果関係が明らかになったのです。

廃炉12
調査の対象になった労働者の就労期間の平均は10.5年、そして、その間の平均被ばく線量は19.4ミリシーベルトでした。
これは平均すれば、1年間に1.85ミリシーベルトの割合で被ばくが続いたことを意味します。

1年間に20ミリシーベルトの被ばくを『許容』されてしまった福島の子供たちは、世界の平均的原子力発電所の労働者の10倍の被ばくをすることになり、ガンの発症率も10倍に昇る可能性があります。

さらに正確な一年間の被ばく線量を計算するため、このデータは国別の平均雇用年数とその間の累計被ばく線量の平均がわかるようになっています。

これらのデータから計算すると、調査対象となった原子力発電関連施設の労働者の年間の被ばく線量の平均値は1.95ミリシーベルトとなり、年間を通し2ミリシーベルトに達しない値であることがわかります。
そしてこの研究結果はあらゆる人間の平均被ばく線量も明らかにしており、その値はさらに低く、年間で0.45~0.5ミリシーベルトになります。

これらの結果から、原子力産業に従事する労働者の年間被ばく線量は最大でも、福島の子供たちが浴びても構わない、とされる放射線量の10分の1にとどまっていることがわかります。
そしてこの平均10.5年間にわたる原子力発電所関係の労働者の被ばくに関する調査は、低線量の被ばくであっても、その累積量に応じてガン発生の危険性が高まることを明らかにしたのです。

廃炉13
正確を期することにしましょう。
平均すれば原子力産業労働者の就労期間は10.5年ですが、90%の労働者は全就労期間を通じて50ミリシーベルト未満の被ばくに留まっています。
そこで50ミリシーベルトを10.5年で割ると、これらの労働者の被ばく線量は年間平均5ミリシーベルト以下に留まっていることが解ります。
福島で許容される被ばく線量の4分の1です。

さらに15か国の各国の原子力産業労働者の被ばくの影響について正確を期すために、研究者たちは以下のやり方も行いました。
すなわち全体から1か国ずつ各国のデータを除外して再計算し、前述した数値を下回る平均値が出てくるかどうかを確認したのです。
この副次的分析による発がん可能性の値は、最初にご覧いただいた科学アカデミーのBEIR VIIの結果をすべて上回りましたが、共通点があることもわかりました。
したがってどの国のデータを取り上げても、特に偏った結果が出ているものは無かったのです。

この研究をまとめた人々は、原子力関連施設の労働者が発症したガンの中に肺がんが含まれていることから、労働者の間で一般的だった喫煙との関連性についても検討しました。
しかしこれまで行われた調査・研究では喫煙の習慣が放射線被ばくによる発がん性の値を高める、あるいは放射線被ばくが喫煙による肺がんの発症率を高める相互関連性は、非常に低いものであることが証明されています。
今回の調査結果においても、喫煙習慣とガン発生との間の相関関係について有意な検証結果は得られませんでした。

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それではここまでの結論をまとめてみましょう。

15か国で51人の科学者が参加して実施された調査研究は、原子力産業労働者に対してこれまで行われた中で最大のものです。

この調査は原子力産業労働者の発がん率が高いことを証明しました。

原子力産業労働者全体の年間被ばく線量の平均は2ミリシーベルトですが、多くの労働者は年間5ミリシーベルト以下の被ばくをしています。

そして日本は年間20ミリシーベルトの被ばくを安全であるとしていますが、その線量は世界の原子力産業労働者の平均被ばく線量の10倍、そして大半の原子力産業労働者が一年間に被爆する量の4倍以上という値なのです。


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